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■2010年2月15日付 | |||||||||||||
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■第28回北方領土の返還を求める都民大会 北方領土の正しい認識 若者たちに伝えていく |
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あきらめず 粘り強く運動を 第28回北方領土の返還を求める都民大会が1月27日、ホテルフロラシオン青山で開催されました。内閣府からの国内啓発の取り組みと外務省の政府報告を受けた後、都内教職員による根室での現地視察学習会参加者と若者を対象にした北方領土ゼミナール参加者から、発表がありました。次世代を担う若者たちへ、北方領土問題を正しく理解し伝える試みの有意義な報告でした。戦後65年たってもいまだ具体的な解決の道筋が立たない返還運動を、あきらめることなく粘り強く続く運動を展開していこうと、大会宣言を採択しました。 |
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川島霞子都民会議会長は多くの来賓の方々が来場したことは心強いと感謝し、「厳しい環境は変わっていないが、両国の人々が一日でも早く胸襟を開いて付き合えることを願いたい。都内教職員が授業で取り入れたり、大学生など若者たちが新しい視点で、みずみずしい感性で、次の世代の人たちに北方領土問題の正しい認識を伝えていくことは楽しみです。あきらめず粘り強く協力し合っていこう」と主催者あいさつをしました。 昨年7月、北特法改正を成立させ、北方四島は固有の領土として法的位置づけを明確化しましたが、ロシア国内では「日・ロ対話の機会をなくすもの」として反発、ビザなし渡航に対しても、出入国カード問題で過剰な反応がありました。 小河俊夫内閣府北方対策本部審議官は、日ロ外交を取り巻く最近の状況を踏まえた上で、「北方領土返還要求の認知度は90%とあるけれど、中身は伝わっていない。情報発信の機会を工夫し、新宿西口イベント広場での展示・物産展やホームページや北方領土教育の充実に力を入れている」取り組みを述べました。 福嶌教輝外務省欧州局参事官は日ロ関係の基本方針は「平和条約の締結、北方領土解決」と押さえた上で、ロシアは近代化と技術革新に向け外国からの援助を期待しているから、政治と経済を車の両輪として、今後緊密に交渉していきたい。そのためには国民と政府が心を一丸として取り組むことが大切だと述べました。
授業に生かして 現地施策学習会(根室訪問) 江東区立深川第五中学校校長、櫻岡章雄さんの報告は昨年10月都民会議が行った第1回教育者対象現地視察学習会(根室訪問)です。 北方領土問題を正しく理解する先生方が増えて、授業の中で生かされていくことを目的に行われたものです。 地域や歴史についてあらためて認識 成果は参加者のレポートが「伝統文化理解教育、国際理解教育」に関する教育指導資料に掲載されたり、北方領土啓発パネル展が中学校で開催できたり、公民の授業では生徒たちの壁新聞作成につながったなど、中学生の子どもたちにとって自分の国の地理や歴史、主権について改めて認識し、身近に感じとらせる教材にできたことを報告しました。 櫻岡さんは「この問題は風化させてはいけない。運動を広めていくことは大切」と感想を述べています。 北方領土ゼミナールに参加 国學院大學3年生の清水啓さんは、史学科に在籍していてアイヌ文化や極東アジアの最北の民族や知床の環境問題などに興味を持っていて北方領土に行きたいと思っていましたが、調べ始めて「とうてい行けない土地」だとわかりました。 北方領土ゼミナールに参加して、元島民の方と直接話をし、貴重な書籍を受け取ったことは「返還運動に対する私たちへの先輩たちの期待であるように強く感じた」と述べました。 「実際に目にしたことや専門家の意見を自分の中に取り入れられた貴重な経験を生かして、これから北方領土問題の集会などの手伝いをしたり、ロシア人と領土問題ぬきに討論したり交流もしてみたい。」と語り、「ロシアの国境警備隊の宿舎が見えるくらい、近くて遠い四島へ、だれでも自由に旅行できるためには、何ができるのかさまざまな視点で考え、北方領土問題を自覚し返還運動に協力したい」と若さあふれる発表でした。 |
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■六ヶ所村・首都圏 女性による交流会 よりよい村づくりに向かって、前向きに |
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1月22・23日の両日、エネルギーの産地である青森県六ヶ所村で、主に核燃料サイクル・放射線・エネルギー・地域振興などに関する相互理解を図ることを目的とする産消交流事業「六ヶ所村・首都圏 女性による交流会」が、六ヶ所村・経済産業省資源エネルギー庁主催、日本原燃(株)の協力で実施され、東京地婦連から5人が参加しました。 | ||||||
