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■2012年7月15日付
北方領土の返還を求める都民会議総会
創立60周年記念全国地域婦人大会・研究大会
全国から2000人余集う
東電へ批判集中
東京電力の電気料金値上げに抗議する緊急集会
葛飾消費者団体セミナー
葛飾区消費生活展にむけて 3回の学習会を開催
「ざっくばらんにトーク」
地域のニュース

■北方領土の返還を求める都民会議総会
領土問題の早期解決 平和条約の終結へ

 北方領土の返還を求める都民会議の平成24年度の通常総会が6月27日、ホテルフロラシオン青山で開催されました。都民会議は、今年で結成30年の節目を迎えます。今年度も、日本固有の領土である北方4島の領土問題の早期解決と平和条約締結のために国への働きかけ、世論の喚起を促す活動に取り組む事業計画を承認しました。

結成30年を迎えた都民会議の平成24年度通常総会=6月27日、ホテルフロラシオン青山
 来賓として内閣府北方対策本部河合審議官、独立行政法人北方領土問題対策協会川名事務局長が出席しました。4島が不法占拠されて67年が経過、戦後生まれの世代が増え、さらに若い世代になり、認識が薄れています。
 この問題を理解し領土返還運動につなげていくために、河合審議官は若い世代が集まる全国各地で「ふれあい広場」を開催する事業を推進すると紹介しました。
 川名北対協事務局長は、21年目になるビザなし交流には、新造船「えとぴりか」で事業内容の充実を図ると挨拶しました。
 都民会議の事業報告では、啓発パネル展を都内各所で10回開催し、「(領土問題が)身近に感じられた」という声が聞かれたこと、教育者会議では現地根室の視察学習会も実施され、「実感を持って授業に臨むことができた」など、事業の成果が報告されました。

結成30周年の節目踏まえ世論換喚起を促す活動へ

 今年度の事業計画は、9月に都民会議が主幹となるビザなし交流があります。また30年の節目の年であることをふまえ、来年の1月に開く都民大会では記念講演を企画実施し、近隣の県民会議と連携して、若い世代に対する啓発をはかります。
 コピー用紙の裏面に企業広告を載せ、無料コピーできる「タダコピ」サービスを利用して、北方領土の豆知識を刷り込んだ「タダコピ」を近隣の大学に設置し、若者の意識啓発にも取り組みます。
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■創立60周年記念全国地域婦人大会・研究大会
 全国から2000人余集う
「大会宣言」を採択
備え 創り出す 安心な暮らしと美しい日本


 創立60周年記念全国地域婦人大会と研究大会が7月5・6日、香川県高松市で開催されました。全国から2000人余の会員が集い、東京地婦連からも10人が参加しました。


 全国から2000人が集う
 初日の研究大会は、「備え 創り出す 安心な暮らしと美しい日本」のテーマで、6分科会に分かれて熱心に討議を展開し、全体会においてこれを受けた大会宣言を採択しました。
 2日目の創立60周年記念式典は、プレリュードに続き素晴らしいナレーションとともに、1952(昭和27)年7月9日に誕生した地婦連60年の歩みが、舞台の大型スクリーンに懐かしい映像で流されました。
 戦後の混乱期を乗り越え、大きな視野に立ったきめ細かな活動を次つぎと続けてこられた先人たちの、素晴らしい行動力と強いパワーに接することができました。
 式典では各界の方がたから地婦連の活動に対し、力強い激励と感謝状などをいただき、地婦連からも長年活動を支えた6人の会員に感謝状を贈りました。
 創立60周年にあたり、私たちは心を新たに、よりよい社会の構築を目指し、いろいろな課題に向かって地道に取り組む決意を心に強く刻んで、式典は閉会しました。
 その後、鷲田清一前大阪大学総長の「支えあうということ」と題する記念講演と、川井郁子(バイオリン)、渡辺峨山(尺八)、友吉鶴心(薩摩琵琶)の記念演奏があり、やさしい心をいただきました。

大会に参加して この活動を次世代に

「おいでまあせ」


 前夜祭では四国4県の踊りが披露された
 高松市で開催された全国婦人大会に、初めて参加しました。高松空港に到着するや開催地の女性のみなさんに、「おいでまあせ」と出迎えていいだき、感激しました。
 女性の社会参画推進活動の節目を祝うこの大きな大会に、地域活動のさらなる発展を誓い合う、全国から集まった女性約1800人と、この場所に私もその1人として参加できたことをうれしく思い、とても感動しました。

長い活動の歴史

 全地婦連は1952年7月に発足し、男女平等の推進や青少年の健全育成などの活動にあたり、その時代時代の女性たちが活動を展開してきた長い歴史を、私は強く感じました。
 「今まで培った伝統と実績に新たな動きを加え、絆を一層引き締めて活動を広げてほしい」と、会長からご挨拶がありましたが、戦後から今日までそれぞれの時代を各地区の女性たちが培った伝統と実績に新たな動きを加えて、この活動を次世代に広げていかなければいけないと、改めて今後の活動の推進の必要性を心しました。
 鷲田清一前大阪大学総長の記念講演は、社会における女性の影響力や地域のつながりの重要性などについて興味深く聴きました。最後に川井郁子さんの優雅なヴァイオリンの音色を聴き、心豊かなひとときを過ごせ、幸せを感じました。

