婦人時報は年間購読料1800円(送料込み)です。購読希望の方メールで申込できます。

■2022年1月1日付
2021年度第1回 東京地婦連ブロック会議 葛飾区ウィメンズパルで開かれる
アクリル繊維表示が変わる アクリル系難燃性のモダクリルとは
生団連 エネルギー・原発問題委員会 世界潮流の認識と活動の方向性
地域ニュース
葛飾区産業フェア開催


■2021年度第1回 東京地婦連ブロック会議
 葛飾区ウィメンズパルで開かれる
新型コロナについて
和泉さんが講演
 12月1日、2021年度東京地婦連第1回ブロック会議が、葛飾区消費者団体連合会の協力を得て、葛飾区ウィメンズパルで開かれました。昨年に引き続き、今年も全地婦連の櫻井よう子会長と夏目事務局長にご参加いただき、櫻井会長からはご挨拶をいただきました。

講演 新型コロナウイルスの現状と将来

講師 医療法人社団双泉会理事長 和泉武彦氏


 まず、ご自分が都議会議員をされていたときに医療福祉政策の担当だったこと、国立や都立の病院、民営病院の役割の話がありました。
 続いて新型コロナウイルスについてです。コロナウイルスは生物のなかでしか生きられないもので、一般的な風邪のウイルスより感染力が強いが、現在飲み薬は効果があるのか調べている最中とのことです。
 日本人は11月現在で170万人の感染者がいるそうで、第5波が一番大きく、20代の感染者が多かったとのことです。70代の3人に1人が重症化し、80代以上は3人に1人が亡くなったそうです。
 感染させるリスクは、症状が出る2日前からが一番。ステロイド剤の効果が認められ、重症者は7割以上が使用しているとのことです。
 ワクチンの接種をしていれば、コロナに感染する可能性はあるが、重症化しないとのお話でした。副反応については、ワクチン接種後15分の間にでることがあるので、そのくらいは接種した病院や会場で待機してほしいそうです。副反応で一番怖いのはアナフィラキシーショックで、気道が詰まって窒息するおそれもあり、その場にいればすぐ対応がとれるためとのことでした。
 コロナはもともと風邪のウイルスであるため、2年くらい経過しないと、どうなるか解からないそうです。糖尿病の人は重症化しやすいので、感染予防により努めるよう行動してほしいとのこと。
 このところコロナ感染者が減ってきてはいるが、油断せず、おかしいなと思ったら、すぐにかかりつけ医や病院へ電話で相談してほしいと話されました。
▲back
■アクリル繊維表示が変わる アクリル系難燃性のモダクリルとは
 JISの改正により、1月1日から一括りに「アクリル」と表示されていた、正しくはポリアクリルニトリル系合成繊維のうち、アクリルニトリルの割合が85%以上を占める繊維を「アクリル」といい、85%未満のアクリル系の繊維は、「モダクリル」と表示することになりました。
 家庭用品品質表示法の組成表示の指定用語に「モダクリル」が加わり変更されます。
 聞き慣れないアクリル系繊維「モダクリル」ですが、難燃性に優れており、防炎作業服はじめ、フェイクファー製品、毛布、じゅうたん、ラグ、かつらなど家庭でも幅広く使われます。
 対応する国際規格の呼び名に合わせた整合化で、市場に流通している商品は今年いっぱい、経過措置期間として旧表示のままでもよいとされているため、しばらくの間は従来型のアクリル、アクリル系の表示と新表示が混在することになります。
 難燃性を期待する場合には、モダクリルを参考にしたいものです。
▲back
■生団連 エネルギー・原発問題委員会 世界潮流の認識と活動の方向性
 東京地婦連も加盟する国民生活産業・消費者団体連合会の「エネルギー・原発問題委員会」(共同議長・谷茂岡会長)が、9月3日に国の第6次エネルギー基本計画(案)が公表された中で開催されました。エネルギー問題を取り巻く世界的潮流についての共通認識を確認し、活動の方向性を協議する目的です。

COP26に向けた世界的潮流と日本政府の動きについて

 リモートでの開催でしたが、公益財団法人・地球環境戦略研究機関の松尾雄介さんを講師に迎え、最初に講演を伺いました。
 松尾さんは、果たして第6次エネルギー基本計画案の示す「2030年エネルギーミックス案は現実的な目標といえるのか」と疑問を投げかけました。
 国の掲げた2050年カーボンニュートラル目標達成のための、2030年温室効果ガス排出の46%削減へのロードマップ(行程表)の中で、主な電源となるのは、再生可能エネルギーです。2019年度の発電量実績の1・8倍の上積みに当たる36〜38%を掲げています(これは生団連の案の再エネ35〜40パーセントとほぼ同じ数字です)。
 松尾さんは第6次計画の目標を達成するには、特に太陽光・風力などを大胆に導入する必要があり、環境省・農水省・経産省・国交省等が省庁横断で、一緒に取り組む動きが見られることなど、国の計画を紹介しました。
 また、火力優先から再生可能エネルギー優先へと移行する、電力流通の接続方式の変更を22年度中には開始することや、30年度までの省エネの努力を見込んだ計画である点にも触れました。
 電源としての原子力については、国の計画は19年度実績が6%に過ぎないのに、30年度の電源構成見込みはその3倍以上の20〜22%であり、原子力は「継続的に活用する」としています。曖昧なままで新設・リプレース(置き換え)等にも言及していません。
 松尾さんは、原子力20〜22%の達成には「現存する原発36基中27基の再稼働が必要になる」。ところが「2030年の時点でその27基のうちの12基が通常の稼働年数とされる40年を超える」「住民の合意は得られるのか」と述べ、高経年化問題とともに、「継続的に活用する」という、現実的とは言えない国の電源計画の原子力の数値について言及しました。
 さらに松尾さんはしばしば話題になるCP(カーボンプライシング)、CO2排出者の行動を変容させるための「炭素税」導入をめぐる議論を取り上げ、導入を容認する立場と反対する立場があり、先が読めない。双方の声を聴いて「ポリシーミックスの形になるのではないか」と述べ講演を締めくくりました。

