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■2013年5月15日付
韓国から女性訪問団が来訪
 男女共同参画などで情報交換
北方四島交流事業に就航するえとぴりか 一般公開
羽村市婦人会の「復興サポート」
放射線食品商社を考える 連載31
 今年の照射ジャガイモ 3店舗で販売確認
One World プロジェクトから 今後ともご支援を
地域ニュース

■韓国から女性訪問団が来訪
 男女共同参画などで情報交換
 日本の男女共同参画の動きや女性団体の活動の現状が知りたいと、韓国チャンウォン(昌原)市の女性団体協議会が、4月23日から26日まで東京に滞在しました。東京地婦連は国際交流による機関協力の要請を受けて、24日に渋谷区消費者センター会議室で訪問団16人と役員10人が意見交換会を行いました。
カラフルで元気なチャンウォン市の女性たち

 女性団体のメンバーは、30〜40代の主婦で構成されているようでした。昌原市の会長から「両国の交流が未来に向けてよい方向になることを期待します」とあいさつがありました。谷茂岡会長は遠方からの来訪をねぎらい、歓迎のあいさつをしました。
 韓国側からの質問に答えて、地婦連の事業内容については、都内各地の婦人会で組織され、平和問題や消費者問題のさまざまな活動を説明しました。青少年関係では、小学校の放課後の学童見守りについて、行政から任されて運営している葛飾区の婦人会活動の事例「わくわくチャレンジ」を紹介しました。
 活動資金は共同購入(ちふれ化粧品、歯舞昆布、新潟の枝豆など)の事業収益を充てる、自主活動運営であることを話しました。

防災活動への取り組みも紹介

 2年前の東日本大震災では全地婦連と一緒に募金活動をして、被災地の婦人会を通して支援したこと、地域で交流のある被災地福島県を訪ね、婦人会(福島県塙町)と交流したことなどについても、話しました。
 防災については何度も学習会や研修会を重ねていること、大震災の体験から「生活者や女性の視点で防災対策をたてるのが望ましいと提言している」ことを紹介しました。

活動を見直すチャンスに

 韓国のメンバーからは、自分たちも子どもたちに読み聞かせをしていると、活動の紹介がありました。最近は学校周辺の安全性も必要になり、登校時の見守りが行われている現状が出されました。
 韓国の、地域での男女共同参画の実情について質問しました。公務員社会では男女共同参画も進んでいますが、一般社会ではこれからではないかという印象を受けました。田舎では六十代後半の高齢者たちは、趣味などを通して活動をしているようです。
 通訳をはさんでの約1時間程度の交流でしたが、地婦連の活動を中心に、各地域の取り組みなど、十分に報告できたと思います。
 チャンウォン市の女性団体協議会のみなさんは、大変に明るく、カラフルで元気でした。

民間外交の大切さを実感

 最後の記念撮影では、何枚もシャッターが切られ、名残が尽きません。握手、握手と心の通う研修、交流会ができました。
 以前からいわれていた民間外交の大切さが、今回の交流会で実感できました。一行はこの後、港区の男女平等参画センターを訪問しました。
 この交流会で地婦連の活動について質問され、平和問題・消費者問題・エネルギー問題・男女共同参画など多岐にわたり話す中で、忙しい理由がわかり納得でき、あらためて活動を見直すチャンスとなりました。
 私自身も五十代の頃、カナダ、アメリカ、マレーシアなどの女性たちと交流したことを思い出しました。韓国の女性のみなさん、ありがとうございました。


