婦人時報は年間購読料2000円(送料込み)です。購読希望の方メールで申込できます。
 
■2013年8月15日付
再生可能エネルギー導入の条例化
東京都へ報告と要請
選ぼう 私たちのエネルギー
アンケート調査の結果報告
複十字シール運動にぜひご協力を
地域ニュース

■再生可能エネルギー導入の条例化
 東京都へ報告と要請
消費者アンケートの結果

 今春3月に実施した「これからのエネルギー問題について」の消費者アンケート調査の結果がまとまりました。7月22日、谷茂岡会長、担当の高梨と飛田、事務局の4人は、調査の報告と要請のため都庁を訪問しました。最初に北方領土返還運動で親交のある知事本局の櫻井和博外務部長を訪ね、消費者が再生可能エネルギーの導入推進を望み、条例化を求めていることを手短に伝え、係の案内で担当部局の環境局へ向かいました。応対したのは都市エネルギー部長の松下隆弘さんと都市エネルギー部電力改革推進課長の若林和彦さん。「東京都では、4月に都市エネルギー部を立ち上げ、スマートエネルギー都市を目指して取り組みつつある」と口火を切りました。

期待高い太陽光発電

屋根貸し・屋根マップ

 「太陽光発電にも力を注いでいるが現在30万kW程度で、今後伸びても規模的には100万kWに達するかどうか。屋根貸しはそれほど効果が上がっていないのが現状。すでに学校など多くの公共施設では、教育効果というより、収益を見込んで自ら所有し設置している」「そこで、屋根貸しのさらなる推進のために、対象になりそうな屋根マップを作成している」と説明がありました。
 これに対し東京地婦連から「私たちの調査結果からは、再生可能エネルギーの中でも太陽光発電への期待は最も高い。屋根貸しについても『貸してもいい』が1位だが、一方の3割余りの『いいえ』の理由として、屋根貸しの条件に当てはまっても工事のあり方・点検などへの不安とともに、家が古いなど、家の強度や屋根への影響を心配している消費者が多い。屋根マップを作るだけでなく、有資格者による確かな設置工事・アフターサービス、それに屋根診断が必要ではないか」「中古の集合住宅へのソーラーパネルの設置対策も不可欠」なことも、併せて伝えました。

電力の地産地消・自由化

 「東京都では電力を確保するため、発電量を300万から600万kWに倍増させたいと考えている。そのために1MW(メガワット=1000kW)を超える10カ所のメガソーラー発電、高効率の火力発電などの設備を千葉に建設し、新電力との契約も積極的に進めている」このほか非常用の電源として「舎人公園と臨海部では、民間の協力を得て緊急時の発電もできる」という説明がありました。
 電力の地産地消と小口の自由化をめぐっては、東京地婦連から「アンケートでは電力の自由化を求める消費者は約7割に達している。家庭用など小口の自由化は国の電力システム改革が前提になるが、東京都は小口についても将来消費者が電力会社を選択しやすくなるように、今から備えていただきたい」と要請しました。

創エネ・省エネ・蓄エネ支援

 環境局からは、「この6月からは総額約100億円に上る太陽光発電・蓄電システム・コージェネ(※熱電併給)・電気自動車に搭載された蓄電池システムへの4種類の補助制度で、スマートな都市づくりのために創エネ・省エネ支援を行っている」という消費者には、心強い説明も続きました。
 東京地婦連から、「区によって支援制度が異なるようで、例えば葛飾区では省エネの塗料があるが…」「アンケートでは家庭用蓄電池への期待が高かったが、蓄電システムも含まれる4種類の補助制度の内容を知らない消費者は多い。情報はどのように流しているのか」とさらにたずねると、「区市町村により支援制度には違いがあるのが現状。東京都の新たな支援制度については都の広報で知らせた」という回答でした。
 「丁寧で分かりやすい情報を、インターネットだけでなく、さまざまな媒体で提供していただきたい」と重ねて要請しました。
 ※ガス・LPガス等の燃料電池で発電し、排熱を給湯などに利用するシステム

