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■2017年10月15日付
東京地婦連 第1回ブロック会議2017
2018年度 東京都予算に要望書を提出
全国結核予防婦人団体連絡協議会 創立40周年記念 婦人の国際会議
第1回 東京都食品安全審議会
海から陸から中間処理施設見学会
地域ニュース


■東京地婦連 第1回ブロック会議2017
 9月15日に、東京地婦連第1回ブロック会議2017を、一般財団法人全国婦人会館と
共催し、千住水素ステーションと葛飾区の特別養護老人ホーム「スマイルホーム西井堀」を見学しました。その報告です。
水素ステーションの見学

施設見学には16人が参加=9月15日
 エネルギーイノベーションを歩いてめぐるという見学サイト、TOKYOGAS千住Ei―WALKに出かけた。
 見学順路は(1)コンセプトルーム(2)次世代エネルギーの最前線、暮(KU)・楽(RA)・創(SOU)ホーム(3)太陽光パネルのスマートネットワーク(4)水素ステーションと水素カーの試乗。この中から(3)と(4)の報告をします。
 (3)は天然ガスを高度に利用し太陽熱と電気を互いに融通し合うシステムのことで、現在近隣の施設、荒川区立特養ホームサンハイムと行っている。晴天時にはサンハイムへ給湯し、ここで余った太陽熱は千住ステーションに供給され、冷暖房に利用される。
 ステーションの屋上には、5社の太陽光パネルが所せましとビッシリと設置されている。パネルの内容物は各社で異なるが、効率はほぼ同じ。耐用年数は20から30年で、鳥のフンなどは付着しても特別に掃除の必要はなく、雨などで洗われるので十分。太陽光の吸収率が最も高い南面に30度の並列設置のため、広い面積の確保が難点。縦型も販売されているが効率はわるい。
 (4)近隣には浦和、練馬を含め3カ所のステーションがある。千住は水素を都市ガスと水で製造し、他のステーションに供給することができるオンサイト型。
 水素は酸素と結合しても水しか出ないため、環境に優れ、地球温暖化防止の切り札として期待されているが、充填時の圧力が高く、海底7000メートルと同じ。そこで万一の爆発事故に備え、周囲への安全対策、漏えい、着火、騒音などの防止対策を講じている。
 水素カー「みらい」は、1キロ走るごとに水60tを排出。満載5sで走れる距離は約30キロ。国として東京オリンピック・パラリンピック時には100台の水素バスを走らせる予定とか。経済性はクラウンハイブリッドと同等。
 価格720万円のうち購入時には国と地方とで300万円の補助金が出る。みらいは走り出しのエネルギーが強く、試乗もしたが怖いくらいだった。
 初めてづくしのイノベーション体験で、とても充実した見学会だった。このサイトは9月で終了とのことで、よいタイミングだった。
 午後は6月に開設したばかりの葛飾区の防災拠点型特別養護老人ホーム「スマイルホーム西井堀」を見学。全室個室、1ユニット12人。介護職員6人などとサービスは充実。浴槽も寝たまま、座ったままなど2種類の介護浴槽が完備している。
最新の介護現場にそれぞれの思いを重ねつつ20周年を迎えた柴又の寅さん記念館を見学し、帰路についた。

施設見学と学習会

 第1回ブロック会議の施設見学会と学習会は、日頃気にしていない「水素」と気になる「老人ホーム」の見学でした。
 TOKYOGAS千住Ei―WALKでは、コンセプトルーム、環境に呼応する空間で説明を受けてから、次世代エネルギーとして省エネ、低炭素化の太陽光発電を屋上で見学し、暮(KU)・楽(RA)・創(SOU)ホームでは、家族がつながる暮らしの体験をしました。便利とは思いつつ、なかなか使いこなすことは若い人とは違い、面倒かなとも思いました。
 ガソリンの代わりの水素カーにも試乗しました。安全面も考慮され騒音もなく、排気ガスもゼロと、環境にも温暖化の地球にもやさしい車が、電気自動車とともに、一般の人びとにも利用できる時が早く実現することを期待しています。
 特別養護老人ホーム「スマイルホーム西井堀」は近代的な建築で使いやすく設計され、ユニットケアと、最新システム導入の寝たまま入浴できる、介護する人もされる人にも楽な設備を見学できました。
 防災拠点型地域交流フロア、そして、地元の人たちが利用できる場所もあり、感心しました。屋上は見晴らしもよく、スカイツリーが近くに見え、素晴らしい景色でした。
 学習会終了後は、寅さん記念館と山田洋次ミュージアムを見学しましたが、寅さんの年代別ジオラマで昔を思い出し、映画のシーンを懐かしんで時間のたつのも忘れ、楽しい1日を過ごすことができました。
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■2018年度 東京都予算に要望書を提出
三木暁朗消費生活部長に要望書を手渡す連絡センター小浦道子事務局長(左)
 谷茂岡会長が代表委員を務める東京都消費者団体連絡センターでは、9月7日に7団体のメンバーが都庁を訪れ、来年度予算について都知事宛ての要望書を提出しました。応対したのは、三木暁朗消費生活部長、白石正樹企画調整課長、山口紀子消費者情報総括担当課長ほか4人の担当者でした。要望には受動喫煙防止も含まれます。
要望書の骨子
  1. 消費者行政の充実・強化について
  2. 食の安全・安心確保について
  3. 都民の安全・安心なくらしの確保と持続可能な社会づくりに向けて
 以上三つの課題を取り上げており、具体的な項目は次の通りです。

