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■2015年1月15日付 | |||||||||||||
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■暮らし置き去りのデフレ脱却政策 | ||
昨年12月26日に総務省統計局が公表したわが国の11月の消費者物価指数によれば、前年の同じ月の2・4%増で、「主要国の消費者物価指数の変化率」と比べると物価上昇率では1位でした。2位のカナダ2・0%に0・4%の差をつけています。 不名誉なトップの座は4月から11月まで独占中で、4月3・4%、5月には3・7%、6月は3・6%を記録しています。 ちなみに11月の上昇率3位は中国で1・4%、4位アメリカ1・3%、5位イギリスと韓国は1・0%、以下ドイツ0・6、フランス0・3、イタリア0・2%というように、いずれも2・4%の日本とかなり差があり、各国政府により消費者物価の上昇は抑制されています。 消費者物価の安定は政策の重要課題であり、国民の暮らし向きに深くかかわります。国際的に見てワーストワンという日本の立ち位置は、大いに気になるところです。 すでにインスタント麺、パスタ、アイスクリーム、チョコレート、食用油、カレールー、冷凍食品、牛丼、紅茶、コーヒー、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、文具、ガソリン、灯油など、必需品を含むさまざまな品目が値上げ対象とされ、徐々に内容量やプライスカードが書き換えられています。 ただしガソリン、灯油価格については、昨年6月頃と比べて原油価格が50%以上値下がりしたために、ガソリンは円安による右肩上がりの傾向からここ半年で約15%、灯油は昨年の冬よりも10%強値下がりしているようです。1リットル平均でガソリンは145・2円、灯油は91・7円と報道されており、私たちはこれを目安に高止まりを見抜きたいものです。 政府がデフレからの脱却を標榜し、急速に円安へと誘導したことにより原材料の多くを輸入するわが国では、食品、日用雑貨などが値上げラッシュとなり、それに原材料そのものが異常気象などで不作になったことによる値上げなども加わり、私たちの家計を圧迫しています。 年頭の財界賀詞交歓会に出席した安倍総理の挨拶には「給料アップのお願い」が含まれていたそうですが、財界任せで国民への朗報はありませんでした。「北風」は当分続きそうです。 私たちは消費者として物価問題にどのように立ち向かうか、大きな課題です。「円安だから」「景気をよくするために」「デフレ脱却だから」と事業者の多くが胸を張って右向け右の値上げラッシュは、経済優先、暮らし置き去りの日本の風土ならではの事象といえるのではないでしょうか。 |
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■シェールガス採掘とアメリカの環境破壊 | ||
円高誘導によるガソリン・灯油価格の上昇に歯止めがかかった背景には、原油価格の急激な低下があり、中東諸国を脅かすようになったアメリカのシェールガス(石油)採掘ブームがあります。 | ||
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■弁当販売等について 東京都の規制とは(2) |
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東京都は「弁当等に関する食品販売の規制の在り方」を平成26年10月に見直しました。 見直す根拠となった実態調査と実験は、食品安全審議会の審議を受けて東京都が平成25年6月から9月にかけて実施したもので、「実態調査」の対象は行商用弁当の製造施設101、弁当行商人260名、それに「屋内外における運搬用器の保冷効果等に関する実験」です。 行商用弁当の製造施設の調査では、(1)製造時の細菌検査の不適合率は33・7%(2)製造後専用区画を設けて冷ましている施設は少なく、29%の施設では客席に弁当を広げて冷ましている(3)40%は室温で弁当を放冷しており、弁当の平均温度は30℃を超えていた、というように「衛生規範による一般的な衛生管理」が徹底されていないありさまでした。 弁当行商人の実態は、(1)87%が路上販売で、運搬用器から弁当を出し並べて販売しているのが50%(2)61%が衣装ケースなど保冷用器でない運搬用器を使用(3)弁当の運搬には57%が自動車を使用(4)78%が食品衛生責任者の資格なし(5)15%は無届営業、37%が不適正表示で販売(6)行商時における弁当の細菌検査の不適合率36・8%など。 調査により、温度管理の不備等が明らかになるとともに、屋外でスポット的に販売するため実態を把握しにくく、責任の所在がはっきりしないこともわかりました。 「屋内外における運搬用器の保冷効果等に関する実験」では、屋内に比べ、屋外では運搬用器内の温度が、おおむね10℃以上上昇しました。 これらの実態調査と実験から、東京都では弁当の製造から販売までの各段階で、一貫した温度管理を確実に実施し、責任の所在を明確にする仕組みづくりが必要と考え、それまでの制度の見直しを行うことになった次第です。 |
