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■2015年10月15日付
くらしフェスタ東京2015 見て 聞いて 話そう 交流フェスタ
第63回全国地域婦人団体研究大会 寄り添いつむぎ合う心温まる社会を
葛飾区消費者大学連続講座 東京証券取引所と日本銀行本店を見学
歌舞伎町で結核予防の街頭キャンペーン
地域ニュース


■くらしフェスタ東京2015 見て 聞いて 話そう 交流フェスタ
開会挨拶をする山下陽枝副会長
 東京都消費者月間実行委員会(山下陽枝実行委員長)は、10月9日・10日に新宿駅西口広場イベントコーナーで「交流フェスタ」を開催しました。5つのエリアで消費者団体・企業・行政などが54のブースで趣向を凝らしたパネル展示、実演、ゲームなどを行いました。
 東京地婦連のブースは13番で、「かかりつけ医」のアンケート調査です。「あなたには医療を受けたり健康相談ができる『かかりつけ医』がいますか」の設問に答えてもらい、シールを貼って集計しました。
 西口フェスタは、発足当時は食品添加物や残留農薬などに関心が集まったと思いますが、最近は悪質商法はじめ、住まいや医療など、老後の問題に反応する人も増えているようです。それだけ訪れる人も高齢化しているのでしょうか。
 ステージでは、消費者被害防止コント、健康体操、くらしに役立つプログラムが組まれた情報を発信しました。地域会場企画では多摩、大田、八王子で消費者団体が中心になって開かれます。その他東京のがんばる農業応援バスツアー、くらしの中の電磁波、公開セミナー「私だけは騙されない」など、来年2月まで開催されます。みんなで力を合わせて消費者意識の啓発に努めたいと思っています。詳細は次号で報告します。
東京地婦連のブース 回答はシールを貼って
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■第63回全国地域婦人団体研究大会 寄り添いつむぎ合う心温まる社会を
 第63回全国地域婦人団体研究大会が10月1日・2日に福岡市で開催され、全国から2000人が参集しました。「歴史に学び、未来に夢を馳せ、やさしい心で作る安心・安全な地域社会」をテーマに特別・記念講演、アトラクションと盛りだくさんの大会でした。東京地婦連からは7人が参加しました。
全体会のオープニングは精華女子高校吹奏楽部
 初日の研究大会は、東日本大震災当時消防庁長官だった久保信保さんが「東日本大震災と日本の消防」と題して特別講演がありました。その後の分科会は、環境、福祉、教育、組織、歴史に分かれて熱心に討議を展開しました。
 2日目は全体会。精華女子高校吹奏楽部の素晴らしい演奏で始まりました。分科会報告、開会行事、そして戸田実山臨済宗大徳寺派宗務総長の記念講演「迷いの在処、(宗教と文化)」などがあり、“まのたいせつさ”などのお話がありました。全体会では分科会討議を受け、大会宣言・決議を採択しました。
 以下は参加者からの報告です。

東日本大震災と日本の消防 自分の命は自分で守ろう
久保信保さんのお話

久保信保さん
 特別講演は、久保信保元消防庁長官、現(一財)自治体衛星通信機構理事長の「東日本大震災と日本の消防」です。今から4年半前の東日本大震災の時に、消防庁長官を務めていた当時を振り返りながら始まりました。
 30年以内に東京周辺で直下型地震が7〜8割の確率で起きるといわれています。わが国を取り巻く自然環境がだんだん激しくなっています。
 消防の役割は、火が出たら消火する、災害があれば救助する、けが人があれば救急搬送する、それが役割です。消防の組織法によると国民の安全、身体及び財産を火災から保護するとともに水害・火災または地震等を防御することです。
 日本の消防士は全国で16万人、消防団員は86万人います。その他町内会や自主的に組織している人が自主防災消防組織で加入をしています。女性の方たちで災害に備えています。消防署は市町村長・知事の権限で発動します。
 20年前の阪神・淡路大地震の時は、まだ全国的に応援のシステムはなく全国から応援に駆け付けたが、だれが指揮を取るのか混乱を極めました。例えばホースの大きさが違って連結ができないなど、総務省に消防署があるのに全国的に運営する組織がない批判を受け、平成15年に消防組織法という法律で制度として明確に位置づけをして消防庁長官に指示権が与えられました。私は東日本大震災で、歴史上初めて指示権を行使した総務省消防庁長官ということになったわけです。
 消防庁に東京電力第一原子力発電所の核燃料に海水を入れる要請があり、東京消防庁から大勢が応援に駆けつけましたが、がれきで車が入れず、ホースを分解してかついで持って行きました。近県の消防署にも応援を要請、駆けつけてくれました。
 今回の教訓から自主防災会議を開き、いざという時の役割分担を決め、訓練を日常的にやっていく。行政は堤防を作り避難経路を確保、情報を住民に伝え、住民は敏感に反応することだと思います。
 阪神・淡路大震災時の統計によると、生き埋めの救助について救助隊に助けられたが1・7%、通行人に助けられたが4・3%、友人、知人に助けられたが28%、家族に助けられたが35%、自らが35%でした。救助隊に助けられた人は少なく、やはり自らというのが1位、命は自ら守るということです。「釜石の奇跡」と言われたように、小、中学生に犠牲者が出なかったのは、日頃から津波が起きたら逃げると教えられてきたので自分の命を守れたのです。
 最後に「地域婦人会の役割は大きいと思います。どうしたら身を守れるか、いざという時のために日頃から訓練することを地域で広めてほしい、こうした地道なことが、将来子孫が安心して暮らせるようになると思う」と結びました。

