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■2015年1月1日付 | |||||||||||
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■コミュニティー同士の連携を | ||||||||||||
月日の経つのは早いものです。あの大災害で日本の暮らしや環境が一変し、四季の気候の感も薄らいでいます。昨年も思わぬ大きな災害を被り、多くの教訓も受けました。災害地の皆さまは、厳しい現状に立ち向かう日本の強さを見せています。特に女性は弱音も吐かず、明るい生活を築いていく光景は、本当に敬意の限りです。 戦後70年の節目の年になり、社会を取り巻く環境は複雑です。東京の私たちは弱音を吐いてはいられません。特に少子高齢化の急速な伸展や人口減少社会、そして地域社会の連帯意識の希薄化など、多くの課題を抱えております。 こうした状況のもとにあって、誰もが安心して、健やかに暮らせる安全な地域社会を築くためには、人と人との交流の輪を積極的に拡げていくとともに、それぞれのコミュニティー同士の連携を強めていくことが必要だと思います。それが出来るのは、地域に根を下ろしている婦人会だと思います。 年齢に関係なく、出来ることは力を出し合い、若い人に伝承していくことも必要です。 食の安全、TPP問題、消費税アップと目を離せない暮らしを左右する問題も噴出しています。生活防衛のために多くの共同運動での対処が必要と感じております。 長寿社会の中、私たちは地域で安心して暮らせる社会を担うため、婦人会の特色を活かし、地域の絆を深めながら、男女平等参画社会の実現、居宅福祉の問題など、今年も一歩前進の年にしてまいりたいと思います。 明るく楽しく生活するには「自ら考え、行動しよう」の精神で、消費者自身「安全・安心な暮らし」が出来るように実現を目指し、一歩でも前進していきましょう。 |
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■役員の今年の抱負 | ||||||||||||
気持ちを強く 副会長 山下 陽枝 加齢とともに体が衰え、だんだん心細くなります。しかし、気持ちを強く持つことにより精神の衰えは防ぐことができます。 今年も気持ちを強くもって、東京地婦連の副会長としての職責を果たしていきたいと思います。 地道な活動で 副会長 端山 純子 今年も、平和、福祉、環境、経済、青少年問題等、身近な問題に目を向けた活動を続けるとともに、地婦連のあるべき姿を求めながら皆が幸せな社会をめざして、地道な活動に取り組んでまいりたいと思っております。 社会に目を向け 副会長 大北 恭子 秋に白内障の手術を受けて視力は戻りましたが、自身の皺が十重二十重とあるのを確認。 社会に目を向け、安心して暮らせる地域(若者が希望を持てる社会、女性が安心して働ける社会、高齢者問題など)を軸に活動したい。 大地のごとく 書 記 中野三千代 10年来有機堆肥、無農薬で畑を耕し野菜を作っています。初めは思うように収穫できず、草取り、堆肥入れ、耕しの3年が過ぎ、ようやく一粒の種が収穫の喜びを与えてくれました。私も大地のように温かく、ゆったりと歩んでいきたい。 気負わずに 書 記 飛田恵理子 今年は諸先輩から受け継ぐ「不戦のメッセージ」と「核廃絶への思い」、私たちの宝「八重紅大島桜」の成長ぶりを大切にして、気負うことなく暮らしの諸問題に取り組みたいと思います。 消費者契約法の見直し 会 計 荻生万寿子 消費者契約法の見直し作業が、内閣府の第三者機関である消費者委員会の検討会で始まりました。施行されてから13年、高齢者被害が拡大しています。「悪から守る法律」を検討会に期待します。 新しい時代の消費者運動に 会 計 高須 光代 今年はひつじ年、この年には新しい時代のきっかけとなるようなことが起こるとされているそうです。 婦人会の活動が新しい時代の消費者運動のきっかけになるように、私も自己研鑚に励み、微力ながら協力していきたいと思います。 活動充実の年に 総務・経済部長 宮原 恵子 総務・経済部という役割に携わってはや1年、各部活動の取り組みに知恵を出し合いながら、ともに歩んできた。さらに活動充実の年に。 今年は戦後70年、戦争の恐ろしさ、むなしさを次世代に伝えたい。 微力ながら活動を 生活環境部長 高梨 洋子 「怠け者の節句働き」でどうにか年を越し、穏やかにお正月を迎えました。 “さて今年は”と胸をはる程のことはなくとも、やらないで後悔するよりは微力でもやる方を選択しつつ、活動を続けてゆきたいと思います。 