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■2019年10月15日付
指導者研修会 「元島民の北方領土を語る会」を開催
結核予防会 街頭無料検診デー
都議会2会派に要望書提出
2020年度東京都予算に関する要望A
「非核平和祈念のつどい」
中国産 「乾燥しょうが」に放射線照射
地域ニュース
新賛助会員の募集


■指導者研修会 「元島民の北方領土を語る会」を開催
指導者研修会(8月2日)
 東京地婦連は、元島民が忘れられない北方四島の記憶をたどり、元島民二世が親世代の証言を語り継ぎ、北方領土への望郷の思いや、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島は我が国固有の領土であることを認識してもらうとともに、国民世論の一層の高揚を図るため、8月2日に渋谷の全国婦人会館で指導者研修会「元島民の北方領土を語る会」を開催しました。全国地域婦人団体連絡協議会、公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟、全国婦人会館との共催です。この日は北方領土の返還を求める都民会議事務局長の蓮池攻さんも参加されました。
 参加者の報告です。

 最初に「北方領土返還要求運動の取り組みについて」、千島歯舞諸島居住者連盟の安達博昭さんよりお話しがあり、現在多くの元島民が高齢になり亡くなる人もいるので、早期返還に頑張っているとのことでした。
 つづいて語り部2名からお話しを伺いました。
私のふるさと択捉島を思う
〈語り部〉択捉島元島民 安田 愛子氏


 安田さんは択捉島での幼少期の思い出をたどって語られました。冬は氷点下6度にまで下がって、夏は16から17度位まで上がり、作物は何でも作れたそうです。交通の手段は馬でした。運動会、学芸会、村祭りもあり楽しかったそうです。
 小学校は択捉島にありましたが、中学校は道内に行って教育を受けました。村にはロシア人もいて、男の子とはよく喧嘩もしたそうで、物を貸しても返してもらえなかったことなど、いろいろ文化の違いがあったそうです。
 そんな平和な生活を送っていた時、突然ソ連軍に攻め入られ36時間以内に強制退去させられ、3日3晩歩いて番屋で船を待ち、道内に戻ったそうです。涙ながらに語られる姿に、私たちも涙せずにはいられませんでした。
 その後択捉島の墓参が認められ、ふるさとを訪ねましたが、住んでいた痕跡は何も無くなっていて、お墓は草むらの中。草刈りをしてお参りを済ませたそうです。

母が生まれた国後島
〈後継者語り部〉国後島二世 佐藤 一郎氏


後継者語り部として報告する
佐藤一郎さん
 昭和20年、佐藤さんの母親が4歳の時に父親と祖父を残し祖母と根室に疎開されたそうです。国後島に残った2人はロシア人からピストルを突きつけられて、カメラなど大切な物を強奪されたこともあったそうです。
 祖父はモールス信号の通信員だったので、スパイ容疑をかけられたようでした。職場放棄せよとの命令で闇に紛れて脱出し、家族に再会した時の喜びはひとしおならぬものでした。「四島が返還されたら、もう一度住みたい」とも語り、「国後島を逃れし無念天の川」と一句。
 70年以上の年月が過ぎ私たち二世、三世みんなが後継者となり、返還の署名活動を続けて行きたい。北方領土の返還は引き揚げ者のみの問題ではなく、日本全体の問題として見なければならないと思うと結ばれました。
 近くて遠い北方領土の返還を一日も早く実現させたいものです。この講演を聴いてますます思いが募りました。
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■結核予防会 街頭無料検診デー
無料レントゲン検診の声かけ
若い人に無料でレントゲン撮影実施

 9月29日に秋葉原UDXサポニウス広場にて、東京都結核予防会の協力を得て、今年も定期検診を受ける機会の少ない若者を対象に、レントゲン車による無料撮影を実施しました。東京地婦連からは4名の参加です。
 通行中の人びとに「長引く咳は、赤信号」の啓発リーフレットを配布しながら「無料で検診が受けられます」と声をかけ、希望者にはレントゲン撮影を勧めました。
 受診者89人のうち87人が異常なし、要精密検査が2人、要経過観察が0人という結果でした。
 結核はけして過去の病気ではありません。平成30年に新たに登録された患者は全国で1万5590人。今なお日本の重大な感染症なのです。
 2週間以上咳が続いていたら医療機関を受診しましょう。
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■都議会2会派に要望書提出
2020年度東京都予算に関する要望A
都議会自由民主党で要望書について説明
 8月22日、東京消費者団体連絡センターの東京都予算要望に対するヒアリングに、東京地婦連を含む8団体と連絡センター事務局の11名で臨みました。今回は都議会自由民主党と立憲民主党・民主クラブです。いずれの党へも、小浦道子連絡センター事務局長より『2020年度東京都予算に関する要望書』を提出しました。
 小浦さんから要望書について説明を行った後、議員と参加者からそれぞれ発言がなされました。都議からの質問で、プラスチック削減の観点から食品トレーを簡易包装にすることへの消費者の抵抗感についての質問があり、小浦事務局長から「食品トレーの簡易包装への変更をはたらきかけて下さい」と回答しました。
 子どもの貧困に関しては、議員から補助制度を確立することが大切であると考えているとのことで、子ども食堂については、子ども食堂への包括補助が区市町村を窓口に展開されているのでこの制度を活用して下さいと報告がありました。
 2会派とも短い時間でしたが、予算要望はこれで終了しました。
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■「非核平和祈念のつどい」
非核平和祈念のつどい
(8月1日・葛飾区)
未来へとどけよう、平和な世界