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■東電へ批判集中
東京電力の電気料金値上げに抗議する緊急集会
 東京電力の10.28%の電気料金値上げ申請をめぐって、東京地婦連はこれまでに東電本社を訪ね「値上げを前提にした申請に反対」の意見書を渡し、公聴会では参考人として、さらに消費者庁「公共料金に関する検討会」、資源エネルギー庁(経済産業省)「電気料金審査専門委員会」の意見聴取でも、消費者としての立場から値上げの根拠となる総括原価方式による「原価の水ぶくれ問題」「収益構造の小口への著しい偏り」などを指摘してきました。

東京電力の電気料金値上げに抗議する緊急集会=7月4日夜、プラザエフ

消費者団体からの発言者
集会アピールを採択

 先頃、「消費者の声を、当事者である東電はもとより値上げ申請先の経済産業省、消費者目線で値上げをチェックする立場の消費者庁へ伝えよう」と、全国消団連・主婦連から呼びかけがありました。
 東京地婦連や各地の消団連など14団体からなる実行委員会で協議し、7月4日夜プラザエフで「東京電力の電気料金値上げに抗議する緊急集会」が開催されました。午後6時30分という遅い開始時刻でしたが、山下副会長ら5人が出席しました。
 呼びかけ団体からの開会挨拶と取り組みの報告に続き、消費者庁作成の「チェックポイント」に回答する形式で、東京電力と経済産業省による説明が行われました。
 東電からはお客様本部島田保之副本部長が出席し、「原価削減の努力をした」との資料説明があり、資源エネルギー庁・電力市場整備課の蓮井智哉さんからは「当方の審査要領によって審査をしているが、電気料金審査専門委員会の結論が出た後、消費者庁に回す」との発言がありました。
 コメンテーターの山口広消費者委員会委員と消費者庁長谷川秀司さんからは、「消費者庁のチェックポイントでは原価削減幅は、説明のあった内容よりもっと大きい。消費者の立場で検討したい」というコメントがありました。
 消費者団体側からの発言・議論では、9対1といわれる規制部門におんぶする収益構造、高すぎる原価をめぐっては人件費(給与・厚生費)、燃料調達費・消費者の負担割合、購入電力料、さらに賠償関連費の算入、今後の原子力発電の在り方が問われる中で、福島第一原発5・6号機や柏崎・刈羽原発などの減価償却費が含まれている点などについて東電への批判が集中し、「総括原価方式」の見直しと甘い「審査要領」の問題が指摘されました。
 最後に集会のアピール文「私たちは納得のできない電気料金値上げを許しません!」を採択し、熱気に満ちた抗議集会は今後二省庁が努力すべき大きな課題と余韻を残したまま散会となりました。

集会アピール 「私たちは納得のできない電気料金値上げを許しません!」
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■葛飾消費者団体セミナー
 葛飾区消費生活展にむけて 3回の学習会を開催
 葛飾区消費生活展の開催日程が10月13・14日に、テーマは「いま消費者に求められるものは?」に決まりました。その準備として、消費者団体セミナーを6月15・20・28日の3回開催しました。
第1回

 15日に開催した第1回セミナーのテーマは、「新たな消費者被害」。講師は弁護士の村千鶴子さんです。悪質な訪問販売や電話勧誘販売、最近話題になっている貴金属などの押し買い商法、通信販売のトラブルなどについて「契約の基礎知識、法律制度があっても現実には活用が難しい。信頼できるかはっきりしない業者との契約は危険」と話されました。
 地域の見守りが重要であること、分からないとき、困ったときはすぐ消費生活センターに相談することだと思いました。

第2回

 第2回のテーマは「食品に含まれる放射性物質の影響」で、食品保健科学情報協議会理事長関澤純さんのお話でした。
 自然界では太陽からの放射や毎日食べている食品には、地球ができた時からの放射性物質が含まれているそうです。安心・安全を確保するため、4月から食品中の放射性物質の基準値を引き下げ、飲料水、牛乳、乳児用食品、一般食品などの新基準で子どもに配慮したこと。
 チェルノブイリの原発事故では日本よりずっと大量の放出があったが政府は国民に知らせず、規制もしなかったため、子どもたちに甲状腺ガンが発症したそうです。
 私たちは事実を正しく知り、理解して冷静に行動する必要があると思いました。

