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■2016年2月15日付
第34回北方領土の返還を求める都民大会
昨年12月の二酸化窒素測定結果から
公正競争規約に関する意見交換会
都電機商業組合との懇談会
消費者庁移転問題で意見提出
羽村市婦人会の解散
上級救命技能認定の講習会へ
葛飾の新宿(にいじゅく)ネギ
地域ニュース


■第34回北方領土の返還を求める都民大会
 34回を重ねた北方領土の返還を求める都民大会が1月26日にアジュール竹芝で開催されました。開会に先立ち四島返還の早期実現を願って、「重ねる対話つなげる熱意で、四島(しま)返還」「返還へ心ひとつに北方領土」の平成27年度標語入選作品の垂れ幕が紹介されました。

 都民会議議長の谷茂岡東京地婦連会長は、「私たちの悲願はいまだ果たされておりません。一日も早く北方領土が日本に還り、日ロの国民同士が、信頼関係を持って交流できる日が必ず来ることを信じて、私たちも運動を進めていかなければならないとあらためて感じています」と挨拶し、東京都、内閣府、外務省からの来賓挨拶を受け、運動報告、大会宣言を行いました。
 つづく渡邉修介北方領土問題対策協会理事の講演は、昨今のロシアの動きを踏まえた北方領土問題に関する現状について話され、日ロ交渉に望む視点を示しました。
 最後に青少年現地視察に参加した中学生の発表、北方四島ビザなし交流事業の参加者の発表もありました。
もっと主張を 都民大会に出席して

アジュール竹芝=1月26日
 1月26日、竹芝で開かれた北方領土の返還を求める都民大会に、10人で参加しました。議長でもあるわか草婦人会の谷茂岡会長が主催者の挨拶をしました。
 大会宣言の後、「ロシア事情と北方領土問題」のテーマで北対協渡邉修介理事の講演を聴きました。「ロシアはとにかく交渉上手でしぶといから、日本も根負けせずに粘り強く交渉することが大切だ」と、くり返し話していました。
 私たちも北方領土が早く戻ってくるように、この運動のことを1人でも多くの人に知らせていきたいと思いました。参加した仲間も「北方領土のことを言わなければ戻らないのだから、もっと主張していくことが大切」と言っておりました。
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■昨年12月の二酸化窒素測定結果から
 2015年12月の二酸化窒素測定は、3日は雨上がりの曇天、翌日4日は晴れの天候のもとで測定されました。
 平均値は2014年と比べると世田谷区は0・008ppm上昇、港区は0・006ppm低下し地域によってさまざまです。
 あまり汚れていないとする基準値0・02ppm以下の地点は葛飾区0・019ppm、練馬区0・020の2カ所でした。これ以外はほぼ全ての地点で汚染を認められる結果です。最高値は中央区と葛飾区の0・041ppmでしたが、それでも昨年の最高値より汚染度は、低いのでそれは喜ばしいことです。
 最高値はほとんどの地域で低下、最低値はやや上昇という結果でした。汚染の目立つ地点が減少した半面、全体的に汚染がじわじわと進んでいることが考えられます。
 便利な生活がおくれる代わりに、身近な場所が汚染されていく様は複雑な気持ちを味わわせられます。安心して深呼吸ができるように、この汚染問題を考えていきたいものです。
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■公正競争規約に関する意見交換会
 公正競争規約の普及啓発と今後の公正競争規約の運用に役立てるため、全国公正取引協議会と消費者団体との意見交換会が1月21日、赤坂KSビルで開かれました。
 公正競争規約は、景品表示法に基づき、個々の商品・サービスごとに設定される業界の自主ルールで、不当な表示や過大な景品類の提供を禁止するだけでなく、業界の商品特性や取引の実態に即して、具体的に細かく規定することにより、公正な商取引を推進し消費者の適正な商品選択に役立てようとする制度です。

