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■2018年1月1日付 新年特別号
くらしフェスタ東京2017
第63回東京地婦連指導者研修会 そなエリア東京で防災体験学習
核兵器廃絶国際署名を求め 小池都知事と面談
第45回 葛飾区消費生活展
北区消費生活フェア
地域ニュース


■くらしフェスタ東京2017
 「もっと広げようコミュニケーションの輪 未来を拓く消費行動」をテーマに、見て、聞いて、話そう!くらしフェスタ東京2017が、10月20・21日に新宿駅西口広場イベントコーナーで開催されました。参加団体58、「くらし」「環境」「食」「安全対策」「消費者被害防止」「子ども」の6エリアと、販売コーナー、体験コーナー、ステージ、クイズラリーなどがあり、2日間の参加者は3万8000人でした。
くらしエリアでパネル展示

高齢者問題をパネル展示
 東京地婦連も「くらし」エリアに参加しました。テーマは高齢者問題、フレイル(虚弱)の早期発見と予防、シニア世代の身の回りの事故防止のパネル2枚を展示しました。
 くらしエリアは健康チェック、計量感覚ゲーム、エシカル消費など。食エリアは知っていると便利しょうゆ面白ゼミナールなど。消費者被害防止エリアは、消費者被害未然防止、インターネットの安心・安全な使い方など。
環境エリアはダンボールコンポスト、ごみ減量など。安全対策エリアはガス、電気の安全、防犯対策など。子どもエリアでは子どもの事故防止、携帯ショップのあんしんショップ認定制度についてなどが展示されました。

1日目

 開会のセレモニーのあとステージでは、2本のトランペットとピアノのオープニングに続き、ピーポくんの防犯教室/ひよっこチームコント、東京都出前寄席消費者啓発落語「詐欺の電話にゃもう出んわ」、バルーンオーケストラ、そして毎年好評のチーム☆コント2017の「世にも魑魅魍魎な物語」などがありました。

2日目

 勇壮な和太鼓で開幕、そして「シニア世代の身の回りの事故防止について」、紙芝居「銭湯に行こう!」、「〜アンデスの風をあなたへ〜」、「不動産詐欺・地面師の手口〜あなたの土地も狙われているかも!?〜」、最後はSMILE!のステージでアトラクションは終わりました。
 最後に実行委員長のあいさつで終了しましが、大勢の皆さんが参加され、大盛況でした。
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■第63回東京地婦連指導者研修会 そなエリア東京で防災体験学習
担当者の説明を聞く
 第63回東京地婦連指導者研修会は11月16日、江東区有明の、そなエリア東京防災体験学習施設で行われました。「防災・安全対策」の学習会と体験学習です。参加者の報告です。
首都直下地震の擬似体験

 上野から貸切バスで、江東区有明の東京臨海広域防災公園に向かいました。
 到着後レクチャールームで防災学習会です。「ガス石油燃焼機器の安心安全な使い方」について、講師は日本ガス石油機器工業会の山内義信さんです。普段何気なく使っている燃焼機器の使い方を、再確認しました。終了後、そなエリアのカフェで昼食をとりながら、互いに親睦を深めました。
 午後はいよいよ防災体験学習施設で「地震発生後72時間の生存力をつける体験ツアー」です。
 タブレット端末を使って防災クイズに挑戦、AR(拡張現実)体験で危険箇所を確認したり、首都直下地震の擬似体験をしました。
 この施設は実際に首都圏で大規模な地震災害が発生した時には、国や地方公共団体などの緊急災害現地対策本部が設置され、公園全体が広域的な指令機能を受け持つ場所になるそうです。
 日常生活ではなかなか体験できない意義ある1日を過ごし、バスの窓越しに豊洲市場(外観)や銀座の賑わいを見ながら上野に戻り解散となりました。