活動報告から

 続けて生団連から関連する第6次エネルギー基本計画に対する意見表明について、「原子力発電の構成比目標が第5次基本計画と同様20〜22%に据え置かれていることについて大きな疑問を呈す」とした骨子が報告されました。
 さらに、福島県原発事故関連施設の視察・情報収集が今年度は3カ所に留まり、コロナ禍で予定通りにはいかなかったが、原発問題ファクト集は2021年度版の改訂を行うこと、内容は原発施設稼働状況等の情報、ALPS処理水情報の更新と追記などになるそうです。

放射線教育への提言

 文科省が行う放射線副読本を用いた学校教育について、教育に際し一方的に安全という考えを植え付けるものとならないよう、反対の意見があること、なぜそういった意見があるのか耳を傾けるような教育プログラムにしていただくように、10月21日に文部科学省にお伝えしたこと、さらに営農型太陽光発電についての情報、メガソーラーの問題点についても報告がありました。
 質疑では東京地婦連からは、ハウス栽培の屋根を使うソーラー発電、ヤシ残渣のバイオマス発電等について発言しました。
▲back
■地域ニュース
北区消費生活フェア2021 私たちのくらしin北区
北区千草婦人会


千草婦人会のパネル展示
 11月27日、北とぴあ13階飛鳥ホールにて、第49回北区消費生活フェア2021「私たちのくらしin北区」が開催されました。今年はコロナの関係で第1部(10時〜13時)のパネル展示と販売コーナー、第2部(14時〜15時30分)のおたのしみステージを、それぞれ先着50名とし行いました。
 消費者団体は6団体、今年度千草婦人会(北区婦人団体連絡協議会)は、「機能性表示食品とは?」について、パネル展示を2枚行いました。他団体からは「すこしお」とフレイル予防、「避難指示で必ず避難」、「私は地球を汚してる?」、「牛乳パックの手すきはがきを作る方法」など。協賛団体は、王子警察署「特殊詐欺被害防止」、関東電気保安協会「電気を正しく安全に」、東京ガス「ガスをもっと安心・安全・豊かな暮らし」など。
 その他リサイクル清掃課の「ごみの減量について、フードドライブ実施!」、北区リサイクラー活動機構「エコーのように広がれ、リサイクルの輪」そして第二ワーク・イン・あすかの「焼き菓子とジャムのお店」などがあり、それぞれパネルの展示、大人用子ども用のスタンプラリーで楽しみました。
 第2部は、「悪質商法の手口を知って、トラブルを防ぎましょう!」の講演、続いて「ちょっと息抜き体操タイム」は参加者全員で体を動かし、気分が良くなりました。次は北区ピアニカアンサンブルの演奏をみんなで手を叩いたりして楽しいひとときを過ごしました。最後に「南京玉すだれ」のパフォーマンス。すだれを上手に動かし、いろいろな形にするのには感心しました。
 コロナのために昨年は中止しましたが、今年はたくさんの参加者で、盛会のうちに終了することができました。
 2部に分けたため、運営が大変でしたが、実行委員会の皆さま、消費生活センターの方々の協力でスムーズに実行できたことに感謝するとともに、来年はコロナが収束することを願っています。
▲back
■葛飾区産業フェア開催
谷茂岡会長と手作り品を販売
 10月23、24日の2日間、テクノプラザかつしかにて葛飾区産業フェア(農業・伝統産業展)が開催されました。テーマは「見せろ!葛飾の底力」です。
 この産業フェアは、区内産業と地域の振興、次代を担う児童、生徒の産業教育の場として目標を掲げ、37年前にスタートしました。
 婦人会も毎年参加。例年ですと、屋外のテントで歯舞昆布やちふれ化粧品、手作りのポップコーンとわたあめを販売していましたが、今年はコロナ禍のため来場者にはマスク着用、検温、消毒などの感染予防対策を徹底し、館内での出店でした。
 私たち婦人会は、1カ月前から谷茂岡会長の指導で、毛糸で編んだエコたわし、新聞紙や色紙で作ったブローチ、牛乳パックで小箱を作製しました。みんな不慣れな作業でしたが、懸命に作りました。
 当日は販売とともに結核予防のリーフレットを手渡しながら、「日本の結核をなくしましょう」、「今でも日本では1日に6人も亡くなっています」、「日本の重大な感染症です」などと結核予防運動への協力を呼びかけ、基金活動をし、募金をしてくださった方には、みんなで作ったエコたわしなどを差し上げ喜ばれました。また、北方領土返還運動の一環として、歯舞の早煮昆布、だし昆布、とろろ昆布を販売。毎年買いにきてくださる常連客もいます。特設ステージでは、中・高生の太鼓やダンスなど、熱気があふれていました。日本各地から総勢52もの出展で、大賑わいです。
 コロナ禍で外出を控えていたため、大勢の人びととのふれあいはとても楽しく、勉強にもなり、良い出会いの2日間でした。
▲back