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■北方四島交流事業に就航するえとぴりか 一般公開
 独立行政法人北方領土問題対策協会は、昨年から北方四島交流事業に運航をはじめた船舶「えとぴりか」を4月28・29日に、東京港有明西ふ頭で一般公開しました。
 えとぴりかは1124総トン、全長66・51メートル、最大搭載人員84人、乗組員12人、速度は15すです。
 初日には担当の内閣府の山本一太特命大臣も視察に訪れました。昨年9月にはこの新船で、都民会議が主管となってビザなし訪問に行きましたが、そのとき団長を務めた谷茂岡東京地婦連会長が会場で出迎えて立ち会い、船長らとともに、船内案内に同行いたしました。
 船内には、都民会議で訪問した交流事業のパネルが張られ、クイズラリーや撮影ポイントで、来場者を楽しませていました。ふ頭では北方領土のイメージキャラクター「エリカちゃん」が人気を集めていました。
連休で見物者が訪れた、えとぴりかの船内公開
人気集めたエリカちゃん
操舵室で説明を聞く山本大臣
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■羽村市婦人会の「復興サポート」

 大震災1年後の3月に、宮城県南三陸町を訪れました。何もないきれいな浜辺に立って静かな海を見ていると、信じられない津波の恐ろしさを感じました。
 ここには漁協の建物があり、冷凍・冷蔵庫、保管設備も整っていて漁業が盛んでした。津波は船も機械も、全部さらっていきました。
 漁師たちは海の様子が分からないまま、ワカメの養殖を手がけたところ豊漁で、浜は活気に満ちていました。しかし、保管場所もなくて困っているところへ私たちが訪れたのです。早速羽村市の仲間に呼びかけて、自宅の冷蔵庫を保管場所と考え、多めの注文をお願いしました。ワカメの収穫期は年2回、これを安全食品の会や婦人会が注文し販売します。これが買い支えのはじまりです。
 砂袋(若芽の種付けしたものを海面から10センチぐらいの所へ浮かせておく砂袋で、ブイを付けて太陽の当たる海面で発芽させる)が、100袋必要と注文があれば、サポートメンバーに声をかけ、一気に縫い上げて送りました。

主婦の生活の知恵鍋ぼうしがヒントに

 波伝谷地区や切曾木地区を訪れ、その時に紹介したのが「鍋ぼうし」です。鍋ぼうしとは、文字通り鍋に被せるぼうしで、火を止めた鍋に被せ、余熱を利用するものです。表地と裏地の間に木綿綿が入っているので保温が効き、エコにつながる主婦の生活の知恵です。
 現地に行って、裁縫道具があれば集会所に集まって、みんなで何かできるのではないかと、この鍋ぼうしがヒントになりました。メンバーは帰路のバスの中でも電車の中でも、これからの支援について話し合いました。
 まず、広報で呼びかけ、羽村市民に被災地の現実を知ってもらい、ミシンや生地、針、はさみなどの寄付をお願いしたところ、市民の心に響き、多くの協力者から物品が集まりました。3月28日にはミシンとロックミシンを車に積み込んで11時間、4人がかりで南三陸町へ出発しました。
 最初に波伝谷地区へ、ミシン2台とロックミシン1台を届けました。再度の訪問で信頼感が生まれて話も弾み、仲間も増えました。
 切曾木地区は夜の会合になりました。道路も未整備で、街灯もソーラーが1本だけという暗闇の中で、路肩に落ちないように、運転も大変でした。ここへもミシン2台とロックミシン1台を届け、お手玉枕の作り方を指導しました。
 こうした羽村市の活動グループは「復興サポート」と命名され、責任者も決まりました。
 こうした支援で、地元はとても元気になります。災害を忘れずに、長く続けていきます。
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■放射線食品商社を考える 連載31
 今年の照射ジャガイモ 3店舗で販売確認
 照射食品反対連絡会では、端境期に店先に並ぶガンマー線を照射した北海道士幌農協のジャガイモの通報を、今年も全国の連絡会の仲間にお願いしています。

