婦人時報は年間購読料2100円(送料込み)です。購読希望の方メールで申込できます。
 
■2014年9月15日付
もっと広げようコミュニケーションの輪
結核のない世界へ
複十字シール運動
2015年度東京都予算に関する要望(要約)
葛飾区消費生活展
10月11日・12日
ユニホームを着て衛生管理を実体験
雪印メグミルク海老名工場見学
私の想い
走る凶器? 自転車が怖い
地域ニュース
葛飾区産業フェア


■もっと広げようコミュニケーションの輪

 東京都消費者月間実行委員会は、10月の消費者月間に合わせて、東京都と都内消費者団体が協働して行う「くらしフェスタ東京2014」を開催します。
 今年度のテーマは昨年に引き続き今までの生活スタイルを見直し、持続可能な未来を築くための責任ある消費行動を、一人ひとりが考える契機となるよう「もっと広げようコミュニケーションの輪〜未来につなげる消費行動」として都内各地で事業を展開します。
 新宿駅西口広場イベントコーナーの「見て、聞いて、話そう! 交流フェスタ」は、10月10日(金)11日(土)10時〜午後5時の2日間です。5つのエリアで、消費者団体・企業・行政が工夫を凝らして、パネル展示、実演、ゲーム、DVD放映などを行います。各エリアにはクイズラリーもあります。来場者は楽しみながら考え、くらしに役立つ情報を習得して、賢い消費者になれるでしょう。
 東京地婦連は、今年も暮らしエリアで展示を行います。テーマは「高齢者の住まいと問題点」。昨今急増しているサービス付き高齢者住宅や、有料老人ホームなどの実態とその選び方などを、できるだけ分かりやすく伝えたいと思います。施設の外観や紛らわしい広告などに惑わされず、また、悪質な「もぐり営業」の見分け方など、転ばぬ先の杖として学べる展示を行います。
 メインシンポジウムは、10月29日(水)午後1時30分から新宿明治安田生命ホールで「平田オリザが語るコミュニケーションデザイン」です。コミュニケーションとは何か、コミュニケーションデザインとは何かを話していただきます。終了後は「グループあい」のミニコンサート「想いをつむぐ歌」を楽しみます。
 連続セミナーは、“今だから! 食品リスクを考えるパート1”として、10月17日(金)午後1時30分〜3時30分まで東京都消費生活センターで開催。
 昨年度、食の安全に関する消費者意識と消費行動についてアンケートを実施、90%の方が食に関して何らかの不安を感じ、特に輸入食品、添加物、放射性物資などに不安を持っていることが分かりました。食品のリスクの観点から関澤純さん(NPО法人食品保健科学情報交流協議会理事長)に話していただきます。
 連続セミナーパート2は11月5日、パート1と、時間、会場は同じです。「健康食品」で健康になれますか? と題して、消費者庁の食品表示一元化検討委員を務められた森田満樹さん(消費生活コンサルタント、東京海洋大学非常勤講師)に最新の情報を話していただきます。
 来年2月8日には東京ウィメンズプラザホールで、講演会「今だから! リスクコミュニケーション〜食の安全…あなたは何を信頼しますか?」の特別企画があります。講師は神里達博さん(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任准教授)です。
 その他地域会場企画、東京のがんばる農業応援バスツアーなど、興味ある催しが企画されています。皆さんの参加をお待ちしています。

▲back
■結核のない世界へ
 複十字シール運動

 2014年9月24日から30日の結核予防週間に合わせて、「結核のない世界」をつくるため、複十字シール運動による募金活動を実施します。結核予防の普及・啓発を図るため、今年も公益財団法人結核予防会は8月から12月まで、全国一斉に複十字シール運動を行います。
 複十字シール運動は、募金額に応じてシールを贈り、封筒や手紙のメッセージにシールを添えて「みんなの力で結核や肺がんをなくすために」と周知しています。
 募金の収益金は、結核予防の普及啓発活動、開発途上国への結核対策支援などに使われています。
 東京地婦連では8月18日、谷茂岡会長、山下、端山、大北の各副会長が東京都結核予防会石館敬三理事とともに、東京都社会福祉保健局を訪れ、前田秀雄技官と面談しました=写真。
 今年度のシール募金の趣旨を伝え、各自治体からも結核予防について広く一般都民に伝え一層の普及を図るために協力をお願いしました。
 結核は日本でもまだまだ主要な感染症で、年間2万人の新しい結核患者が発生し、毎年2000人が亡くなっています。日本は世界的にも「結核の中まん延国」として位置づけられています。皆さまのご協力をお願いします。

