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■2016年4月15日付
2015年度東京地婦連中央集会 在宅福祉問題をテーマに
お花見平和のつどい2016 なくそう核兵器 つないでつないで東京から平和を
第54回全国消費者大会 環境分科会報告
適正な電力取引についての指針を改定 公取委と経産省が共同で
平成27年度東京都男女平等参画を進める会 東京都女性活躍会議
感謝状受ける 結核予防婦人会の活動 わか草婦人会
地域ニュース


■2015年度東京地婦連中央集会
 在宅福祉問題をテーマに
東京地婦連中央集会=3月16日、全国婦人会館
 2015年度東京都地域婦人団体連盟中央集会は在宅福祉問題をテーマに、3月16日に全国婦人会館と共催で開かれました。谷茂岡正子会長の主催者挨拶に続き、第1部は昨年東京都消費者月間「くらしフェスタ東京」で実施した「あなたにはかかりつけ医がいますか?」のアンケート調査結果を高梨洋子理事が、ブロック会議「介護付き有料老人ホーム舞浜倶楽部見学会とセミナー」の報告が黒崎照子理事からそれぞれありました。
村千鶴子さん(弁護士)の講演から 〜長生きすれば厳しい行く末

村千鶴子弁護士
 第2部は「在宅福祉を考える‐在宅介護・在宅医療の現状と課題」について東京経済大学現代法学部・弁護士の村千鶴子さんの講演で、以下はその趣旨です。

(1)人間はどのように高齢期を暮らしていくかを考えるための前提知識として人間はどこで死ぬか
 1975年までは自宅で死ぬ人の方が多かったが1976年に逆転して病院で亡くなる人の方が多くなり、現在は8割以上が病院で亡くなり、病気の場合は医療機関への期待が大きく、在宅医療の崩壊が進んでいる。
 平均寿命の推移をみると1950年には男性58歳、女性61・5歳、2014年は男性79・64歳、女性86・39歳。将来予測は2050年には男性83・55歳、女性90・29歳といわれている。かつては「老後」の期間も「介護」が必要な期間も短かったし、1人の高齢者を支える成人の人数も多かった。
 老後が長くなると1950年代以前のように「高齢期」を家族が支えることは困難になる。さらに労働環境の変化により終身雇用や安定的雇用が破壊される。1人あたりの所得は低下し、一家で1人の労働によって家族全員の生活を維持する家族モデルは崩壊、これにより家族みんなが働かないと生活は維持できない。
 そして高齢者の人口比率の推移は65歳以上を1・2人の成人が支えることになると推定している。介護のあり方の変遷については従来家族介護が基本、貧困者などに福祉の措置制度があるというもの。2000年に介護保険法導入、措置から契約へ福祉サービスはお金で買えるものに。消費者が選択できる制度への転換。一定の部分については介護保険が利用できる制度に。ただし理念通りにはいかない。

(2)高齢者はどこで暮らすか
 自宅、高齢者用住宅、有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、ケアハウスは「ついのすみか」ではなく、自立できるようにして自宅に戻すための施設として位置付けている。しかし現実は「ついのすみか」になっており、入居者が死亡しないと次の希望者は入居できないうえ、入居できると本人も家族も安心してしまい自立のための努力はされないのが現実ということらしい。

(3)高齢になっても自宅で暮らすには
 必要なものは住むところ、介護、医療、お金、人間関係。

(4)在宅医療の現状と課題
 死亡場所はどこか‐最近のデータ分析から病院・診療所が約8割、自宅約1割、老人ホーム、老健などその他が約1割弱となっている。自宅で「看取りをする」ことが医師にも家族にも難しくなっている現実がある。この問題は「人はどのように生きて死ぬか」という死生観に関わるものといえる。

(5)在宅介護サービスの問題点
 在宅で生活するために必要なだけの在宅介護は介護保険だけでは難しい。健康寿命と平均寿命の差(つまり要介護状態の平均年齢)は女性12年間、男性10年間となっている。この間の介護・医療の経済的負担の準備が必要という状態である。
 大変分かりやすいお話で、有意義な中央集会でした。
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■お花見平和のつどい2016
 なくそう核兵器 つないでつないで東京から平和を
 今年のお花見平和のつどいは、都立夢の島公園第五福竜丸展示館・展示館前広場で4月3日の日曜日に開催されました。
「お花見」は今年で一区切り

谷茂岡東京地婦連会長の開会宣言
 主催者を代表して東京地婦連の谷茂岡正子会長は、62年前に第五福竜丸は、ビキニ環礁の水爆実験により多くの乗組員が被ばくしました。船は、大学の練習船になり、のちに廃棄されましたが、保存の声があがり「被ばくの証人」として展示されることになり、2000年には海底から引き揚げられたエンジンが、ここに帰ってきました。
 戦争も核兵器もない21世紀を願い8団体が集まり、東京地婦連が八重紅大島桜を記念植樹し「お花見平和のつどい」を毎年4月に開催してきましたが、最近は各団体とも高齢化が進み、残念ですが一同が集まる「お花見」は今回で区切りをつけることになりましたが、「核兵器のない平和な世界へ」の思いはこれからも続けていきましょうと挨拶し、第15回「お花見平和のつどい」の開会を力強く宣言しました。