厳しいチェックを受けて見学した六ヶ所村にある日本原燃は、原子力発電所から出た使用済み核燃料から、ウラン酸化物とウラン・プルトニウム混合酸化物を再処理して取り出し、再び燃料としてプルサーマルなどに使われるMOX燃料に加工して利用するシステム「原子燃料サイクル」の施設で、このリサイクル過程で発生する高レベル放射性廃液(発電に再利用できない)をガラス固化体にして地下300メートル以深の安定した地層へ埋設処理する再処理工場です。 管理された建物内は無人で、作業は遠隔操作で行われており、私たちは一連のトラブルで今止まっている固化施設の現状について、ガラス溶融炉の実物大模型で説明を受け、高レベル管理施設・再処理工場中央制御室などを窓越しに見学しました。 翌日、日本原子力学会の荒谷美智先生から放射線の各利用分野について、学術的なことをわかりやすく講話していただきました。 放射線は正しく利用すればすばらしい宇宙からの贈りものであるが、使用にあたっては、人体への影響について厳しい管理あってのものである。六ヶ所村にも安心安全管理のため放射線モニタリング装置が十数カ所設置されており、休むことなくチェックし、分析したデータを住民各戸に配布している、などのお話をうかがいました。 村の女性たちと意見交換会
勉強を重ねることによって徐々に正しい理解に基づく落ち着きが得られ、苦しみを共有し、助け合える仲間ができ、少しずつ共存する気持ちが強くなっていったことに加えて、原燃を筆頭にさまざまな研究機関ができ、そのための交付金で村の財政は豊かになり、良い施設もたくさん建設され、ヤマセが吹き荒れる寒村で、出稼ぎに行かなくては生活できなかった村が少しずつ活性化され、住みよい村に近づいていったことなど赤裸々に話して下さいました。「自分たちの生活している環境を、正しく知ろう」と村民に広く呼びかけて読書・交流を通じて啓蒙活動を地道に続けておられる読書愛好会のみなさんをはじめ、この2日間、いろいろな立場の方々にお会いすることができました。 皆さんが置かれた状況を受け入れ、よりよい村づくりに向かって、それぞれの分野でできることを積極的に活動と結びつけ、明るくしっかりと前向きに生活しておられることを知り、深く感銘しました。 六ヶ所村にうかがって私は、今まで特別な存在だった放射線が、少し身近なものとして考えられるようになり、地球温暖化・資源エネルギー不足・脱炭素社会の構築に向けて、想定以上を視野に入れた安全への取り組みに基づいた、原子力発電とそれにともなう核燃料サイクル施設の必要性を強く認識しました。それにはこのようなすばらしい方々の支えをいただいているということも。 |
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■メッセージカードを国連へ 核なき世界に向けて 日本からたくさんの声を届けましょう |
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国連では5年に1度、NPT(核不拡散条約)再検討会議が開かれます。今年は5月初旬、ニューヨークで行われます。平和を求める団体は、核兵器廃絶の世論を盛り上げるため、ニューヨークへ集まります。 この時期にあわせ、東京地婦連では、「お花見平和のつどい」の仲間たちとともに「私たちは核兵器ゼロを求めます」メッセージカードを集め、ニューヨークへ向かう代表団に託していくことにいたしました。 カードの大きさははがき大です。集まったメッセージは、「つないで、つないで」大判にし、お花見平和のつどいやピースパレードで「核なき世界を!」と訴えます。 そのあと、現地ニューヨークで米国の市民や海外から集まる人々に、日本からのたくさんの声をアピールしてもらいます。
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■「消費者にとって公取委の審判制度はなぜ大事か?(上)」 | ||||||
独占禁止法を運用する公正取引委員会の審判制度は勧告や排除命令などを公平な目で検討しなおす制度として、政治的な独立性を保ちながらカルテルや談合を取り締まる大きな権限を果たしてきました。しかしながら、経済界や政権党からは、審判制度廃止意見が出ています。消費者団体は公正取引委員会の独立性・専門性といった基本的あり方に重大な影響を及ぼしかねないのではと懸念を抱いています。今回この問題について詳しい舟田先生より寄稿いただきました。 | ||||||
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■苦しい飲食業界 9業種組合が消費者代表と懇談 |
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飲食業などの業種の事業者組合の集まりである生活衛生営業指導センターと消費者懇談会が2月4日、同センター会議室で開かれました。東京地婦連など4団体の消費者代表と鮨商、麺類、中華料理、社交飲食、料理生活(老舗店)、食鳥肉販売など9業種組合と監督庁の東京都からも出席がありました。 | ||||||