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■練馬区 読書ある生活を願いながら 東京少年鑑別所の奉仕活動 |
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ここの鑑別所とは、地域的に練馬更生婦人会と以前からご縁があります。12月22日、ここに収容されている少年たちの本の表紙を保護するための作業に会員数名が参加しました。 新刊書はすべてビニールで包み、破損箇所もビニールで保護します。なかなか手先を使う作業ですが、3時間ほど皆さま熱心に動かれます。 この奉仕活動は数年来のもので毎月1回第4月曜日と決めて行っています。会員10人前後が参加し、中には毎回必ずいらっしゃる方もいます。きっとこの作業を通じて、彼等彼女等の更生を願い、祈り、何かのお手伝いが出来ればと手先を動かしているのだと思います。 読書のある生活を、ここに来て味わった少年たちも少なからずあるようです。 少年鑑別所は家庭裁判所から保護観察を受けて収容され、刑が決まるまで数カ月をここで送ります。このような施設は全国に52カ所あり、ここは東京23区内で非行を犯した少年を対象にしているそうです。 昭和24年に収容開始、このところ少年犯罪は少なくなっているとはいえ、違った意味の少年問題が話題になり、無関心ではいられません。新年1月20日には地域の皆さんと対話集会が行われるとのこと、参加できたらと思っています。 |
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■私の想い | ||
耳寄りの話 “耳よりの話”といっても、利益のあるうまい話ではありません。 私は先日、突然「突発性難聴」という病気になりました。そう、本当に病名どおり突然の発症でした。 朝、目覚めるとザァ〜という雨音、今日は雨か、と思いつつ天窓を見ると朝日が輝く好天気。雨音は私の耳鳴りでした。その上、右耳が塞がったような、飛行機の離着陸時に起きる耳の閉塞感があります。軽く叩いてみたり、つばを飲み込んでも治りません。要するに耳がさっぱりしないのです。 「あ! これが突発性難聴か」と自己診断。しかし、突発性難聴なら発症してから10日、遅くても2週間以内に治療しないと聴力は回復しないと以前から聞いていたので、何はさておいてもと耳鼻科を受診しました。 さまざまな聴力テストの結果から、2週間にわたる治療の開始です。まず入院かしら? の私の不安にドクターは、「糖尿病があると入院してもらうけど、あなたは大丈夫、投薬で治ります」の治療方針にひとまず安心。薬を飲むはこびとなりました。 この病気の治療法は、大学病院などともネットワークができていて、突発性難聴ならどんな薬をどのくらいの量で、どんなふうに投与すればよいのか情報が各医療機関に伝わっているそうです。それはともかく、患者は早く受診することが大切で、治療の時期を逃すと聴力の回復は望めない、意外に難しい病気らしいのです。 私は医療については全く無知ですが、言わせてもらえば早期発見、早期治療で2週間、完治しました。そして、老若男女誰でも罹りうる病気だそうなので、体験を書かせていただきましたが、原因不明だから「突発性」と言う、とは主治医のお話。急に起こった聴力の変化は不安となって、私の心を打ちのめしました。 皆さま、とにかく治療開始は10日から2週間以内です。「聴く力」を大事にして、人生の長丁場を乗り切りましょう。 |
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■地域ニュース | ||
歳末特別警戒 町内パトロール わか草婦人会 この冬は日本列島が冷蔵庫の中にスッポリ入っているみたいな大寒波の中、町内会館を拠点に夜8時頃には町内の役員や青少年が集まって来ます。 12月26日から29日の4日間歳末特別警戒町内パトロールがあり、私たちは台所を支えました。 5人ぐらいのグループに分かれて「火の用心」と声掛け、柏子木を打ち鳴らし、警戒を呼びかけながら町内を巡回します。 婦人会では毎夜3人ずつ交代で、出しを利かせて煮込んだ大根とこんにゃくの味マおでん、味マは砂糖、出し汁、みりん、酒を使った甘味マで、ユズの皮を薬味に添え、手前味マですが、とてもおいしくできました。甘酒、おしんこ、みかんなども用意します。 毎年同じメニューですが、この「味マおでんが食べたい」と、町内のみなさんの要望です。 寒い夜道を巡回して、冷えた体を温めるように熱々の味マおでんや甘酒を振る舞い、皆さんに喜んでいただいています。 ここの町内は[飾区内でも高齢者が多い所です。安全で安心して暮らせる、住んで良かった、これからも安心して住み続けたいと思う町会にしていくには、これからも地域の協力と和が大切だと思います。 |
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