▲back
■2015年度東京都予算に関する要望(要約)
一 消費者行政の充実・強化について
1. 悪質な事業者への対応を強化してください。
  (1)悪質事業者への取締りや指導を、条例改正による権限強化や関係機関・近県自治体との継続的連携等を通して、強化してください。
  (2)高齢者の見守りネットワークづくりを地域の実情に合わせて幅広い関係者との連携で構築できるよう区市町村への支援に取り組んでください。
2. 東京都消費者教育推進計画とアクションプログラムによる消費者教育を関係機関・団体と連携して積極的に推進してください。
3. 集団的消費者被害回復訴訟制度の新たな導入に伴い、制度が有効に機能するように制度の啓発や特定適格消費者団体への支援を検討してください。また国が環境整備を積極的に行うよう働きかけてください。
4. センターオブセンターとしての東京都消費生活総合センターの機能強化を推進してください。
  (1)どこに住んでいても質の高い相談・救済が受けられるよう相談窓口の整備や相談体制の質の向上を図ってください。
  (2)区市町村との連携や支援を推進してください。
5. 多摩消費生活センターの機能発揮・活性化を推進してください。
6. 東京都消費者月間事業の充実・発展と、消費者団体との協働や活動支援を推進してください。
7. 国による地方消費者行政への恒常的財政支援を国に要請してください。
二 食の安全・安心確保について
(1)2015年度からの新たな東京都食品安全推進計画に基づく食品の安全確保のための施策を着実に推進してください。
(2)築地市場の移転に伴う豊洲新市場の土壌汚染対策の徹底を図り、安全・安心が担保できる卸売市場を確保してください。
三 都民の安全・安心なくらしの確保と持続可能な社会づくりに向けて
(1)首都直下地震対策の推進と、高度な防災都市実現のための施策を推進してください。
(2)スマートエネルギー都市の実現を目指した都市エネルギー施策を推進し、低炭素で効率的な自立・分散型エネルギー社会の創出、持続可能な社会づくりに向けて積極的な取り組みを進めてください。
(3)東日本大震災の復興のため、被災地・被災者・福島支援の取組を都民・関係機関等の協力を得て、引き続き進めてください。

以上


▲back
■葛飾区 消費生活展
 10月11日・12日
 飾区消費生活展は、消費者が健康で安全な暮らしができるようさまざまなテーマで取り組み、区内の消費者団体が中心となり、消費者団体、区、協賛団体で約半年間かけて企画し、開催しています。
 第42回を迎える今年の消費生活展のテーマは「私たちは… 自ら考え行動しよう」です。
 このテーマに沿って、現状を踏まえながら、消費者・事業者・行政それぞれの役割について考察し、消費者の目から見たさまざまな提案をパネル展示や体験コーナーなどで発表します。
 消費者団体の展示は、「悪質商法」「福祉と医療」「環境問題」「食と健康」「安全安心な生活を送るには」「食品の表示」などについて取り上げます。また、消費者団体の会員が実際に集めたアンケート調査の集計結果も掲示します。
 消費生活センターのイメージキャラクター「未来ちゃん 守くん」も区民の皆さまのお越しをお待ちしています。
▲back
■ユニホームを着て衛生管理を実体験
 雪印メグミルク海老名工場見学

