汚染された事故米の不正流通問題の再発防止策について
2008年9月22日
福田康夫内閣総理大臣様
野田聖子消費者行政推進担当大臣様
町村信孝農林水産大臣様
舛添要一厚生労働大臣様
見上 彪食品安全委員会委員長様
特定非営利活動法人
        東京都地域婦人団体連盟
会長 川島 霞子

 この度の深刻な事態を受けてもなお、業界擁護の立場や自己保身の立場を表明した農林水産大臣・事務次官が辞任されることは当然であり、むしろ遅きに失した感があります。
 これまでの解明により、事故米の不正転売を生んだ無責任な当局の施策、立入調査の実態、輸入米の水際におけるチェック体制の機能不全の問題や、国内流通時のトレーサビリティーの欠如、緊急時の回収を事業者の自主性に委ねたことなどが明らかになりました。国は再発防止策をについて縦割りを避け、チーム体制で検討するとのことですが、今後国民不在・消費者不在の恥ずべき失政を行うことのないよう、慎重な議論検討を下記により要望します。

 1.立入調査は、抜き打ちを原則とすること。
 2.事業者や事業者団体などとの癒着やもたれ合いを排除するため、罰則を定め立入調査員の資格制度を設けること。
 3.事故米は税金の無駄遣いにほかならない。積み戻しさせるように検査体制を強化すること。
 4.確信犯はもとより、不作為の場合も事実を知らされていなかったことを付記した上で、取引先リスト公表の原則を定着させること。まだ製品化されていないこともしくは市場に出回っていないことが客観的に証明できる場合には、無駄な廃棄を避けるためにその事実を付記させること。
 5.食用に悪用される恐れのある米、小麦など事故品の出やすい品目を洗い出し、トレーサビリティーを確立すること。
 6.今回のような緊急時には、リスク管理機関である厚生労働省・農林水産省は、食品安全委員会と緊密に連絡を取り、国民の健康被害の未然防止を図ることを最優先させ、一方食品安全委員会はリスク評価機関としての立場を貫き、国民に対する責務を全うすること。
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