第4分会「組織」の報告

東京地婦連の参加者
 「男女共同参画の実現をめざし、種々の課題を抱える婦人会の取組を通して解決の糸口を探る」をテーマ・カフェ方式で話し合いました。コーディネーターは福岡県教育庁教育企画部社会教育課の近藤真紀さんです。
 テーマ・カフェとはリラックスした雰囲気の中で、少人数に分かれたテーブルで、テーマについて自由な対話を行い、ときどき他のグループのメンバーと入れ替わって対話を続けながら、参加する多くの人の意見や考え方を分かち合う話し合いの手法です。
 1グループが12人ぐらいで18のグループができ2回入れ替わります。始めてみると理解できました。
 花組(活動は自分のやりたい事をする)、星組(活動をする中での魅力)、空組(婦人会の強み、弱み)と宝塚のような名前のグループができました。
 先生は活動の目的や具体的なテーマはどのようなものか、成果や課題をそのままにしていないか、地域における真のリーダーシップが発揮できるかと問いかけました。
 空組4に入り各自の婦人会の活動を付箋紙に書き入れ自己紹介しました。話の内容は、市から活動資金70万円が出る、他団体と共同で平和運動・消費者運動を行う、地域のつながりが強い、町内会の行事の手伝い、行政に声が届かない、婦人会の名前だけでは人は集まらない、若い会員が少ないなどでした。
 他のグループでは積極的な魅力ある活動、仲間意識を持つ、楽しい婦人会にする、人材不足のため会長を引き受けない、男性が入会すると活性化し活動が変わる、団体として資金がなく、ちふれ化粧品、早煮昆布の販売、粉せっけんやハンドソープなどを売る。
 2回移動してこのような話題が出ました。グループに戻り意見交換しました。
 全体会で第4分科会は、近藤先生がテーマ・カフェ方式について報告しました。花組、星組、空組とテーマは別々でも中身は同じでした。婦人会は常に勉強を続け、新たな取り組みをしていく、県や町の行政に頼らない、婦人会の単独活動でなく他の団体と行動を共にする、婦人会が接着剤になる、男性会員の入会により活力が出る、声をあげて発言する、相手の話をしっかり聞く、してもらって当たり前ではない、みんなが考えて行動していくことが大切、と話されました。
 2時間があっという間に過ぎ、大勢の方たちと交流ができました。楽しくもあり忙しい会議でした。
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■葛飾区消費者大学連続講座 東京証券取引所と日本銀行本店を見学
東京証券取引所
日本銀行本店

 9月18日の第3回[飾区消費者大学連続講座は、日本橋兜町の東京証券取引所と日本銀行本店の見学でした。小雨の中、葛飾区の消費者センターを大型バスで出発、東京証券取引所に着く頃には雨も上がっていました。
 見学施設「東証アローズ」は1927(昭和2)年の建て替え時に前身の東京株式取引所の1部を残して建てられたものです。
 東京株式取引所は、第一国立銀行や東京証券取引所などの企業の設立・経営にかかわり、日本資本主義の父といわれた渋沢栄一が設立しました。今も当時の壁面にその頃のレリーフが飾られています。農業はブドウと鎌、商業は杖と蛇と錨、工業は蟹工船と石炭を砕くハンマーがモチーフになっていて、一部はギリシャ神話に由来しているそうです。歴史の重みを感じる鋭い光を放っていました。
 証券資料ホールには渋沢栄一コーナーや株券展示コーナー、明治期から昭和40年代までの貴重書や取引に使用した道具が展示されていました。
 史料ホールを後に日本経済のメインステージ、マーケットセンターへ。直径17メートルのガラスシリンダーに市場株価が銘柄ごとに目まぐるしく写し出される様子に時代の流れを感じました。ここは平成11年に立会場を閉鎖した後、東商アローズとして開場したそうです。
 昼食後、日本銀行本店へ移動。本館中庭には馬の水飲み場が当時のまま残っている重要文化財の建物に入り、旧地下金庫・旧営業所を見学し現在営業している新館へ行きました。
 日本銀行は金融機関の銀行で、私たち一般人には縁のない所ですが、前もって連絡すれば傷んだお札の交換をしてくれるそうです。日本銀行はお札の発行から使えなくなったお札の処分までお札の一生を管理しています。東証の施設を見学し、今からでも世の中の仕組みに関心を持たなければと思いました。