鍵盤楽器、飲用牛乳、コーヒーについて

 今回の対象の規約は、鍵盤楽器、飲用牛乳、コーヒーの3種で、各公正取引協議会から規約の運用状況などについて説明を受け、参加5団体との意見交換が行われました。
 鍵盤楽器(ピアノ・電子ピアノ・電子オルガン)公取協からは、2年前に中国製ピアノをドイツブランドのように表示して、原産国表示判別困難を指摘された以後、表示に関する大きな問題がなかった。現在は店頭表示必要事項、中古品の表示などについて検討中であるなどの説明を受け、消費者からは、中古品で保証書のついていない品に対する要望、調律も含む中古品と荷ずれ品の区別を明確に、などの要望が出されました。
 飲用牛乳公取協からは、食品表示基準に対応して、栄養成分表示に関する規定の追加等義務的表示の整備と、景品表示法の改正強化を踏まえて、誤認表示防止のための考え方を整備しているという説明があり、消費者からは、加工乳・生乳の廃棄はどうしているか。市販品の成分検査は年間どのくらい行っているか等の質問があり、廃棄タンクに入れ適切に処理している。年間3回検査し、基準に満たないものには改善指導をしているなどの説明がありました。
 コーヒー公取協からは、購入する際のチェックポイントとして裏面に一括表示を提供している。また、インスタントコーヒーの規約上の名称について意見が合わず、一本化をめぐり現在も検討中である、との説明がありました。消費者からは、業界の規約順守状況をはっきりとさせてほしい。コーヒーの健康効果についてのコマーシャルなどを適正に、との要望が出されました。
 以上の説明と意見交換の後、消費者庁、公正取引委員会、東京都から「消費者の声を大切に重くとらえて、正しい表示を分かりやすく作り、守ってほしい」とのまとめがあり、閉会しました。
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■都電機商業組合との懇談会
 東京の家電小売業界との消費者懇談会が、2月4日に全国家電会館で消費者団体9人、NHK、家電流通協会6人、組合から10人が参加して開催されました。
 今年4月から実施される電力の自由化、オリンピックを控えて4K、8K放送が始まるのにしたがいアンテナ、ブースター、分波器などを交換する必要も生じるなど、地域電気店の出番となるので頑張っていきたいというお話がありました。
 東京都電機商業組合理事長から、電力自由化についてはいろいろな電力会社が自由に電気をつくり、電気をどこから買うか消費者が自由に選べるようになることで、今年4月の電力自由化開始に先駆けて、2016年1月に事前予約が始まっている。どんなメリットがあるかというと携帯電話会社やプロバイダーと同じように、消費者が価格やサービスを比べて電力会社を選べる。電力会社の切り替え手続きなどは、新しく契約する電力会社の申込みだけで今の電力会社への連絡は不要とのことです。
 また新電力の発電量が不足した場合、大手電力会社が不足分をカバーする義務があるので、停電や供給が不安定になることはなく、電線などの送電設備はこれまで通り大手電力会社が管理するので安心です。価格は東京電力より東京ガスが安くなり、アフターサービス的なことは東京電力が受け持つことになっています。
 懇談の中で電気店も高齢化で後継者がいないため、組合に加盟していた電気店は以前3000店だったのが現在は1152店に減ってしまったそうです。最近は3、40年働いている従業員を後継者にするという例が非常に多く見られるそうで、電気店としても、お客さまとの接点が大事なので何か困ったことがあったら店に電話をするように、「家電お困りごと相談」にのったり、また独居老人の家の無料点検などをしている。さらにサービス面をもっとうに研修会も開き量販店に負けないように頑張っていこうと思っていると話されていました。
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■消費者庁移転問題で意見提出
 消費者庁など3機関の徳島への地方移転問題が浮上していることについて、自由民主党と民主党他野党側の調査会がそれぞれ1月14日、1月19日に開催されました。
 14日のヒアリングには大北副会長と飛田が出席、19日は書面提出のみ行いました。「このたびの消費者庁・消費者委員会・国民生活センターの移転計画については、わが国全体の利益に資するものとはいえない」とした東京地婦連の意見の骨子を報告します。
 1 消費者庁は、消費者契約法・景品表示法・特定商取引法はじめ所管する法律について、幅広い分野の関係省庁と日頃から連携してタイムリーに業務を遂行しなければならない。サテライトオフィスは分野横断的な日々の指令を特徴とする消費者庁には適さない。
 2 4月に導入される課徴金制度、10月導入の集団的消費者被害回復制度のような、消費者市民社会の構築ともかかわる制度については受皿が重要であり、移転先に適格消費者団体が無いことは根本的な問題。
 3 消費者庁・消費者委員会はいずれもまだ日は浅く、法制度と共に業務体制を整備しつつあるプロセスにあり今は時期尚早で移転など検討する場合ではない。
 4 国民生活センターの紛争解決機能は、重要な役割を担う相談業務と一体化することが不可欠であり、スピード感も求められる。移転はその機能を阻害しかねない。
 5 改正消費者安全法の地域の高齢者見守りネットワークには、「消費者安全確保地域協議会」の設置と全国で活用される仕組みづくりが期待され、深刻な消費者被害を食い止めるためにも消費者庁の果たす責任は重大。
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■羽村市婦人会の解散
 1949(昭和24)年に東京都西多摩村字羽に産声を上げてから66年、官民共同運営の消費者センターを立ち上げ、「あんぜん豆腐」や「無添加ハム、ソーセージ」の開発にも取り組んできた羽村市婦人会(中野三千代会長)が、昨年末に解散いたしました。とても残念です。長年の労に報いるため新年会にご招待いたしましたが、先日中野さんからお礼状が届きました。
思い出深い新年会