 1.については(1)悪質な事業者への対応の強化をすすめてください。(2)東京都消費者教育推進計画とアクションプログラムによる消費者教育を関係機関・多様な団体との連携を強化し積極的に推進するとともに、区市町村の支援に取り組んでください。特に小学校での消費者教育が重要と考えます。(3)集団的消費者被害回復訴訟制度が有効に機能するように制度の啓発や特定適格消費者団体との連携を進めてください。(4)センターオブセンターとしての東京都消費生活総合センターの機能強化を推進してください。(5)多摩消費生活センターのさらなる機能発揮・活性化を求めます。(6)東京都消費者月間事業の充実・発展と、消費者団体との協働や活動支援を推進してください。(7)国による地方消費者行政への財政支援の継続を要請してください。以上7項目。

 2.では(1)東京都食品安全推進計画に基づく食品の安全確保のための施策を着実に推進してください。(2)東京都における受動喫煙防止対策の推進強化と、実効性向上のための条例制定を求めます。(3)築地市場の移転問題に関しては、消費者団体や築地市場関係者の多様な意見を踏まえ、食の安全を最優先課題とし、適切に情報公開を行いながら消費者の不安・懸念の払拭に努めることを求めます。(4)食品ロスを削減する取組みをすすめてください。(5)東京都医療機関案内サービス「ひまわり」Webサイトの周知を図ってください。以上5項目。

 3.(1)対策の推進と、近年多発する局地的集中豪雨や台風などによる被害防止に向けて、高度な防災都市実現の施策を引き続き推進してください。(2)スマートエネルギー都市の実現を目指した都市エネルギー施策を推進し、低炭素で効率的な自立・分散型エネルギー社会の創出、持続可能な社会づくりに向けて積極的な取り組みをすすめてください。(3)東日本大震災の復興のため、被災地・被災者・福島支援の取組を都民・関係機関等の協力を得て、引き続き進めてください。以上3項目、全体で15項目です。

都議会各党へも

 また都知事宛てのこれらの要望内容は、7月27日、9月7日の両日にわたって都議会各党を訪問し、伝えています。
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■全国結核予防婦人団体連絡協議会
 創立40周年記念 婦人の国際会議
全国結核予防婦人団体連絡協議会創立40周年記念「婦人の国際会議」
 8月29日、ホテルニューオータニで、全国結核予防婦人団体連絡協議会創立40周年記念婦人の国際会議が開催され、「結核対策における婦人団体(NGO)の役割について」の国際シンポジウムが開かれました。
 最初に、結核対策における市民組織、婦人団体の役割について、世界健康機関グローバル結核プログラム医官の錦織信幸さんの座長講演がありました。
 結核は社会の病気であり、従来の医学的な方法では対処できない問題で、社会のあり方の欠陥と個人の行動の帰結である。近代医学が発達した今日、現代の対策をもってしても、結核はいまだに社会の病としての姿を見せ続けている。社会の病に対しては、社会的なアプローチを用いなければ有効対処できない。結核はいまだに世界の人びとの死因の第5位、世界では年間180万人が結核死である。結核対策には、官民一体となった社会全体によるアプローチが必要であり、今後の展望としてハイレベル会議などを通じて発信していくことが大切である。
 続いて、家政学院大学教授松田正己さんの結核予防婦人会の現状調査の分析から、そして、カンボジア婦人会のDr.Koeut Pichendaからカンボジアにおける婦人会活動の現状について、最後に藤田育美徳島県結核予防婦人団体連合会長のカンボジアの結核対策スタディツアーについての報告がありました。
 社会にとって今、何が必要かどこに焦点をおいていくのか、それぞれの立場で考え、地域に根ざした活動を進めていくことが大切と思いました。