LED照明

 LED照明については、「消費者は徐々に取り替えているが、高値や製品説明の不足などが取り替えの妨げになっている」調査結果を伝えると、環境局からは「直管型のものについて支援策を何とかしなければと思う」と、前向きな回答がありました。


再生可能エネルギー導入の推進を図る条例
6割が条例化求める


 東京地婦連からは「消費者の6割が条例化を求めていることを伝え、先進的な東京都らしく全国に先駆けて取り組んでほしい」と要請しました。
 ざっくばらんなやり取りの後、松下部長は、「調査結果は、猪瀬知事や私たちもほとんど同じような考え方であり、意を強くした」と1時間あまりの面談を締めくくりました。
 最後の訪問先は、生活文化局消費生活部です。久野企画調整係長に東京地婦連の調査活動について報告して、調査はエネルギー問題の考え方に的をしぼりましたので、今後消費者への関連情報の提供をお願いしました。

▲back
■選ぼう 私たちのエネルギー
 アンケート調査の結果報告
 今年春に実施した調査結果がまとまりましたので、2回に分けてそのあらましを報告いたします。ご協力誠にありがとうございました。
調査の目的

 私たちは東日本大震災にともなう原子力発電所の事故を受けて、エネルギー問題に強い関心を持つようになりました。
 安全で安心な「環境によいエネルギーとは何か」、生活者の私たちはどのように考え推進していくべきかとの思いから、昨年11月には東京で「選ぼう、わたしたちのエネルギー」と題する、全地婦連と共催のシンポジウムを開催しました。
 このアンケート調査はさらに、消費者の日頃の節電行動やこれからのエネルギーの考え方への理解を深め、東京地婦連のエネルギー問題への取り組みに活かすことを目的に実施したものです。
  • 調査期間 2013年3月1日〜31日
  • 調査方法 アンケート用紙500枚を配布、留め置き、内440枚回収
    ・回収率 88・0%
  • 回答者の内訳 性別=女性299人(68・0%)/男性99人(22・5%)/無回答 42人(9・5%) 合計440人(100%)
     年代グループ別構成
    ▽20〜30代 77人(17・5%)
    ▽40〜50代 141人(32・1%)
    ▽60歳以上 221人(50・2%)
    ▽無回答 1人(0・2%)
     合計440人(100%)
日頃取り組んでいる節電対策

問1 次の節電対策のうち、日頃から取り組んでいることがありますか。

《全 体》
 1位は「照明をこまめに消す」。2位「エアコン・冷蔵庫・床暖房などの設定温度を控えめにする」。3位「炊飯器・ポットなどの保温を控える」。3位までは過半数の消費者が、日常的に手軽に行う節電です。回答総数から一人で平均すると4つの対策に取り組んでいることになります。

《年代別》
 未来を見据える「創エネ」に関心
 「太陽光発電を行う」に着目すると、全体では10位でまだ少数派です。
 回答者の内訳を年代別に見ると40〜50代が46・7%で1位、多額の設備投資を要しますが、未来を見据える働き世代の「創エネ」への関心が高いのが特徴です。

問2‐(1) 従来の白熱灯から、消費電力が低くて省エネかつ長寿命という「LED照明」への交換が奨励されています。そこでLED照明への交換についてうかがいます。お宅では?


《全 体》
 1位は「交換していない」の43・2%でした。2位「一部の部屋のみ交換」38・4%。3位「交換可能な部屋は交換済み」18・4%。
 2・3位を合わせると56・8%になり、半数以上の家庭では、LED照明への交換が徐々に進んでいると見ることができます。

《年代別》
 3位の「交換可能な部屋は交換済み」の回答者の内訳を年代別に見ると、40、50代が39・5%で1位、一方「交換していない」消極派の1位は60歳以上で53・1%でした。

問2‐(2) (1)で「一部の部屋のみ交換」または「交換していない」に○をつけた方にお尋ねします。今後あなたは?


