安全でおいしい水プロジェクトの一層の推進について
2009年6月29日
東京都水道局長 東岡創示様
特定非営利活動法人東京都地域婦人団体連盟
会長 川島霞子

 東京の水道水は、私たちのくらしを支えるライフラインとして重要な役割を担っており、水道事業にはおいしさはもとより水質の確かさ、蛇口までの給水過程の安全性の確保、災害や緊急時の安定供給体制の確立など、公益事業として一層の発展が求められています。東京都におかれては
平成9年以来長期構想を掲げ、都民生活や首都東京の機能を支える水道をめざした施策を鋭意展開中と伺っております。
 しかしながら東京都が実施された平成18年度の調査では、水道水の飲み水としての満足度は
34.4%で、私たちはおいしさや安全性などについて東京の水道水に未だ全幅の信頼を寄せるに至っておりません。健康志向が高まる中で、家庭用浄水器を使用したり、ペットボトル入りの水やスーパーなどの浄水を利用する消費者も多数に上っています。このような背景のもと、蛇口回帰に向けた安全でおいしい水プロジェクトの一層の推進を下記により要望いたします。



1. 複雑化する水源の汚染に対応し、きめ細かな水質管理を行うこと。特に規制対象外の医薬品類など。
2. 浄水場に高度浄水処理システムの導入を急ぎ、残留塩素を低減すること。
3. 水道施設の耐震性を強化するとともに、老朽化した給水管の交換など直下型地震対策を早急に行うこと。
4. 鉛製給水管の解消を図り、貯水槽から直結給水方式へ状況に応じ切り替えること。 
5. スーパーなどの逆浸透膜浄水器による消費者への浄水の提供は、排水を大量に生じさせるだけにとどまらずミネラル分が除去される問題点もあり、設置状況の調査が必要と思われる。
6. 水道事業の高い技術水準を低下させないようにしていただきたい。
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