飲食業界はどの組合からも、「不況の中でチェーン店や大型店に押されて組合加入の減少、店を継ぐものがいないため廃業も多い」とのこと。 食材は、チェーン店などに対抗しコストを抑えるために、地方産地の共同購入仕入れに取り組んだり、中にはデパ地下の夕方値引き食材で仕入れる飲食店もあり電子マネーや、ぐるなびなど、IT利用の努力もしているなどの業界現況が報告されました。 食の安心・安全では偽装表示や餃子事件の教訓を受けて、消費者への信頼を失わないよう、食材の表示、明朗会計など一層心がけている様子がうかがわれました。 エコ活動にも積極的に取り組む 国内では寿司検定を行うなどして、安全衛生に配慮している。てんぷら油の廃油はバイオ燃料へ、ダシをとったあとのカツオ節は畑の肥料へと、エコ活動に積極的に取り組んでいると紹介されました。 消費者団体からは、食材や衛生、接客への取り組みへの理解は示した上で、 (1)テレビやグルメ雑誌と食情報がはんらんしている中で、消費者の嗜好や生活スタイルも変わり、持ち帰り弁当や、中食の利用が増えて、本来の食文化も乱れがちになっている (2)組合傘下のお店は地域のコミュニティーの中で、安心して利用できる魅力あるお店として工夫をしながら、商店街の活性化に役立って欲しい (3)消費者団体として協力できることはしていきたい など意見を出しました。 |
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■地域ニュース | ||||||
新春区政懇親会 足立区連合婦人協議会 足立区連合婦人協議会主催の新春区政懇親会が1月21日午前11時から、綾瀬にある「江戸一万来館」で開催されました。三部構成で、一部の式典は会長あいさつのあと、来賓には区民部長、男女共同参画課長、同推進係長、商店街振興組合連合会から迎え、代表して中島篤子男女共同参画課長から祝辞をいただきました。 二部では石川純二区民部長が記念講演、演題は「地域の愛着から誇りへ」でした。「足立区は都市整備が一段落し、若者層の流入が増えて人口が急激に増加しつつある。千住地区には5大学が集まり、約1万人の学生が集う街となる。区のイメージアップに皆さまとともに力を尽くし、『わが街あだち』に誇りを持って」と、力強く述べました。 三部は、足立義夫商店街振興組合副理事長の乾杯の音頭で祝宴に入りました。飲み放題で盛り上がった頃から参加者85人の各テーブルから、カラオケで鍛えたノド自慢が、次々と舞台で披露されました。 綾瀬地区の3人による「健康銭太鼓」は、筒の中に5円玉を入れ、それで床をたたいて歌にあわせてリズムをとる、美しいものでした。最後に興野北町会の「あだち流しおどり」が舞台で始まると、各テーブルから参加者が次々とつながり、舞台を下りて会場全体にその輪が広がり、大変盛り上がりました。楽しい会となって一同皆、笑顔があふれました。 女正月を満喫して やはた婦人会 やはた婦人会の新年会は都合で2月5日に設定しました。相変わらずのメニューで、理事さんたちは午前9時に集合しました。 マイ包丁を片手に大根の中心部をせん切り、ホタテの缶詰、乾燥かまぼこ、タマネギ、カニかま、レモン汁など入れて、マヨネーズで和え、大根サラダのできあがり。大根の両端はイチョウ切りにし、ゴボウ、ニンジン、サトイモ、シイタケ、豚肉、コンニャク、豆腐と長ネギで豚汁。 ニンジンとコンニャクを下煮して、水切りした豆腐を、すり鉢ですり潰したゴマと一緒によく擂り、砂糖、塩で調味し混ぜ合わせ、白和えもできあがり。 久しぶりのみんなでつくったごちそう、お弁当は亀戸升本の藤娘。お汁粉や伊達巻、ミカンの寄付もあり、張り切った理事さんたちも楽しそうに、早々とでき上がった料理を前に、お客さんを待ちます。 三十数人が参加して「今年も一日一日を大切に、健康に留意し、力を合わせて頑張りましょう」と誓い合います。昔懐かしい歌曲を10曲余り歌い、娘時代に返って楽しい一時を過ごしました。今度は3月の旅行を楽しみに、女正月を満喫して三々五々家路につきました。 今年最初の月例会 豊玉婦人会 豊玉婦人会の今年最初の月例会は、1月は各々に行事が多いため日程が取れず、節分も過ぎた2月6日に川島会長宅で行われました。 いつものようにまずは事務局からの伝達・報告を行い、今後の行事予定などを確認し、その後、皆さん方からの意見交換が活発に行われました。あらためて今年の活動などを確認しあい第一部の定例会はスムーズに終了しました。 さて、引き続きはお楽しみの第二部、新年会の始まりです。昼食を兼ねたおいしい食事をいただきながら会話にも花が咲き、大いに笑い、和気あいあいと歓談がなされました。 おなかもすっかり満たされた頃、だれとはなく懐かしい唱歌を歌い始め、そのうち全員で大きな口を開いて、心ゆくまでたくさんの曲を歌いました。とても良い雰囲気の中、楽しいひとときを過ごしました。 最後に川島会長から「今年もくれぐれも体に気を付け、頑張っていきましょうね」というお言葉をいただき、新年会はお開きとなりました。 |
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