特別講演
結核予防会の黎明と創業者・矢野恒太の想い
渡邊光一郎第一生命保険株式会社 代表取締役会長

 はじめに第一生命保険株式会社(以下・第一生命)と結核予防会との関わりについて話されました。1935年の当時、国内にまん延していた結核病の対策に腐心する第一生命が、まず余剰金200万円を割いて「財団法人保全会」を設立し、予防・普及の活動をはじめました。その後1939年、香淳皇后の仰せにより「財団法人結核予防会」が設立されたのを機に、自ら進んで財団法人保全会を解散し、一切の設備事業を結核予防会に寄贈し貢献したのが由来です。
 第一生命の創業者矢野恒太の想いは、次男の命を奪った結核の脅威に早くから気づき、多くの母親たちに結核の恐ろしさを伝え、婦人会の運動として支援し普及させることに力を注ぐことでした。その活動は海外にも及び、アメリカや、オーストラリア、ベトナム、インドネシアなどの大学の研究所共同による新薬開発や、臨床試験にも貢献しているなど、幅広い活動の実績を話されました。
 最後に全国結核予防婦人団体連絡協議会が、その活動を高く評価され今年、「第69回保健文化賞」を受章したこと、受章を機にこれからも未来にむけて安心の最高峰を地域へ、世界へ創業者の想いを継承していくと結ばれました。
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■第1回 東京都食品安全審議会
 8月4日に、平成29年度第1回東京都食品安全審議会が都庁で開かれました。東京都食品安全推進計画については、特に重点的に取り組む次のような施策11項目を重点施策と位置付けています。
(1) 東京都エコ農産物認証制度の推進。環境に配慮した栽培技術の普及、認証マークの周知
(2) 国際規格と整合させた食品衛生自主管理制度の推進。「本部認証」や「特別認証」の活用による認証取得の促進
(3) 国際基準であるHACCP導入支援。総合衛生管理製造過程承認施設等への技術支援、HACCP導入型基準の周知及び技術的支援
(4) 食品安全情報評価委員会による分析・評価
(5) 輸入食品対策。輸入事業者の自主管理推進支援
(6) 「健康食品」対策。監視指導。新たな機能性表示制度への対応
(7) 法令・条例に基づく適正表示の指導。新しい制度に応じた相談・監視態勢の整備
(8) 食品安全に関する健康危機管理体制の整備。関係機関との連携強化として食品安全対策推進調整会議の運営
(9) 食品中の放射性物質モニタリング検査結果等、食品安全情報の世界への発信
(10) 食品の安全に関するリスクコミュニケーションの推進。意見交換、「都民フォーラム」「夏休み子供セミナー」の開催。食中毒予防のポスター、リーフレットの作成
(11) 総合的な食物アレルギー対策の推進。食品の製造・調理段階でのアレルギー物質混入防止に向けた技術指導、アレルギー表示の適正化。緊急時対応等に係わる人材の育成
 オリンピック・パラリンピックの開催も見据えて、食品の安全安心を確実に行う必要を感じました。
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■海から陸から中間処理施設見学会
 東京都環境公社主催の埋立処分場・中央防波堤内側埋立地の中間処理施設見学会に、東京消費者団体連絡センターからのお誘いで参加しました。
 9月27日、竹芝小型船ターミナルから(豪華な新造船計画があるとされる)「新東京丸」で、海から再開発の進む埠頭と埋立処分場を見学しました。その後バスで移動し、環境局庁舎ではゴミ戦争時代から今日までのビデオ学習が行われ、この問題で故小柴美知会長が、活躍されていたお姿が脳裏によみがえって来ました。
 車窓からの見学でしたが、中間処理施設のごみの量、防塵マスク姿の作業員の人数も極めて少ない印象で、整然としていました。平成元年に490万トンと過去最高を記録した23区のごみ量は、リサイクルが進み27年度には278万トンに減少しています。
 次に埋立処分場の高台で下車し、生ごみは燃やす等減量化し、ごみを中間処理したのちに埋め立て整備された場所付近を見学しました。
 そこでは、海と遮断されて浸出水の浄化処理を行い、処理水質を管理しているとの説明がありました。やや離れた埋立現場の周りにはカラスも少々いる様子でしたが、においもごみの散乱も見られませんでした。

あと50年で満杯

 しかし説明員によればこの処分場はあと50年もすると満杯になり、隣接県との関係上、これ以上の埋立地の造成は出来ないということです。この難題に私たちは直面していると強調され、新しいゴミ問題を再認識させられた見学会でした。
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■地域ニュース
氷川神社の例大祭 わか草婦人会

 9月9・10日はわが町氷川神社の祭礼です。今年は本祭りではないので大みこしは出ませんが、堀切六丁目町会の大人と子どもみこし、山車が出ました。
 私たち婦人会も町会と協力し、子どもはんてんの貸し出し、山車の付き添い、台所とそれぞれ分担して朝9時から作業を開始しました。山車に付き添う人も小さな子ども連れで参加するお母さんが例年よりも多く、整理するのが大変でした。

全部手作りで

 オードブルや煮しめなど、他の町会では手づくりをしなくなったようですが、私たちは全部手作りです。
 9日は夕方4時過ぎにみこしや山車が戻り、町会会館でおでん、唐揚げ、枝豆、おにぎりを出しました。10日は朝8時半集合で、3キロ炊きのお釜で4回お米を炊き、白、茶飯、紅ショウガ入りと3種類のおにぎりを作りました。豚汁は90人分作ったのですが、担ぎ手が60人もいて、昨年より多めに作っても足りるかどうかヒヤヒヤしました。夕方4時半頃に戻るみこしが暑さのため3時半で終わりといわれ、大わらわでした。
 天ぷらや煮しめは谷茂岡会長が早めに作っておいてくれたので何とかなりましたが、それにしても92歳の会長が私たち以上に頑張ってくれ、私たちを引っ張って進めていく姿に心打たれました。
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