販売調査から

 通報期間は新ジャガが出そろう5月末までを予定しています。4月までの状況は、3月に山口県岩国市の個人商店、埼玉県越谷市のロジャース越谷店、4月に入ってから広島県福山市のオンリーワン、合計3店舗での販売が確認されました。
 ロジャースはディスカウントショップ、オンリーワンは格安生鮮食品店です。いずれの店にも「照射食品を取り扱わない」よう、申し入れを行います。
 これに関連して、連絡会の参加団体から士幌農協に対し、「照射されたジャガイモ自体が放射能を帯びることがあるのか、誘導放射能について検査したい。ついては農協で扱う普通のジャガイモと、ガンマー線を照射した後のジャガイモを30キログラムずつ有料で分けてほしい」とお願いしたところ「検査は農協で行っているので、提供できない」という返事だったそうです。
 連絡会は5月17日午後2時からプラザエフ3階で、厚生労働省との話し合いを行いますが、士幌農協の誘導放射能検査の有無についても、テーマに取り上げる予定です。

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■One World プロジェクトから 今後ともご支援を
 今年4月11日で、ワンワールド・プロジェクトは立ち上げて丸2年を迎えました。2年目の活動報告です。
◆支援物資の募集 第5次、6次の募集で、159の個人、団体・企業から医療用カツラ、帽子等が寄贈されました。
◆支援物資の送付 1年間にカツラ約120点(初年度は約1880点)、ケア帽子を中心とした各種帽子約1550点(初年度は6570点)ほか、全国から寄せられた各種支援物資を送付しました。
 カツラは初年度に比べ数は減ったものの、震災に伴って経済的にも精神的にも厳しい状況が続くなかニーズが高く、要望された8カ所の病院に、その他の物資は23カ所の病院に送りました。
 日本対がん協会には物資の送料や梱包用品、新聞告知、礼状の発送代などとして85万円(初年度は約180万円)の資金援助をしていただきました。
 新たに(1)カツラお手入れ支援サービス(2)タオル帽子講習会の開催支援(3)「かわら版」発行とフェースブックページの開設‐‐も開始しました。
 今後ともみなさまのご協力をお願いいたします。

https://www.facebook.com/oneworldpro
(ワンワールド・プロジェクト)

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■地域ニュース

総会を終えて
都民クラブ

 都民クラブの2013年度総会を4月23日、渋谷区消費者センターで開催しました。大北恭子さんの司会、福本悦子さんの議事進行で事業報告、決算報告、会計監査報告があり、2013年度事業計画案、予算案審議は、滞りなく承認されました=写真。
 また、水野英子代表の逝去に伴い、空席となっている代表は、来年度の役員改選期まで代表業務を行う代行の推薦を協議した結果、高梨洋子副代表が2014年3月31日まで、代表代行と承認されました。
 懇親会では参加者全員が水野さんをしのんでエピソードを語りました。私は東京都消費者月間事業の中で何事も率先して動かれ、気さくで骨身を惜しまない気働きに感嘆していました。
 いつも明るく、研修旅行の折には「さあ、みなさんで歌いましょう」と手づりの歌集から率先して、美声で次つぎとリードされる車中の合唱が楽しかったです。
 みなさんでほほ笑ましいたくさんのエピソードを語り合い、心温まる追悼のひとときでした。本当に惜しい方の旅立ちと、残されたメンバーの心意気のあふれる総会でした。


定期総会
羽村市婦人会
 

 羽村市消費生活センターで4月26日、第20回定期総会を開きました。関東ブロック会議や結核予防全国大会に参加でき、大変だったけれどもよい経験ができた、総裁にお目にかかれて尊い思い出ができたなど、今年の活動を振り返りました。
 手芸講習会では「鍋ぼうし」を作りました。調理の時に利用して、おいしくできてガス代も節約、暑い夏に汗もかかずに調理できる幸せ、外出時には下ごしらえができるので、カレー、煮物、肉料理、ゆで卵などに便利です。
 乾麺をゆでるとふっくら仕上がる、パスタをゆでているときも、ほかの仕事ができてとても便利と、話は尽きません。
 会の運営については、副会長が病気のうちは、みんなで兼任しながら進めることが、全会一致で承認されました。会歌を斉唱して、総会を終わりました。

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