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■2014年4月15日付
お花見平和のつどい2014
平和願う気持ち分かち合う
2013年度中央集会
介護保険制度はどう変わる〜都の高齢者福祉制度
放射線食品照射を考える
「製品回収と指導」要望 田村厚労大臣へ
放射線照射「AFCこだわり青汁」(大麦若葉加工食品)の回収および指導についての申し入れ
地域のニュース

 


■お花見平和のつどい2014
 平和願う気持ち分かち合う
 第五福竜丸から平和を発信する連絡会は4月5日、第五福竜丸展示館と広場で、お花見平和のつどい2014を開催しました。14歳になった八重紅大島桜が枝を大きく伸ばし、華やかに咲きました。つどいは3年前の東日本大震災の年を除いて休むことなく、13回目になりました。今年はビキニ被災から60年を迎え、あらためて平和を願う気持ちを皆さんと分かち合いたいと思いをこめ「証言と映像でつづる ビキニ被災から60年」を第五福竜丸平和協会から、次の世代に平和をバトンタッチするためにも、東京都生協連からピースアクションの報告もたくさん入れました。午後のピースミュージックには被爆2世の佐々木祐滋さんのやさしい歌声が流れました。

午前の部 谷茂岡会長が明るく発声

第5福竜丸平和協会「証言と映像で60年」を

 午前の部は展示館で、東京地婦連お花見合唱団の「花」で始まり、開会宣言を谷茂岡正子東京地婦連会長が「第五福竜丸のエンジンを船体のそばに戻すことができ、東京地婦連は『21世紀は平和の世紀に』という願いを込めて八重紅大島桜を植えました。こんなに大きくなって、お花見平和のつどいもこうして開催でき、平和について語り合う場ができたことは幸せ」と、明るく発声しました。
 「証言と映像でつづる ビキニ被災から60年」では、第五福竜丸平和協会の安田和也さんから、「遠洋漁業がはじまり、木造のマグロ船で漁をしているとき、水爆の実験がありました。当時は全く知られていない『死の灰』といわれた白い灰を浴び、23人の乗組員が放射能の被害を受け、マグロも処分された」などの報告がありました。

力強い活動報告

メッセージカード

 東京都生協連の平和担当者連絡会に所属している生協からは、力強い活動報告がありました。
 パルシステム東京はイラク、アフガニスタン、タイへの寄付、憲法の学習会、東都生協は2万羽の折り鶴をつないだ折り鶴タペストリーを披露、平和のつどいについて、南部生協は広島、長崎の被爆者や3月10日の東京大空襲の被災者の体験談から学ぶ、コープみらいは「平和につながらないことは一切しない、戦争を学び、平和について考える、沖縄平和の旅、広島、長崎へ親子で参加」など報告しました。

午後の部

全員で歌う「青い空は」

 午後は桜の広場で昼食を広げながら、ピースミュージック、佐々木祐滋さんのギターと歌を楽しみました。
「あしたへの希望もとめて」では、連絡会を構成する6団体から活動の紹介や、いま取り組んでいる課題などについて発言がありました。
東京地婦連からは私が、核兵器廃絶、憲法9条を守るなどの報告をしました。
戦時中思い出すのは、低空で飛ぶB29の爆音や遠くで炸裂する爆弾の音で、今でもそれが体に残っている世代です。二度と戦争をしない国に、この思いをいかにつないでいくかを考えていることも発言しました。
生協の皆さんが、賢く地道に活動し、特に子どもさんを連れて各地を訪れ、肌で理解するのは素晴らしいことだと思いました。
今、社会に目を向けると集団的自衛権、憲法9条と日本の政治の行方が心配です。何より大事なのは、戦争のない平和な日本です。皆さんと活動を続けましょうと、報告しました。
メッセージカードの紹介、会場インタビューがあり、東京地婦連から端山さんが折り鶴コーナーの報告をして、最後に平和を願い「青い空は」を歌って閉会しました。

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■2013年度中央集会
 介護保険制度はどう変わる〜都の高齢者福祉制度
 2013年度中央集会を3月17日、東京都消費生活総合センターで開催しました。今年度実施した二つのブロック会議の報告は、食の問題をテーマにしたパート1「日清製粉(株)鶴見工場見学」を羽村市婦人会の中野三千代会長、介護保険制度をテーマにしたパート2「安心の医療・介護を求めて」は、都民クラブ代表代行の高梨洋子さんが報告しました。今回の中央集会では高齢社会を迎え、「介護保険制度はどう変わる〜東京都の高齢者福祉制度から」と題し、東京都福祉保健局高齢社会対策部計画担当係長の黒澤知行さんを講師に「地域包括ケアシステムの実現に向けて」のお話を聴き、東京都の特色や課題や取り組みについて充実した学習ができました。以下は、その報告です。
介護保険制度はどう変わるか、介護保険制度は大きな関心事です