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■歌舞伎町で結核予防の街頭キャンペーン
3時間で39人が検診車でレントゲン線撮影
 9月24日から30日は、全国一斉の結核予防週間です。東京では26日、新宿区歌舞伎町の「東京都健康プラザ」近くで、東京都結核予防会主催による一般都民や、特にレントゲンを撮る機会のないフリーターを対象にした、街頭キャンペーンが行われました。
 希望者には無料撮影を行うレントゲン車と医療スタッフが待機し、駆けつけた結核予防会のマスコットキャラクター「シール坊や」も子どもたちと握手をしたり、写真を撮ったりと大活躍。
 啓発用のリーフレット、ボールペン、風船など複十字シール運動グッズを手渡しながら、道行く人に声をかけてレントゲン検診を勧めたのは、東京都健康安全研究センター、東京都結核予防会の職員、東京地婦連の大北副会長と飛田です。
 土曜の午後3時間、都内有数の繁華街での街頭運動でしたが、締めくくりの挨拶をされた東京都結核予防会理事長の石館敬三順天堂大客員教授によれば、この日は昨年よりも2人多い39人が検診車で撮影し、幸いなことに要精密検査者はゼロでした。
 街頭キャンペーンでは「おばあちゃんの熱意に応えて」レントゲンを撮った青年もいましたが、統計によれば2013年の東京都の結核罹患率は人口10万人当たり20・1人で全国平均の16・1人より高い状況です。
 ちなみに国内において罹患率が20人を超えている地域は大阪、和歌山、東京の3都府県で、同年の東京の結核による死亡者は247人。その大半は80歳以上の高齢者でした。先進国では罹患率は10人未満、まだまだ結核撲滅運動のゴールは見えてきません。
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■地域ニュース
起震車で震度7も体験 わか草婦人会

 9月26日午前10時から、葛飾区南綾瀬地区センター内の中央公園で、堀切6丁目町会とわか草婦人会共催の防災訓練が行われました。
 混乱を避けるため3班に分かれて、(1)初期消火(2)起震車で震度1〜7の体験(3)AEDで応急救護(4)公園内の防炎設備見学(5)放水体験(6)わか草婦人会の炊き出し訓練と試食――の6種類を交互に体験しました。
 炊き出しは、段ボールの中のアルミ箔の袋の中に、鍋いっぱいの熱湯、アルファ米と五目の具を入れて、約30分間密封して放置しておくだけで、とてもおいしい五目炊き込みご飯約50食分が出来上がります。試食した人たちは一様に「おいしい」と言っていました。被災地では大いに喜ばれると思います。
 今回の一番の目玉は谷茂岡会長のお骨折りで、起震車の出動です。私も初対面です。そばで見ているだけでもその揺れの激しさには驚きました。事前に心構えをして乗っていた人たちでもかなり衝撃のようでした。私もぜひ体験したかったのですが、広報活動をして戻った時には帰ったあとで、とても残念でした。
 首都直下型地震は、30年以内にいつ起きても不思議ではないといわれています。最近の気象状況も一度発生すると未曾有の牙をむくものばかりです。訓練には何度も参加して、防炎知識を体で習得する以外にないと思いました。まずは自助、もう一度わが家の防災意識を家族で再確認する1日にしようと思いました。
保育ボランティア すずしろ会

 10月6日に、練馬区のカルガモ親子氷川台の保育ボランティアに参加して来ました=写真。毎月第一火曜日がお当番で、お手伝いの日になっています。
 ここの保育支援広場は、親御さんに用事があって預けられる子どもだけではなく、親子連れでもたくさん来ます。
 自宅で親子だけで過ごすのではなく、多くの人たちと交流を深め、分からない事や困っている事などを保育士さんと相談したり、同じ地域に住んでいながら知らなかった人と友だちになって通って来たり、かなりの賑わいでした。
 この日は親子でハロウィンのポシェット作りの講習会もあり、私たちは小さな子どもたちがじゃまをしないように、抱っこをしたりおもちゃで遊ばせたりと、楽しいひとときを過ごしてきました。
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