 核兵器廃絶と世界の恒久平和を願い、8月1日葛飾区のテクノプラザ葛飾で、「非核平和祈念のつどい」が行われました。74年前の広島・長崎では原子爆弾によって多くの貴い命が一瞬にして奪われました。戦争の記憶を若い世代に語り継ぎ、平和への想いを伝える活動に積極的に取り組んでいます。
 当日の参加者はおよそ300人。中学校、小学校、保育園の児童も150人参加していました。葛飾区立青葉中学校生徒5人によるリレートーク式の詩の発表が行われ、大変感動しました。「戦争は絶対に忘れてはいけない」「この先ずっと語り継がなければいけないことがある」「私たちが次の世代へ伝えていくことが使命」「この先、平和な世の中が続くことを願う」など、子どもたちの真剣な声での発表に目頭が熱くなり、ハンカチを使っている人も多くいました。つづいて参列者による黙とう、千羽鶴の献納および献花、関係者の挨拶もあり、中学校代表の生徒が平和学習の成果を発表し、「戦争のない平和な世界をつくろう」と呼びかけました。私も東京地婦連として献花しました。
 満員の会場の中おごそかに行われ、今までに味わったことのない式典でした。みなさんで語り継ぎましょう。
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■中国産 「乾燥しょうが」に放射線照射
 8月16日輸入食品のモニタリング検査を行っている門司港の検疫所で、中国産の「乾燥しょうが」を調べると放射線を照射していたことがわかり、輸入の水際でストップがかかりました。食品衛生法違反、「製造、加工及び調理基準不適合による積戻し」の事例です。「乾燥しょうが」は健康食品だけでなく香辛料の原料にも使われることから、スパイスはじめ加工食品への影響も気になるところです。
 照射食品反対連絡会の調べでは中国では以前にもシャコやトウガラシ、青汁などに放射線が照射されていたことが分かっています。中国には照射施設が150余りあるといわれるだけに、類似案件が気になりました。
 そこで厚生労働省輸入食品安全対策室長の「検査命令リスト」を調べると、2018年3月に出された命令が2019年10月に再継続された、中国の健康食品会社がありました。ここからの輸入食品については「届出の都度、登録検査機関で放射線照射について、製品検査を受けるように」という内容です。個別の商品名がありませんので消費者には分かりにくいのですが、中国産の「乾燥しょうが」と健康食品にはご用心を、と言えそうです。
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■地域ニュース
氷川神社例大祭
わか草婦人会


 9月14・15日は地元の氷川神社の例大祭です。前日から、町会役員はみこしの飾りつけやテント張り、婦人会は料理の材料などの買い出しで、準備に大忙しです。
 当日は朝から各家庭に赤飯を配ります。朝9時集合、婦人会は接待、祭り用子どもはんてんの貸し出し、山車の先達などと手分けして料理を開始、今年は2日間とも100人分の料理です。
 1日目はから揚げ、おでん、おにぎり、枝豆、イカ焼き、お新香など全部手作り。2日目は豚汁、天ぷら、煮しめで、手間がかかり大変。婦人会も高齢化が進み少人数で台所を受け持つため、今回はおにぎりを作ることができず、やむを得ずスーパーから取り寄せました。
 夕方にはみこしや山車が戻ってきます。大鍋での煮しめは特別おいしいのでしょう、外では50人分の料理を「うまい、うまい」と担ぎ手の歓声が。いつのまにか器は空になっていました。
 町会会館の2階では町会役員と婦人会で乾杯です。町会の人がおにぎりを手に「婦人会の手作りおにぎりの方が数十倍もうまいのにな」と呟いていました。谷茂岡会長はじめ先輩方が培ってきた祭りの料理、自慢の煮物や豚汁の手作りを続けてこられたことうれしく思います。地域が一丸となり和やかに過ごせた2日間の祭礼でした
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■新賛助会員の募集
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