みどりの銀行最後の植樹 八重紅大島桜

船を背に咲きほこる八重紅大島桜の下には190人が集った=4月3日、夢の島第五福竜丸展示館前広場
 続いて一同で船を囲んで「花」を歌いました。映像と報告では、第五福竜丸とエンジンの関連年表が映像で紹介されました。地婦連は「桜を植樹して」を映像で報告しました。「東京に豊かな緑を、あなたもみどりの銀行にご参加ください」と1973年から27年間活動を続け、都内に2万4600本を植樹しました。
 最後の植樹は2000年1月に、都立第五福竜丸展示館の隣にエンジンが設置されたのを機に八重紅大島桜を植樹。潮風に強く薄紅色の花びらです。15年の月日が流れ大きく成長し、幹の太さは86センチもあり、今年も見事な花を咲かせました。
 午後は昼食をとりながらピースミュージック、松島よしおさんと仲間たちの演奏を楽しみました。その後各団体から核兵器廃絶運動の報告があり、東京地婦連からは端山純子さんが担当した「平和を祈る折り鶴コーナー」を、エピソードを交え報告しました。
 私たち8団体は戦争も核兵器もない平和な21世紀を願って第五福竜丸から平和を発信する連絡会を作り「お花見平和のつどい」を開催してきました。
 これからもそれぞれの団体が、誰もが安心して暮らせるまちを構築するために活動を続けていきましょう。皆さまとともに活動した日々に感謝します。

平和の大切さを再認識した日

新しい標柱はアクリル製
 都立夢の島公園の第五福竜丸展示館で開催された、お花見平和のつどいに初めて参加してきました。
 1954年、木造のマグロ漁船第五福竜丸が、太平洋のマーシャル諸島のビキニ環礁でアメリカが行った水爆実験で被害を受け、被ばく後は練習船に改造されて東京水産大学で使われ、その後廃船になったことは聞いていました。
 展示館前に展示されている福竜丸のエンジンや館内に展示されている第五福竜丸などを見て、あらためて「核兵器をなくしましょう」「広島・長崎を伝えて行くことの大切さ」を痛感しました。
 展示館の学芸員の説明がとても分かりやすく、経緯が大変よく理解できました。東京地婦連が実施していた「折り鶴コーナー」を見て、私も若かりし頃、8月に向けて折り鶴をたくさん折ったことを思い出しました。
 お花見平和のつどいは、今回で区切りをつけるそうですが、これからも伝えていくことが大切であり必要だと思いました。谷茂岡会長も言っていました。「私たちの核兵器廃絶・平和な世界への思いは途切れたわけではなく、それぞれの身近なところで粘り強く活動を続けていくことです」と。
 東京地婦連が植樹した八重紅大島桜もちょうど満開で、とてもよいお花見もできました。平和の大切さを再確認するとともに、あらためて東京地婦連の活動の奥深さを知ることができた春の一日でした。
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■第54回全国消費者大会 環境分科会報告
 全国消費者大会は、今年で54回目の開催となる消費者団体の集会です。今回も「世界消費者権利の日」に合わせて、3月11・12日に四谷のプラザエフで開かれました。統一テーマは「民主主義をあきらめない〜消費者の対話、選択、行動で一歩前へ」。11日は4つの分科会と特別分科会、12日には全体会の内容でしたが、私は環境分科会に出席しました。
 はじめに講師の平田仁子さんが、COP21で合意されたパリ協定のお話をされました。
 私は4月からスタートした電力自由化について聴きたくて参加したので、電力取引監視等委員会の新川達也さんの講演を傾聴しました。この委員会は電力市場において健全な競争が促されるよう、市場の監視機能を強化する目的で経産大臣直属の組織として、昨年9月に設立されました。
 適正な取引が行われているか厳正な「監視」を行い、必要なルール作りなどに関して経産大臣へ「意見・建議」を行うところです。ルール作りなどを行い、消費者対応としては法外な解約金を請求したり、苦情や問い合わせに応じないなど悪質な行為の監視もしてくれます。
 東日本大震災後、原発はあちこちで停止され、電力市場では新電力の数が急増しており、この日現在で新電力の登録は210社もあるそうで、私たち消費者は電気の購入先をじっくりと慎重に考えて選ばなければなりません。どこから買っても家庭に届く電気の「質」は同じです。発電所で作られた電気は送電線を通り家庭に届けられます。
 今まで使用していた東京電力から新しい小売事業者に変わるにしても、よく考えていろいろな情報に目を向けて、値段だけでなく契約期間や、期間内に解約したら手数料はいくら取られるのか、毎月の電気料金はどうやって算定するのかなど、情報を求めてよく考えて行動することが大切だと思いました。
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■適正な電力取引についての指針を改定
 公取委と経産省が共同で
 公正取引委員会と経済産業省は電力の自由化を控えた3月7日、共同で指針を改定しました。
 「小売分野における適正な電力取引の在り方」では、望ましい行為として追加された項目は、(1)電気料金の透明性確保のために、請求書等へ託送料金を明記する(2)消費者が求める、小売電気事業者の契約先変更(スイッチング)の円滑化、です。
 独占禁止法または電気事業法上の問題行為としては、(1)小売電気事業者が業務提携し他の商品等とセット販売する場合に、不当な安値を設定する行為、あるいは他の小売電気事業者との提携内容を自己よりも不利な内容にさせる行為(2)契約先変更(スイッチング)への妨害(3)誤解を招く情報提供により、自己のサービスに消費者を不当に誘導する行為を挙げています。
 さらに一般送配電事業者に対しても、屋内配線工事等において、オール電化であるかにより、消費者を差別的に取り扱うことは電気事業法上問題になる点を追加しています。
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■平成27年度東京都男女平等参画を進める会
 東京都女性活躍会議
 東京都男女平等参画を進める会と東京都女性活躍会議が3月30日に開催されました。
 第4次男女共同参画基本計画が発表され、都は「東京都女性活躍推進白書」(男性も女性もいきいきと暮せるまち・東京の実現に向けて)を発表しました。

