平成23年以降の新たなBSデジタル放送についての要望

2008年5月13日

総務省情報通信政策局衛星放送課様

特定非営利活動法人東京都地域婦人団体連盟
会長 川島 霞子
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渋谷区渋谷1−17−7全国婦人会館1階
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 デジタル化に伴うBS放送用の周波数の増加については、情報化の進展する中で衛星放送を視聴しない理由として「現在見ることができるチャンネルで十分だから」と回答する視聴者が総務省の平成19年2月の調査では48,7%を占めたことを十分踏まえることが大切です。昨今のBS民放7社のショッピング番組は平均で1週間の放映時間の39,2%を占めるというデータもあり、このような現状も見過ごすことはできません。また、環境問題の視点からも周波数を余すところなく振り分け、多チャンネル化を進めることの是非が問われています。
今後衛星放送の新規参入者を選定する際には、より良い番組(コンテンツ)の制作を目指す事業者に限定されるよう下記のとおり要望致します。


1.電波の公共性を重視し多額多重債務者を増加させないためにも、ショッピング番組やショッピングCMは規制する必要がある。無責任な販売をさせないためにはショッピングCMは、番組のスポンサーに限定する。

2.氾濫する誇大広告を景表法に基づき規制する。

3.CMの質や量、音量、本数、挿入による番組中断の仕方についてはEU規制を参考にして現状を改める。

4.児童や青少年をターゲットとするCMは行わない。大人達の過剰な商業主義や暴力的で、成熟度に相応しくないコンテンツによって子ども達の人生を破壊したり、成育を妨げることは許されない。

5.広告放送の場合はスポンサー名を明らかにし、番組とCMの区別を明確にすること。

6.番組(コンテンツ)を考えるにあたり、製品やサービスの事故情報の専門チャンネルや消費者情報チャンネルの構築も課題である。

7.放送は多元的で多様性を持ち、地域性を大切にしなければならないものである。公共性を兼ね備えるためには、責任体制を明確にするとともに安定した基盤が必要ではあるが、新規参入者を排除しない配慮も重要である。但し、伝えたいメッセージや動機もなく、視聴者をターゲットと捉えている営利目的の事業者の参入は規制されなければならない。メディアの公共性と独占禁止法の視点が不可欠と思われる。

8. デジタル化に伴う視聴者と送り手との双方向性は安心安全な暮らしを構築するために使われる必要があり、プライバシー保護との両立が求められる。

9.自治体によっては環境影響評価の項目に電磁波の影響を入れるところもでてきた。BS衛星放送のあり方については、既存の施設を社会資本として最大限に活用することが望ましい。

10.コンテンツ立国を掲げる我が国の衛星放送は、人材の育成を重視し国際的な視野で番組の質的向上を図る必要がある。

11.機器については消費者に買い替えを強いるものであってはならない。
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