学習しながら 社会福祉部長 黒崎 照子 社会福祉部長の大役を受けましたが、重荷に感じ日々悩んでいます。 会長はじめ役員の皆さまに助けていただきながら、急速な高齢社会に対応するため、介護、医療、福祉等の諸問題を学習していきたいと思います。 地域とともに 文化・青少年部長 鈴木 文子 高齢社会の今、互いに声をかけ合い、トラブルなどに巻き込まれないように情報を共有し、住みやすい地域社会になることを願います。 語り継ぐ使命 政治部長 福本 悦子 恒久平和を願って、私たちはお花見平和のつどい、核兵器廃絶、憲法九条を守る運動、北方領土返還運動等を進めてまいりました。 終戦70年を迎え、戦争を知らない世代に戦争の恐ろしさ、むなしさを語り継ぐ使命を重く感じます。 | ||||||||||||
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■縮小される東京のぜんそく 医療費無料化制度 |
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2008年8月からスタートした「東京都ぜんそく医療費無料化制度」(東京都大気汚染医療費助成制度)は、5年後の制度の見直しにより縮小されます。 新規申請は3月31日まで 制度の変更点ですが、残念ながら3月いっぱいで18歳以上の新規のぜんそく患者の認定は打ち切られます。 | ||||||||||||
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■第一回 ブロック会議 施設見学と(水元ふれあいの家)在宅福祉の現状を学ぶ |
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東京地婦連は「地域の力で未来を拓く」を基本テーマに、消費者問題、高齢者問題、男女共同企画、平和、環境問題などに取り組み、安心して暮らせる地域社会を目指して、毎年2カ所でブロック会議を開催しています。昨年11月17日に東京地婦連第1回ブロック会議2014を、一般財団全国婦人会館と共催しました。高齢者問題をテーマに、[飾区の特別養護老人ホーム「水元ふれあいの家」を見学後、在宅福祉の現状についてお話を聞きました。その報告です。 | ||||||||||||
ベッドから落ちやすい人へは畳を敷いた状態に、夜はセンサーを敷いて緊急時の対応が出来るよう、心配りがされていました。日中はなるべく自由に行動が出来るように、寝たきりにならないようにと、介護士の温かい雰囲気に包まれて、私たちも心が休まりました。(中野三千代) 施設は1988(昭和63)年3月に開設された[飾区初の特別養護老人ホームで、2001年に社会福祉法人仁生社に移行され今年で27年になる。利用定員90人、常磐線金町駅から2キロの住宅地という環境にあり、サービスの理念は「みんなのしあわせとおもいやり」の具現。医療面では江戸川病院高砂分院が、協力医療機関として対応している。 ホール前には日本庭園があり、満開のサザンカが迎えてくれた。1階から施設を見学する。デイサービス室では通所者がウォーミングアップ中、どこも清掃が行き届いていた。2、3階は4人居室10室、2人居室2室など、ほぼ同じ仕切りの生活圏。屋上は四方見晴らしがよく、スカイツリーも見えたし、柴又の花火も楽しめそうだ。しかし、人手不足は深刻で、ボランティアがタオルたたみやシーツの取り換えを担っているそうだ。 利用料金は現在、非課税世帯は80万円以下、要介護5の人で5万7000円程度、個室になると8万2000円から15万円程度で看取りはしていない。「皆さんのついの住みかとしている」と施設長さんの説明だった。 青井先生は主に(1)介護保険制度の問題点(2)社会保障費の増大と財政危機(3)施設から在宅への3点に分けて話されたが、(3)について報告する。 国は団塊の世代が75歳を迎える2025年には、病院が不足してくる。そのため、急性期は病院で、慢性期以降は地域のかかりつけ医と連携して訪問看護、訪問診療を充実させ、在宅医療へ移行する方針をうち出している。同時に「終末期をどこで迎えたいか」の調査では約60%の人が自宅を希望していると発表、1950年代には自宅で亡くなる人が80%、今は80%の人が病院でと分析している。しかし、患者の希望と家族の見た患者の病状は必ずしも一致しないのではないか、一時社会的入院という批判が生まれたのも事実だが、施設から在宅への急なかじ取りには慎重な対応を期待したい。 