 1月14日の新年会にご招待いただき、ありがとうございました。私と渡辺和子ともに喜んでうかがいました。
 久しぶりの方にもお会いでき、皆さんの元気な楽しいお話にも耳を傾け、日頃の活動の様子が手に取るように理解できました。天厨菜館のお料理も大変おいしく、ホウレンソウのチャーハンはまた格別でした。
 昨年末から雑務に追われていた私たちでしたので、この様な良い仲間たちに囲まれて、本当の心の安らぎを得られたことに感謝しています。最後には花束も用意していただき、若い方にはピンクの花を多めにと優しい気配りに感激しました。
 その時のお花はしばらくの間、家の千両の赤い実とともに食卓を賑わしていたものです。
 長い間今日まで、各方面の皆さまのご指導、ご協力、ご支持いただいたことに感謝いたしております。
 私たちは「これからも出来る限りの協力をしていこうね」と心に誓い合いました。

中野三千代

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■上級救命技能認定の講習会へ
 街を歩いていると各所で見かけるAED、さまざまな施設にも設置されています。それを見るたびに、なんとか使えるようになりたいと日頃から思っていましたが、1月13日、上野消防署で上級救命技能の講習を受けることができました。9時から5時までの長丁場でしたが、受講者は24人中男性20人、女性4人で私は最高齢でした。

AEDの使い方は

 まず、体力的についていけるか不安もあり、ドキドキしました。午前中はテキストを使って座学、午後はAEDの使い方の実習に大半の時間を割きました。
 AEDを用いた救命作業の流れは(1)急病人発生(以下傷病者)(2)周囲の安全確認(3)傷病者の反応(4)反応なしの場合は周囲に協力を求め、119番通報とAED依頼(5)直ちに心肺蘇生開始、胸骨圧迫は5センチくらい沈むまで強く1分間100回、両手を上下に重ね手のひらの根元だけで絶え間なく圧迫を続ける、女性の力ではかなりの重労働で周囲の人の協力が不可欠です。30回に1回人工呼吸も加えながら(人工呼吸用具がない場合はなくても可)AEDの到着まで続ける(6)救急隊が到着したら引き継ぐ、この実習を繰り返しました。
 その後は4人1組となりテストです。きびきびと早口で大声の教員の前でのテストに緊張しましたが「はい!合格」と言われほっとしました。
 この他に大人、子ども、乳児の異物飲み込みの対処法、三角巾を使ったけがの対処法、ほどける結び方とほどけない結び方などを学びました。