 8月13日に神奈川県の雪印メグミルク海老名工場で、企業理念委員会消費者部会(関東)の工場見学と意見交換会があり、東京地婦連から谷茂岡会長と黒崎が参加しました。
 海老名工場は生産能力の増強とチルド飲料生産体制の整備に力を入れ、今年4月に全ラインが稼働した、日本最大の市乳工場です。
 牛乳は神奈川県とその近県と北海道から、毎日30台のミルクローリー(集乳車)で受け入れているそうです。徹底した衛生管理のもとで、雪印メグミルク独自のおいしさをキープするため低温のまま酸素を取り除き牛乳本来の味わいを実現、130度で2秒間熱をかけて殺菌、冷却。牛乳の美味しさを損なう大きな原因は牛乳に溶け込んだ酸素で、酸素が含まれていると加熱殺菌の時風味が変わってしまうので、その前に低温でやさしく酸素を取り除くと新鮮なおいしさを保つことができるようです。
 広い工場内で製品ができる工程を見学、自動的に流れる徹底した品質管理の検査では、人の目で見る検査もみられました。
 官能体験では、私たちもユニホームを着て頭にはネットと帽子、靴を履き替えて服に付着したほこりなどを吸引、石けん、アルコールで消毒、エアシャワーで目に見えないチリを吹き飛ばし、品質管理室を見学し衛生管理の体験をしました。
 また、5味識別体験では甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5つの基本の味を口に含んで体験です。
 最後の意見交換の時間が少なくて残念でしたが、雪印メグミルクの前身が起こした数年前の事件を二度と起こさないように徹底した品質管理、衛生管理で製造されている様子は安心しました。
 食の安全・安心は、事業者・生産者・消費者の3者が共有であると思いました。

▲back
■私の想い
 走る凶器? 自転車が怖い

 「危ない!」、路線バスから降りようとした私の背後に、鋭い運転手さんの一声。降ろしかけた左足の最初の一歩が宙に浮いた瞬間、目の前を全速力で自転車が走り抜けたのです。よかった。「危ない!」の一声がなかったら、今頃私は良くて五体不満足。救急車の中で落命していたかもしれない、本当に一瞬の恐ろしい出来事でした。
 バスが停留所で車道と歩道の間を50センチ程あけて停車したため、運転手さんがミラーで後方を確認し、疾走してくる自転車に気付いての鋭い一声。私は、既の所で命拾いをしたのです。
 私は日々ウオーキングをしたり、最寄りの駅までよく歩きます。すると、狭い歩道を自転車がベルも鳴らさず背後から近づいて、すごい速さで追い越して行きます。車なら近づけば音と気配で気づきますが、自転車はベルを鳴らしてくれるか、声掛けがない限り分かりません。歩行者にとって、自転車ほど乗り手のマナーが問われるものはないと思います。
 こんな事件に遭遇し、自転車は道路交通法上どんな扱いなのか少し関心をもって調べてみました。自転車は「軽車両」扱い。法のルールでは、車道が原則、歩道を走るのは例外だとか。
 でも現実は例外だらけで、我が物顔で歩道を走っています。しかも、歩道の場合は歩行者優先なのに…。
 環境汚染が問題視される中、自転車は大気汚染に関係なく、健康的な乗り物です。目の敵にする気は毛頭ありませんが、自転車に乗る人は少し歩行者の安全も考えて、交通ルールを守ってほしい。そしてメーカーにもひと言お願い。うるさくない程度の運転音がする自転車を作ってください。前を行く歩行者が気配に気づくくらいの。

▲back
■地域ニュース
 葛飾区産業フェア

わか草婦人会

 葛飾区産業フェアが、9月5日から7日まで、葛飾区新宿の東京理科大学[飾キャンパスで開催されました。30回記念の今回は、広い場所を提供していただいたので、今までにない規模で盛会でした。
 産業フェアは区内産業と地域の振興、次代を担う児童生徒の産業教育という目標を掲げてスタートしました。工業、商業、観光と農業、伝統産業が1カ所に集まり区内産業の力強さ、一体感を感じました。テーマ「葛力」「葛発」「大葛祭」の通り、充実した産業展でした。
 私たちが北方領土返還運動の一つとして取り組んでいる歯舞昆布、細切り昆布、とろろこぶを販売、返還運動のPRをしました=写真。また綿あめやポップコーンを1袋100円で実演販売、すごい人気で子どもも大人も若者も並びました。会場は駅から徒歩10分という、足の便のよくない所でしたが、12万もの入場者がありました。
 地元の産業がこれほど多岐にわたっていることを広く知らせることが開催目的ですが、初日には学童がバスを連ね、見学に来ていました。私たち大人も改めて葛飾の産業を実感した3日間でした。

▲back