しかし現実では、バブル期のような財源が期待できない昨今、後期高齢者が迎える未来は明るくないのは自覚している。 少しでも健康寿命を延ばす努力は必須だろう。 青井先生が担当した介護認定審査会のアンケート調査を引用すると、寝たきりの原因疾病を直近の昨年度上半期で見ると、脳内疾患は女性より男性が10ポイント高い、これは糖尿病の合併症等の生活習慣病が起因している。認知症は女性が男性より13ポイント高い、これは骨や関節の故障ロコモティブ・シンドロームにより、日常生活が困難になったのが原因、男性は筋肉量が豊かで骨は丈夫、女性は閉経前までに骨量の貯金をしておくことが肝要、足腰の働きはそのまま脳の働きと連動する。 青井先生は運動大好き人間を自認、こまめな運動を欠かさない。10数年前、医師会で主催した玄米ダンベル体操を今も続けているという。実は私もその講習会に参加して玄米ダンベルをいただいたが、今はたんすの中。 先生は「高齢者は元気で生涯働いてもらいたい、高齢者ヘルパーは時代の要請」とのお話には説得力があった。 斉藤さんは、住みなれた地域で人生を全うできるシステムの構築を図る「自助、互助、共助、公助」の構造要素は、防災システムと同様。 その上で介護が必要になったら支援センターのケアマネジャーが相談業務やサービスのコーディネートを行う。2025年には認知症高齢者が470万人、12・8%に上ると予想、単独高齢者や夫婦のみの高齢世帯も25・7%と予測され、1・2人の若年層が1人の高齢者を支える肩車型社会目前である。 しかし、ないものを嘆かず、知恵と工夫とネットワークで楽しんで乗り越えたい、人とのぬくもりに包まれる地域づくりに貢献したい、と結ばれた。
介護認定審査会から見えてきたこと 講師/青井禮子江戸川病名誉院長
単独高齢者や夫婦のみの高齢者世帯が増加し、75歳以上の人口は都市部で急激に増え、地域差が大きい。それを支える地域包括センターの役割は重く大きくなっていくでしょう。 これからの課題は複数の慢性疾患を抱えながら暮らす人の増加。治す医療から支える医療に。 死因の1位はがん、2位心臓疾患、3位肺炎、4位は脳血管疾患と続く。多死の時代の看取りの場所の確保がどうしても必要になる。 尊厳ある暮らしが出来る住み慣れたまち(地域包括ケアシステム)をつくるのは、地域で暮らし地域で働く私たち。ないものを嘆かず、知恵と工夫とネットワークで楽しんで乗り越えたい。人と人とのつながりが戻り、人のぬくもりに包まれる地域づくりをめざしたいと語られました。
講師/斉藤美千穂・水元地域在宅支援センター副所長 今後急速に高齢化が進み、やがて一人の若者が一人の高齢者を支える「肩車型社会」になる。 地域包括ケアシステムの構築は、医療、介護、予防、住まい、生活支援が一体的に提供される。高齢化の進展状況には大きな地域差があり、保険者である市町村や都道府県が地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要だ。 地域包括ケアシステムはおおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域として想定されている。治す医療から地域で支える介護のシステムに変わることで、家族の心構えも大切です。 |
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■私の想い 私の心の東京駅 |
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第47回衆議院選の6日後、12月20日は東京駅開業100周年です。 今でこそ徳島からは空路で一時間余。当時は船と汽車を乗り継いで丸一日の東京は、私の夢と憧れでした。 やっと夢が訪れたのは高校3年の春、修学旅行で東京駅へ到着しました。プラットホームに次々と発着する汽車と電車。阿波踊りの混雑のような乗降客の波。東京駅は、日本の交通の心臓と大感激の1ページでした。 幸運は再び夏休みの8月に。「第1回全国高校家庭科クラブ大会」がお茶の水女子大であり、徳島県家庭クラブ連盟会長の私は夢の東京へ。帰路、母校の先生から山本海苔店の海苔を土産にとの命で日本橋へ。集合の東京駅丸の内口へ渡る方法が分からず、入場券を買って無事に同着。 3度目の感激は今上天皇ご成婚より3日早く花嫁として、犬伏家の両親と私の父に伴われて東京駅へ到着した私。 東京駅はなべて、私の幸せの出発点にもなりました。 |
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