満点合格で認定証

 最後は20問の筆記テストです。80点以上で合格ということでしたが私は満点で、無事上級救命技能認定証をいただいて帰ることができました。
 やっとAEDの講習を受けられ、胸のつかえが一つとれた感じです。しかし、いざ本番となると実習とは違いとまどうこともあると思いますが、AED業務従業者と付記された認定証をいただいた以上、そうした事態に遭遇したら、臆することなく助かる命の手助けをしたいと思っています。
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■葛飾の新宿(にいじゅく)ネギ
甘くておいしい新宿(にいじゅく)ネギ
 葛飾区の「ふれあいレクリエーション農園」は、農業者が栽培管理を行い大切に育てた生産物を、消費者に収穫してもらい、その体験を通じて、緑に親しみ、土に触れ、収穫の喜びを味わいながら、都市の農地と農業への理解を深めていくことを目的としています。
 私は今年初めてこのことを区の広報紙で知り、収穫体験に応募して当選しました。1月12日の寒い中、応援を頼んでネギ畑に向かい、日当たりのよい昼ごろ収穫に行きました。
 ネギを抜くのはもっと大変だと思ったら案外土が柔らかく、根元を崩しただけでスッと抜けました。出てきたネギがまた太いこと太いこと、ビックリ。下仁田ネギそっくりの新宿ネギが続々取れてうれしくて、子どものようにはしゃぎ、ワァワァ言いながらあっという間に60本ぐらいの割り当てを収穫しました。
 家に帰るまでの道すがら、見事なネギを友人たちに自慢しながらおすそ分け。その夜のネギを使った料理のおいしかったこと、今までにない甘い新しい野菜の匂いが強く感動しました。太いネギは硬いと思っていたら柔らかくて、特に芯のところの甘味はとろけるようでした。
 ついつい自慢気に皆さんにおすそ分けしたので、自分の取り分が少なく、後で残念に思いました。本当においしい葛飾の新宿ネギ、来年は皆で申し込み、収穫の喜びを体験したいと考えています。
 地元でこんな素晴らしい野菜がとれることを誇りに思いました。
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■地域ニュース
プラド美術館展へ 都民クラブ

 1月25日、都民クラブの見学会に参加しました。まず、東京ステーションホテルの「とらや」でランチ=写真=をとりながら歓談後、丸の内の三菱一号館美術館で国立プラド美術館展を鑑賞しました。
 中世後期と初期ルネサンスにおける宗教と日常生活から19世紀親密なまなざし、私的な領域という流れに沿って、102点の絵画を鑑賞しました。
 どの絵画にもそれぞれ主張がある素晴らしい絵画に、あらためて時代の変遷というものを見ることができました。
 特に「バロック初期と最盛期」のコーナーでは、私自身バッバ以前のバロック音楽のLP盤全集を持っているほど、この時代の芸術音楽に入れ込んだ若き時代があっただけに、その音楽と重なるものを垣間見ることができ、興味深くまた懐かしく鑑賞したひとときでした。
婦人団体の新年会 わか草婦人会

 1月30日、堀切菖蒲園の静観亭で葛飾区婦人団体の新年会が開かれました。幸いなことにこの日は降雪の予報がはずれて皆さんの出足も順調で、青木克コ葛飾区長をはじめ多くの来賓も出席されました=写真。
 話題は廃棄食品の横流し事件や電力の自由化、特にマイナンバー制度導入による巧妙な手口の詐欺などは、区民がこうした被害に遭わず安心・安全な暮らしがおくれるように、事業者、行政、消費者団体が一体となって取り組みましょうと話し合いました。
 第2部はカラオケやビンゴゲームです。皆さんは日頃からのどを鍛えているようで、それぞれ味のある曲を披露されました。ビンゴの賞品は1等現金1万円、2等掛け布団、3等は色とりどりの春の花で、ちょっと豪華でした。
 来賓から論語の親孝行9カ条のお話もありました。健康から始まるこの話は、商売やいろいろなことに通じ、とても勉強になりました。
 これからもいろいろなことに目をやり耳を傾け、今年も1年気持ちも新たに頑張ろうと思いました。
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