地域包括ケアシステムの実現
充実した学習積む

 まず都の特色として、急激な高齢化(特に後期高齢者の増加)、土地の制約や建設コストの高さ、地域の希薄なつながり、医療・介護人材の確保などが難しい現状が示されました。
 次に都の強みの人口密度が高いことは、在宅における医療サービスや介護サービスの効率的な提供が可能であること、民間企業の新たな事業参入に期待できる利点を挙げました。
 地域で生活支援サービスなどを担う人材の確保に有利になるこの強みを活かしながら、大都市東京の実情に応じた地域包括ケアシステムの構築に向けて取り組みたい、ということです。
都内の高齢者の割合は一貫して増加傾向にありますが、現在の5人で1人を支える騎馬戦型から、平成31年には4人に1人、平成52年には3人で、さらにその先は1人が1人を支える肩車型に変化し、平成32年には後期高齢者(75歳以上)が前期高齢者の数を上回ると見込まれること、認知症も年々増加傾向にあることも話されました。
 東京都の高齢者保健福祉計画の重点的取り組みは、(1)介護サービス基盤の整備〜住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために(2)在宅療養の推進〜医療と介護の連携強化による24時間の安心を(3)認知症対策の総合的な推進〜認知症になっても安心して暮らせる東京を(4)高齢者の住まいの確保〜多様なニーズに応じた住居の場を選択できるように(5)介護人材対策の推進〜質の高い介護サービスを安定的に提供(6)地域社会を支える担い手としての高齢者の支援〜支えられる存在から地域を自ら支える存在へ‐‐です。
 最後に地域包括ケアシステムの方向性として示した知事施政方針の紹介がありました。「(1)地域包括ケアの考え方に基づいて、在宅での医療や介護の体制、地域で見守りなどを充実させて、あたかも地域全体が介護施設であるかのように、サービスを行き渡らせます(2)同時に都所有地の活用などいろいろな知恵を出し、特別養護老人ホームの定員も大幅に増やします(3)介護を受ける方、その家族にとっても、さまざまなメニュー・選択技があった方が良いと思います(4)介護は家族で抱え込むのではなく、介護のプロや地域の力など周囲の助けを借りる(5)そこから、家族に精神的・身体的な余裕が生まれて、より一層の愛情を注ぐことができる。そういう環境を創っていきたいと思います。これが実現すれば素晴らしいことだと思います」
参加者からは、高齢者が増加する中で、「お金がないと、よい介護が受けられないのでは」「このような手当を受けられる人は、あまりいない気がする」「私たちは、どう生きていけばよいのか」などと不安の声がたくさん聞かれました。

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■放射線食品照射を考える
 「製品回収と指導」要望 田村厚労大臣へ

 射食品反対連絡会では、健康食品の青汁に放射線の照射された原材料(大麦若葉)を使用していた2社が判明したのをきっかけに、田村厚生労働大臣宛に3月14日と4月8日付で、「製品回収と指導」を申し入れました。(別項)
 対象になったのは、グリーンバイオアクティブ社製「Green Juice Barley 7日間お試し用セット1000円」、(社)エーエフシーの「AFCこだわり青汁」です。前者はインターネットで通信販売された製品が一市民により分析された結果判明、後者は共通の原材料の可能性が疑われたため、連絡会として都内の有名デパートの健康食品コーナーで3900円+税で販売していた製品を直ちに試買し、分析したものです。
 いずれも放射線照射が確認され、食品衛生法に違反していることが、分析機関のデータで明らかになりました。
 これらの大麦若葉エキス粉末への放射線照射は、アメリカの企業が行ったことが推測されたため、照射原材料のわが国への出荷先・それを使用した商品名を公表するとともに、早急に米国政府と連絡をとり、照射食品の輸出を取りやめるよう求めています。
 青汁粉末類は継続的に購入する消費者も多いため、長期間の使用による影響が心配です。購入時には、原材料産地の確認をしましょう。

照射食品について懇談会開催

 今回見つかった「アメリカ産大麦若葉粉末」、以前より継続中の「スパイス類」や国が研究中の「牛レバー刺し」への照射問題など、照射食品反対連絡会の取り上げてきた安全性への課題や国の調査研究のあり方などについて、関係機関である厚生労働省と内閣府食品安全委員会の見解を聴く懇談会が、4月8日に衆議院第二議員会館で開催されました。
 阿部知子衆議院議員、厚生労働省から監視安全課・基準審査課から係長、専門官ら4人、食品安全委員会から情報・勧告広報課課長補佐1人が出席、連絡会からは45人が参加し、東京地婦連からは犬伏、飛田の二人が出席しました。
 懇談会は事前に提出した質問に回答する形式で進められ、その骨子は以下のとおりです。