長期間使用製品の安全点検を

ガス石油燃焼機器の安心安全な使い方
 そなエリア東京で、地震発生後72時間をいかに生きるかの体験学習と講義です。
 まず、日本ガス石油機器工業会の山内義信さんの「防災・安全対策」について講義を受けました。日々の防災としてガス石油燃焼機器の安心安全な使い方についてです。ガスコンロ、給湯器、石油ストーブ、ファンヒーターなど日常に不可欠な機器類です。ガスコンロに起因する火災事故の講義の中で、Siセンサーコンロ(調理油加熱防止装置)についての話がありました。調理油は370℃で自然発火するとのことですが、Siセンサーコンロは調理中鍋底の温度を常にチェックし、250℃を超えると自動的に火力を下げ消火する装置です。
 このセンサーが2008年から販売されたコンロ全口に搭載されたことにより、火災事故はピーク時の6000件から3073件に減少したとのこと。それでも2014年から2016年の3年間で、消防車が出動するような重大火災が177件も発生し、そのうちの69%、123件は使用者の誤使用や不注意によるものだそうです。
 実際にあった「ヒヤリハット」の事例では、油汚れなど手入れ不足の着火、消し忘れ、可燃物をコンロのそばに置いたなどのうっかり事故。特殊な例としては、カレーなどとろみのある食材をかき混ぜないことによる突沸現象による発火というものもあるといいます。
 その他の燃焼機器も経年劣化での発火の恐れはあるものの、火がつく間は使ってしまいがちです。長期間使用製品安全点検制度を守り、事故防止に努めなければと反省しました。
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■核兵器廃絶国際署名を求め 小池都知事と面談
核兵器廃絶の国際署名を求めて…
その背景には

 昨年私たちの署名を含む全地婦連の32万筆余、それにさまざまな団体から寄せられた、累計では296万筆を超える署名は、被爆者のみなさんの手で、昨年国連に提出されました。
 これらの署名運動に加え、後にノーベル平和賞を受賞したNGO「ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)」の活躍などで、7月にはついに「核兵器禁止条約」が採択され実現しました。

国際署名は今

 核兵器廃絶国際署名は9月現在ですでに、515万筆を超えましたが、さらに2020年9月まで継続する予定です。
 11月時点の自治体首長自身の署名には、18の県知事、985区市町村長が含まれており、11月27日、都知事にも署名をお願いするために小池知事を訪問する運びとなったわけです。

東京都原爆被害者協議会(東友会)から誘い

 東京の被爆者団体から署名に協力した東京地婦連、現在実施中の東京生協連に声がかかり、出席者は東友会代表の大岩孝平さん、理事の山田玲子さん、村田未知子さん、東京地婦連から山下副会長と飛田、東京生協連から会長の竹内誠さんと佐藤慎一郎組織課長が出席しました。
 3団体からは「国際会議等ではICANと連携し、署名活動を継続している。ぜひ知事に署名をお願いしたい。東友会の『原爆犠牲者追悼のつどい』にもご臨席いただきたい」(東友会)「私たちは平和運動に長年取り組んでいる」「核のない世界を祈念し、夢の島公園の第五福竜丸記念館の前庭には八重紅大島桜を植樹している。どうぞご署名ください」(東京地婦連)「生協では200万筆を目標に署名運動を実施している」(東京生協連)などの積極的な発言が続きました。

小池都知事は

 これに対し知事からは、「被害者のみなさんのことは思うが、署名については考えさせてもらいたい。核廃絶は北朝鮮の問題があり、なかなか難しい」といった趣旨の、明言を避けた曖昧な回答がありました。
 そこで帰り際には、持参した戦争を語り継ぐDVDと「婦人時報」戦後70年記念号などを秘書官に手渡した次第です。
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■第45回 葛飾区消費生活展
「シニアの健康」を4枚のパネルで展示
 10月7・8日に葛飾区のウィメンズパルで、葛飾区消費生活展が開催されました。テーマは「今」。生活(くらし)はどうなる〜生命(いのち)を守る〜を掲げ、あした(歩く・しゃべる・食べる)に向かって行動しようです。
学習結果を手作り発表