第3回

 第3回は「東京都のエネルギー施策について」がテーマで、講師は東京都環境政策部の長谷川徳慶さんです。東京都は低炭素、快適性、防災力の3つを同時に実現するスマートエネルギー都市の実現に向けて、節電対策や熱利用を取り入れ、コージェネレーションシステムの導入で高効率化を進めていくようです。
 「全体像として(1)スマートな節電、省エネの推進(2)低炭素、分散型電力供給の促進(3)エネルギー需給最適化システムの実現(4)電力制度改革の推進です」と話されました。
 使用する人の立場を考えての施策だそうですが、私たちがいちばん困るのは停電です。節電は無理をしないスマートな省エネを心がけようと思います。
 セミナーに参加して、知らなかったこと、新たな基準など、とてもよい勉強になりました。参加できなかったみなさんには、パネルに作って知ってほしいと思いますし、素晴らしい消費生活展になると思います。
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■「ざっくばらんにトーク」
 消費生活の安全・安心に対し、消費者行政はどのような取り組みをしているのか。東京消費者団体連絡センターは、2年前から区市町村の消費者行政調査に取り組んでいますが、今年度も調査を行うにあたって、まずは東京の消費者行政について学習しようと6月29日、東京都生活文化局の藤井秀之消費生活部長を招いて「ざっくばらんにトーク」を東京都生協会館で開催しました。東京地婦連も構成団体になっている、東京消費者団体連絡センターと東京都生協連消費者行政連絡会が主催しました。
消費生活の安全・安心 行政はどのように取り組んでいるか

 東京都は誰もが不自由なく快適に、そして暮らす人々の高度な安全の保障と充実した住生活を送ることができる住まいの実現をイメージして、“2020年の東京”への実行プログラムを昨年度発表した中で、少子高齢化社会における都市モデルを構築し、世界に示すという指標6の中に、消費生活に関するプログラムが出ています。
 「これに基づき、昨年度から3カ年の事業展開を進めた。これまでの到達点として、青少年・治安対策本部や都市整備局、福祉保健局、教育庁、警視庁などいくつもの関係局と連携して、消費者被害の未然防止・被害救済に向けた取り締まりや相談態勢の強化、悪質商法撲滅キャンペーンの取り組みがなされ、都民の消費生活の紛争解決機関である消費被害救済委員会の機能強化をはかり、速やかな解決の実現に取り組むこと、消費生活行政ツイッターを始めた」と、藤井部長は報告しました。
 3年後の到達目標は「犯罪や被害の未然防止に向けた多面的な取り組みの展開」「駅、公共施設、病院などを結ぶ都道のバリアフリー化率94%」を挙げています。

4つの緊急対策を柱に

 6月1日に行われた24年度第1回消費生活対策審議会総会では、これからの消費者行政の取り組みとして、これから先5年間の基本計画の改定の諮問を受けました。
 現状の動きを踏まえて「高齢者・若者などを狙う悪質商法の撲滅」、「待ち」から「攻め」へ、「東京都消費生活総合センターを強化します」、「法制度上の問題点の改善を国に働きかける」の4つの緊急対策を柱に、今後の方向性を審議会で議論していくことになります。審議会には、東京地婦連も含め消費者団体からも委員の任命を受け、意見を述べています。
 消費者被害の防止・救済、悪質事業者を市場から排除、商品・サービスの安全・安心の確保、自立した賢い消費者をつくるために、消費者の意見や考えを行政や事業者の活動に活かすために、くらしの中から、気づいたことを具体的な政策課題につなげていくために、消費者行政に関心を持って意見を届けていくことが大切です。

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■地域のニュース
更生保護女性会
豊玉婦人会


 7月1日から、社会を明るくする運動がはじまりました。その一環として7日に、練馬駅前のつつじ公園でフェスティバルが開かれました。七夕なのにあいにくの雨となりましたが、会場はステージとテントに分けて、ステージでは小中学生のダンスや演奏が、テントの中ではパネル展示やバザーなどが催されました。
 私たち豊玉婦人会が所属する更生保護女性会はパネル展示と不要品のバザー、それに刑務製品の販売をしました。
 悪天候でいつもの年のような収益はありませんでしたが、私たちを応援してくださる人たちに支えられて、思った以上の売り上げになりました。
 私たちの大切な活動資金となり、更生施設などへのボランティア活動に役立てます。

蔵王とサクランボ狩り
わか草婦人会


 研修旅行で6月22・23日に蔵王とサクランボ狩りに行きました。
 梅雨のさなかでも好天に恵まれ、新緑のまぶしい中をバスは走ったのですが、蔵王のお釜はあいにくガスで見えず、残念でした。ロッジで名物の玉コンニャクを食べましたが、すぐに冷えてしまうほど寒い日でした。
 ホテルは広くお風呂も良くて気分爽快、ロビーでは無料のビールも飲めたそうです。夕食は凝った料理でとてもおいしく、蔵王牛など堪能しました。
 朝食後すぐにサクランボ狩りに。食べ放題だったので、そんなに食べられるかしらと思っていたのですが、木になっているのを見て食べてみたら甘くてジューシー、40〜50粒は食べたのではないかしら。
 参加者が少なくて心配していたのですが、バスはゆったり、豪華な食事とサクランボの食べ放題で来年も楽しみです。
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