輸入の詳細を確認中

 厚生労働省からは、
(1)青汁の原材料粉末2種について3月13日、要望分については、東京都に調査を依頼している。アメリカからの輸入の詳細を確認中で、なぜくぐり抜けたのか、違反見落としの米国農産物乾燥品を輸入の都度チェックし、検疫所から輸入者に指導する。4月違反分についても自治体へ依頼した。また、米国へも周知する。
(2)2010年の食品衛生審議会で、スパイス類などへの照射食品の範囲拡大を見送る際に「生成物アルキルシクロブタノンについて科学的知見が不足している。関係者は情報収集が必要」とする一方で、原子力委員会に「国民との相互理解を進めるための取り組みを要請する」としたが、その後の経過はどのようになっているかの質問については、「特に新たな知見の提供や原子力委員会の取り組みはない。食品安全委員会からの調査報告もない。また、スパイス協会からも照射の必要性を聞いていない」との回答でした。
(3)「牛レバー刺しについては生食したいという声もあるため、冷凍および冷蔵品について照射の可能性の調査をさらに継続中である」などの報告がありました。
 続いて内閣府食品安全委員会からの回答です。
「アルキルシクロブタノン類を指標とした照射食品の安全性解析」(大阪府立大古田教授)の(現在その部分が当初からなかったかのごとこく、すっかり削除されている)大半が黒塗りであった平成21年度報告書の情報公開については、「私自身今まで黒塗りの各論のデータ部分があったことさえ認識していなかったことを、お詫びする」としたものの、「今後の報告書の取り扱いについては回答できないので、後日連絡会の経過説明や質問を受けてからやり取りしたい」と述べるにとどまりました。以上、懇談会の報告でした。

要望書を提出

 終了後の4月10日、今回明らかになったことを受けて「放射線照射された大麦若葉エキス末使用が疑われる青汁製品について」と題する要望書を新たに、森まさこ内閣府消費者担当大臣と阿南久消費者庁長官宛てに送りました。
 要望のポイントは、「放射線照射された疑いの濃い一部の青汁製品は、一般国民(消費者)が、購入し飲んでいるものです。貴職の迅速なご対応をお願いいたします」というものです。

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■放射線照射「AFCこだわり青汁」(大麦若葉加工食品)の回収および指導についての申し入れ

生産から出荷まで農家と交流、意見交換

2014年4月8日

厚生労働大臣 田村 憲久様

照射食品反対連絡会                
代表世話人 和田正江(主婦連合会)      
飛田恵理子(東京地婦連)    
真下俊樹(日本消費者連盟)   
里見 宏(食品照射ネットワーク)

 株式会社エーエフシーが販売している「AFCこだわり青汁」を熱ルミネッセンス法にて検査いたしましたところ、「放射線照射されている」という結果がでました。
 速やかに、株式会社エーエフシーへの立ち入り調査と販売されている商品の回収を行ってください。この「AFCこだわり青汁」は輸入大麦若葉エキス粉末を使っていることから放射線照射の疑いがあり、分析に回したものです。
 すでに3月13日付の申し入れで、本会は、グリーンバイオアクティブ株式会社の大麦若葉エキス粉末の放射線照射の可能性が強いことを指摘しております。ただちに、グリーンバイオアクティブ株式会社の取り扱う大麦若葉エキス粉末の出荷販売先と、それを原材料として使った他社で売られている商品名の公表を行ってください。
 なお、この大麦若葉エキス粉末への放射線照射はアメリカの企業が行っていると予想されます。早急に米国政府と連絡をとり、日本への照射食品の輸出を取りやめるよう申し入れしてください。

【参考写真】東京都内のデパートで、3900円+税で販売されtていたもの
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■地域のニュース

健康日帰りの旅/わか草婦人会

 4月2日は日帰りの旅─青梅市岩倉温泉郷と睡眠寝具研修会に、貸し切りバス1台で出かけました。葛飾区役所桜通り滝の前に集合、青梅までの車窓からも、満開のいろいろな種類の桜が見え、心も弾みます。
 梅岩寺の境内に入れば、2本のそれはそれはきれいな紅色のしだれ桜。樹齢は130年だそうですが、私たちを待っていたかのように枝は長く、しだれて足元に着きそうな圧巻の桜です。
 興奮冷めやらぬうちに、岩倉温泉司翠館に到着、睡眠寝具研修です。人生3分の1は布団の中、60歳の人なら20年間は睡眠時間です。心地よく眠るのに必要なのは運動と日光を浴びること、そして一番大切なのは体温、体温が低下しながらよい眠りにつくようです。
 21世紀の敷布団は温勢電位療法で血行をよくし、筋肉をほぐして疲れをとり、胃腸の働きを活発にする布団を開発したそうです。
 頭から首、背筋にかけて測定をして、枕の説明を受けました。正しい寝姿勢は立ったままの姿勢で寝ころんだ姿勢が一番よいそうです。皆さん一様に、真剣に聞き入っていました。
 眠りの常識は寝具から、眠り上手は健康上手、暮らしにも役立つ日帰りの旅でした。

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