 消費者大学で学習した、防災問題、悪質商法未然防止、環境問題、フードドライブ、高齢者福祉などの問題点を手作りで発表できることは消費者市民社会に向けた私たち団体活動のたまものだと思います。例年のことですが、また、20数枚の題字は谷茂岡会長が見事に書き上げ、私たちは身が引き締まる思いです。
 開会セレモニーで青木克コ葛飾区長は「私たち消費者を取り巻く状況を非常によく表したパネルです。皆さん、よく見てください」、区議会議長は「以前はサルコぺニア、今回はフレイルやエシカル消費など新しい内容が展示されている。皆さんも自立した消費者に」と呼びかけました。
 私たち婦人団体は「シニアの健康」について、感染症や事故防止、認知症、フレイルの早期発見など4枚をパネル展示。パネルを見て足を止めるのは私と同年齢くらいの人が多く、話が弾み、知っている限り説明に熱が入り、少しでも分かっていただけると、とてもうれしいことです。
 料理教室や消費者被害未然防止の出前寄席、消費者団体の他に、協賛16団体、フリーマーケット、出店などにぎやかな2日間で、近場で運動会などもありましたが、来場者は8000人でした。
 反省も多々あると思いますが、今年も勉強を続けたいと思います。
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■北区消費生活フェア
 第45回北区消費生活フェアが、11月26日に北とぴあ飛鳥ホールで開催されました。環境、防災、防犯、リサイクル、健康、食、ガス、電気などについて消費者団体、協賛団体が日常生活に役立つ情報を展示しました。
 消費者団体からはごみ処理場確保の問題とリサイクルの大切さを考えさせられ、千草婦人会はクーリングオフ制度について、迷わず断る、お金は払わないことが大切と展示。男女共同参画問題では、子どもの貧困率が7人に1人と教えられました。
 協賛展示ではくらしを守る、電気は正しく安全に、成年後見制度について、巧妙な詐欺の被害に遭わないためには家族と確認しあう大切さなどを学び、ガスのマイコンメーターの復帰方法を実習しました。特設ステージでは寄席や寸劇、南京玉すだれ、和服リフォームのファッションショーなどを楽しみ、昼食はやはた婦人会の協力で防災食が配膳され、おいしくいただきました。
 よい天気に恵まれ、大勢の皆さんが来場され、各ブースのスタンプラリーを楽しみながら勉強されたと思います。
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■地域ニュース
松濤の戸栗美術館へ 都民クラブ

 都民クラブ見学会は11月21日に、渋谷区松濤の戸栗美術館へ。実業家の戸栗亨が蒐集した東洋陶磁器を主に保存し広く公開するために、1987年に旧鍋島藩屋敷跡に設立されました=写真。
 収蔵品は約7000点。今回は伊万里と鍋島焼100点余りが展示されていました。英、独、仏、オランダなどの王族・貴族に好まれたという輸出用の陶磁器には、ワイングラスともいえる色絵の「花文高足坏」、ティーポット「猿文水注」などがあり、美しい色彩と繊細な線描を息のむ思いで見つめたことでした。高さ70センチという「牡丹文蓋付壺」は、海を渡ったはるかかなたの宮殿や邸宅を飾ったのでしょうか。
 数々の豪華な鉢や大皿とともに、蓋付碗や小ぶりの猪口、染付の小皿が並び、「有田職人尽し図大皿」は、焼き物を作る工程を職人が働く姿で表したもの。「東海道五十三次文皿」には銘通りに五十三次の宿場が描かれ、楽しい絵付けでした。
 参加者6人と、やや寂しかったのですが、美しい陶磁器を堪能して美術館を出れば、黄金色に色づいた銀杏並木、そして抜けるような青空。素晴らしい午後のひとときでした。
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