第4次計画のポイント

 「男性中心型労働などの改革と女性の活躍」を視点にしていく。長時間勤務や転勤が当然とされている男性中心の働き方、高度経済成長期に形成された性別役割分担意識、性差別の偏見や社会制度、慣行などは女性活躍が阻害される。
 第4次が目指す社会は、男女が自らの意識に基づき、個性と能力を十分発揮できる活力ある社会、男女の人権が尊重され、尊厳を持って個人として生きることができる社会、男性中心型労働慣行などの改革を通じ、仕事と生活の調和が図られ、男女が共に充実した職業生活、その他の社会生活、家庭生活を送ることができる。
 わが国において男女共同参画は重要課題でありこれを成し遂げることができれば国際的な評価を得られる。

女性の行動力に男性の協力が必要

 女性活躍推進法の第一条には、自らの意思によって職業生活を営み、事業などを営む女性がその個性と能力を十分に発揮し活躍することが重要になるとあります。
 第4次では男性中心型労働を変革し、女性が活躍できる社会へと大きくかじをとり、さまざまな施策がみえてきています。
 これを実現するには女性の行動力だけでなく、男性の協力なくして実現できません。行政も仕組みを作るだけでなく成果があがるように私たちも共に協力していきましょう。
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■感謝状受ける 結核予防婦人会の活動 わか草婦人会
わか草婦人会に感謝状

 わか草婦人会の結核予防運動や「健康とくらし」の活動などが、明るい住みよい地域づくりに貢献したと、3月30日の葛飾協働まちづくり表彰式で少ない団体表彰の中に入り、大変喜ばしいことです。
 私たち婦人会は日頃から、区行政とともに、明るい住みよい安心安全な地域を目指して、行政と協力し合い、福祉・環境等で活動してきました。
 私たちは常に「健康の輪」「食育」に、少子高齢社会の中、明るい生活をしたい中、必要なことであり、日常欠かせることではありません。普段の活動が、区民のためということで認められたことは本当にうれしいことです。皆さんで力を合わせ、少ない時間でもできる活動は、やるべきと思います。
 今回の、結核予防、複十字シール運動でPRして来たことは、最近結核患者はいないと思っている人が多いのですが、そうではありません。高齢化社会になり、高齢の患者も増加傾向にあるようです。今、日本は中まん延国ですが、何とか低まん延国に少しでも早く移行できるよう、複十字シール運動も続けていきたいと思います。今年は「Tシャツ運動」で募金活動があります。ぜひ一人でも理解して、ネパールやカンボジアに贈り、一人でも多くの子どもたちを支援していきましょう。

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■地域ニュース
東綾瀬小学校で避難訓練 わか草婦人会

 3月6日、葛飾区の東綾瀬小学校避難所開設訓練を堀切6、7丁目町会、PTA、行政の参加で開催されました。
 東日本大震災の教訓を受け、行政、教職員が不在でも区民が中心となって避難所の開設、運営など、それぞれの役割を理解、習得し自発的に行動が進められることを主な目的としています。
 午前9時にマグニチュード7・3の大規模な首都直下地震が発生、最大震度6弱の観測、区内全域で家屋の倒壊と火災、ライフライン寸断という想定です。
 甚大な被害発生で運営本部長を統括に総務部、物資部、救護部、衛生部、施設部等の6部を構成、婦人会も各部の担当に配置し、私は救護部です。消防署や消防団に応急救護の実技やAEDの使用方法など、知識と技能についてレクチャーを受けました。
 救命連鎖と市民の役割として3つの輪、(1)心停止の予防(2)心停止の早期認識と通報(3)1次救命処置が必要です、と説明がありました。
 心肺蘇生の手順をダミー人形で両手を重ね、胸骨圧迫を強く、速く、絶え間なく、大変な作業です。AEDを使った実践は声かけからです。皆さん真剣な取り組みでした。
 AEDで命を救われ社会復帰された方も多いそうです。「地域のことは、地域の力で」共助はとても大切だと実感しました。
 終了後被災の安否情報を電話で確認できる「声の伝言板」シールをいただいて帰途につきました。
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