《全 体》
 1位は「エコポイント制度による値引きが復活するなど、価格が安値になれば交換したい」の67・7%でした。2位「LEDの性能や選び方がよく分かれば交換したい」14・5%、「無回答」9・2%、「その他」8・6%と続きます。
 交換に伴う消費者の経済的な負担、LEDの高値が問題点として明らかになりました。
 2位の「よく分かれば交換したい」は、市場にお目見えしてから日の浅いLEDだけに、選択の目安となる情報、表示などが未だ十分とはいえないことを示しています。
 「部屋の照明に適しているのはどれか」「今の器具とランプが適合するのか」「トラブルは起きないか」など分からない点が多いために、交換に踏み切れない消費者です。

《年代別》
 2位の回答者の内訳では60歳以上が53・8%を占めました。特に高齢者への分かりやすい説明が必要といえる結果です。

問3 あなたが家庭で節電に取り組むに当たり、あれば良いと思う機能、情報はありますか。(複数回答)


《全 体》
 1位は「電気の消費状況や毎日の消費電力が見えるスマートメーターがあると良い」で63・2%でした。わが家の電気使用量がリアルタイムで表示されることは、省エネの実践に役立ちます。「スマートメーターによる見える化」に熱い期待が寄せられました。
 2位は「夜間に貯めた電力をピーク時に家で活用できる家庭用蓄電池の普及」53・2%、計画停電の苦い経験のせいか災害時の備えに「蓄電」したい消費者は多く、品質の良い手頃な「家庭用蓄電池」の普及が求められています。
 3位は「自分が節電した結果、電力の余裕度にどれくらい貢献しているのかが見えると良い」38・4%、真剣に節電に取り組む消費者の姿勢がうかがえます。
 4位は「各家庭の電力消費に応じて、家電製品を自動的に制御してくれる機能」35・9%。電力不足が心配な時に、自動的に省エネモードに切り替えてコントロールできるという、スマート社会への思いでもあります。
 5位「ブレーカーが落ちる前に、音声で電気の使用量を控えるように知らせる機能」33・4%、6位は「テレビ・ラジオや携帯電話などで、節電を促すその日の電気予報が分かると良い」25・5%でした。

《年代別》
 年代別回答率*に着目すると1位「スマートメーター」では40〜50代の75・2%、2位「家庭用蓄電池」では20〜30代の65・0%という高さが際立ちました。
 5位の「ブレーカーが落ちる前に音声で知らせる機能」は回答者の51・7%を60歳以上が占めています。高齢者の家庭内事故防止につながる機能といえるでしょう。
*年代別回答率 回答数を年代グループ別人数で割ったもの。

問4 今、さまざまな種類の「再生可能エネルギー」の普及が図られています。次の中であなたが期待したいと思うものに○をつけてください。(複数回答)


《全 体》
 1位「太陽光発電」70・7%。2位「風力発電」53・9%。3位「太陽熱利用」38・4%。4位「地熱発電」38・0%。5位に「海洋エネルギー」35・7%。以下「水力発電」29・8%。「バイオマス発電」20・5%。「その他」は2・5%です。
 回答総数を見ると一人平均3つのエネルギーを挙げており、再生可能エネルギーに対する消費者の期待の大きさがうかがえました。
 固定価格買取制度導入後、「太陽光」など特に普及への歩みが加速されています。

《年代別》
 顕著な特徴はなし。
▲back
■複十字シール運動にぜひご協力を
 結核のない明るい住みよい社会の構築をめざして、結核予防の普及・啓発を図るため、今年も公益財団法人結核予防会は8月から12月まで、全国一斉に複十字シール運動を行います。

 東京地婦連では8月6日、谷茂岡会長、山下副会長が東京都結核予防会石館敬三理事長とともに、東京都社会福祉保健局の技監室を訪れて前田秀雄技監と面談し、今年度のシール募金の趣意を確認しながら、各自治体からも結核予防について広く一般都民に伝え一層の普及を図るため、協力をお願いしました。
 9月には両国でキャンペーンを行い、11月には関東甲信越地域の結核予防婦人団体幹部研修会が東京で開催されます。
 複十字シールは募金額に応じてシールを差し上げ、封筒の封緘や、手紙やメッセージにシールを添えて、「みんなの力で結核や肺がんをなくすために」と周知しています。24年度の募金額は2億9700万円余となっています。
 募金は開発途上国への結核対策援助費や、結核予防の広報や教育資材、結核の研究調査など結核制圧のために使われています。
 結核は日本でもまだまだ主要な感染症で、高齢者の感染増加、集団感染や院内感染の多発、薬の効かない多剤性結核の出現など、多くの問題を抱えています。ご協力をお願いします。
▲back
■地域ニュース
ふれあい祭り
わか草婦人会


 7月20日、堀切六丁目の九品寺前の通りで、ふれあい祭りが開かれました。子どもたちに夏の夜祭りを味わわせたいと始まったのですが、もう20回以上になります。私たちの婦人会と町会の共催で2つの小学校のPTAや睦会などと一緒にやっています。
 この日は小学校2校と中学校1校のブラスバンド演奏が終わると、午後4時から物販が始まりました。今年は初の試みとして、葛飾区と防災協定を結んでいる福島県塙町の物産展を開きましが、評判もよく完売しました=写真。
 婦人会ではラムネ(デポジット制を教えながら)、綿菓子、ポップコーン、味噌おでんを販売しました。私は味噌おでんの担当で、朝から味噌を練って200食分作ったのですが、「お味噌がおいしくて」と、何度も買いに来る人もいて、一番先に完売しました。
 私たちは放課後の子どもたちを見守るワクワクチャレンジを、近所の小学校で10年も続けていますが、卒業した子がすっかり成長して、「おばさん、ぼくのこと覚えている?」と買いに来てくれて、とてもうれしく思い、こうして地元で夜祭りを経験できる子どもたちは幸せだなと思いました。
 早朝から準備して、夜8時には終わりましたが、子どもたちに会い、にぎやかな楽しいひとときを過ごし、これを活力にまた来年頑張ろうと思いました。

葛飾納涼花火大会 ゲリラ豪雨で中止
わか草婦人会


 突然のゲリラ豪雨に襲われ、7月23日の葛飾納涼花火大会は中止になってしまいました。
 葛飾の花火大会は、打ち上げ場所と観客席が近く、大変迫力があり、十分に楽しめるはずだったのですが、残念でした=写真。
 帰りは雨に濡れながら誘導員の指示に従い、土手を歩き、レストランで会食しながらおしゃべりをして、別の楽しみもありました。
 翌日のラジオで知ったのですが、交通整理をするあの人、DJポリスが葛飾に出動していたそうです。
 広報車の上から、「真夏の夜空に咲く大輪の花を見ようと、大勢の皆さんで混み合っていますから、お互いに譲り合う優しい心を持って、ゆっくり進んでください」「花火に負けず劣らず、きれいな浴衣の女性をお連れの男性の皆さん、自慢の彼女が転ばないようにエスコートを」などと誘導しました。
 花火が中止になると「東京では今後もまだまだ花火大会はありますから、今日は残念ですが、無事にお帰りになることが一番です」と、温かく巧みな話術で呼びかけました。
 この話を聞いた孫も、「かっこいいねえ! 会いたかったなあ」と言っていました。

社会を明るくする 運動の強化月間
すずしろ会


 7月は「社会を明るくする運動」の強化月間です。今年もそのつどいが7月23日に練馬文化センターで開かれました。
 「社会を明るくする運動」の作文の発表のあと、講演会がありました。料理、調理器具研究家の北山みどりさんの「たべものおもしろい話〜大人の食育」
 おいしいと感じるだけでなく、食べたときに中身を知っていると、おいしく楽しく食べられるのが料理だと思います。子どもだけでなく、大人の食育も大切ですとのお話でした。
 最後に日本ダルクアウェイクニングハウスで、薬物をやめて一生懸命に生きて行く努力を続けている人たちの体験談、琉球太皷とエイサー演舞が披露され会場は感動でいっぱいでした。
 私たちも微力ながら、更生しようとする人たちに、出来るだけ協力していこうと改めて認識しました。
▲back