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■2022年4月15日付
2021年度第2回 東京地婦連ブロック会議
私たちが植えた桜との再会 第5福竜丸展示館広場
生団連 「エネルギー・原発問題」委員会
再エネ拡大への期待とボトルネック検証をテーマに
生団連第10回 消費者部会
山崎史郎内閣官房参与を講師に、『人口減少と子育て世代の働き方』をテーマに講演
トラック協会 評議委員会に参加して
電子レンジ火災に注意!
葛飾区消費者大学連続講座
賢く終活 ライフプランをたてる
地域ニュース


■2021年度第2回 東京地婦連ブロック会議
東京地婦連第2回ブロック会議

 2021年度東京地婦連第2回ブロック会議が、3月17日、全国婦人会館会議室で開催されました。

講演「農業と共存共栄するソーラーシェアリングの魅力」

【講師】千葉エコ・エネルギー(株)代表取締役 馬上 丈司氏


 学生時代の研究仲間と、地域の再生可能エネルギー事業を展開する会社を起業した馬上さんは、翌年の2014年には千葉市若葉区に自社第1号となる太陽光発電所を完成させました。
 しかし、空き地に太陽光パネルを敷き詰め発電させるだけの形態では、いずれ先細りになることを予見し、2016年匝瑳市に「畑の上の太陽光発電」ソーラーシェアリングという自社設備を完成させ、本格的に農業とのシェアリングに乗り出します。この試みに、細川護熙氏、菅直人氏、小泉純一郎氏ら元総理が祝福に駆けつけ、再生可能エネルギーの未来に期待を寄せていただいたそうです。
 2018年に1ヘクタールの農地を借り、農業に新規参入。商科大が100周年事業としてワインプロジェクトに着手しており、協力して構内にソーラーシェアリングのブドウ畑が出現。アジア地域や、大手企業との提携もスタートさせました。
 馬上さんが農業とのシェアリングに事業を転換していった理由は、太陽光発電の山林を切り開き、パネルを並べる形態には限界が見えていたこと、各地でトラブルが急増し、太陽光発電の設置を規制する条例も増えてきたためで、ここで自分たちが次世代に残したい再生可能エネルギーは、農業と共存するソーラーエネルギーだと考えたそうです。
 具体的には@農地に支柱を立て、その上の屋根ぐらいの高さの所に太陽光パネルを設置するA設備の下では従来通りの農業を行うBエネルギー事業で農業者の所得も増加するCエネルギーの地産地消が可能になる、日本発の新たな一次産業のモデルとする、といったことです。
 現在は、このシステムの下で多種多様な野菜が収穫され、事業は順調に拡大しているとのこと。
 馬上さんによれば、農林水産業の年間エネルギー消費は、99%が化石燃料由来であり、2030年までに必要な太陽光発電を得るための投資額は営農型太陽光発電だけで6兆円と推計されるそうです。
 営農の持続には担い手などの課題は残りますが、食料とエネルギーの確保は全人類の課題です、と力説されました。
 私たちはつい先日も電力需給逼迫警報が発令され、心配しましたが、講演は関心の高い内容でとても勉強になりました。
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■私たちが植えた桜との再会 第5福竜丸展示館広場
安田館長と八重紅大島桜の下で エンジン後ろには植樹桜たち

 私たちが第5福竜丸展示館広場に21年前に植えた八重紅大島桜、3年前に新たに仲間入りした東京地婦連70周年記念植樹のサトザクラ、いずれも世界平和と核兵器廃絶を祈念して、第5福竜丸エンジンの近くにしっかりと根を張っています。
 4月5日、コロナ禍は一向に収まらず、今年も大勢で花々をめでながら集うことは控えましたが、気になる桜たちとの再会を果たすために、谷茂岡会長を中心に仲間たち少数で集合しました。
 晴天の下で、薄いピンクの八重紅大島桜は枝を横に広げ、濃いピンクのサトザクラは天に向かって、久しぶりの再会を待っていてくれました。
 ウクライナへの侵攻は止まず戦争の悲惨さは日に日に増すばかりです。世界平和を改めて祈りつつ、私たちは展示館を後にしました。
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■生団連 「エネルギー・原発問題」委員会
 再エネ拡大への期待とボトルネック検証をテーマに
 谷茂岡会長が共同座長を務める国民生活産業・消費者団体連合会(生団連)のエネルギー・原発問題委員会は、再エネ拡大への期待とボトルネック検証をテーマに2月24日に開催されました。
 講師は千葉エコ・エネルギー株式会社代表の馬上丈司さん、「営農型太陽光発電の最新動向」についての講演の骨子です。
 農業生産と太陽光による再生可能エネルギーの生産を共存させるソーラーシェアリングを、千葉県内の大木戸町、匝瑳市の自社施設等で実践し、IoT技術などと組み合わせた農業の研究・開発を行う馬上さん、新たに多彩な事業化を支援し、大学・省庁委託の研究調査を手掛け、さらに近隣諸国へと活動範囲を拡げています。
 営農型ソーラー発電設備では、トラクター・耕運機などの農業機械も使え、水田・畑作・野菜や果樹栽培との両立を可能にするため、農地に支柱を立て、太陽光が差し込むすき間を開けてパネルをのせています。馬上さんは日本発の新たな一次産業モデルであると自負しています。新たにトヨタの支援を得て、太陽光発電によりEV車などに充電し日常生活や農業に利用。農村の低炭素化の推進にも取り組み、耕作放棄地などにパネルを並べるよりも、営農型太陽光発電の方がより持続可能であるとしています。
 3年前の台風15号、周囲で停電が8日間続いた時に自社の発電施設は大丈夫だったものの、近所へ電気のお裾分けができなかった思いが残るので将来は広く都市近郊農地を営農型太陽光導入エリアにして住宅地域に再生可能エネルギーを送れるようにしたい。2030年までの国の計画に当てはめると営農型だけで投資額が6兆円と推計され、また担い手の確保も課題だが、事業を推進したいと熱く語りました。
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■生団連第10回 消費者部会
 山崎史郎内閣官房参与を講師に、『人口減少と子育て世代の働き方』をテーマに講演
 3月29日、生団連の第10回消費者部会が、株式会社ゼンショーホールディングス会議室でハイブリッド形式にて開かれました。今回は阿南消費者部会長の推薦により、山崎史郎内閣官房参与を講師に、『人口減少と子育て世代の働き方』をテーマに講演いただきました。
 出産・育児による離職は女性にとって「賃金の喪失(主に育休制度対象外の非正規雇用)」や「キャリアアップの喪失(主に正規雇用)」という懸念もあり、出産を抑制する傾向もある。日本の最大の課題は、育休制度をはじめとする仕事と育児の両立支援策の対象者が限定されていること。雇用者を対象とした育休制度の取得率は81%だが、自営業者や無職者も含めたすべての親を分母においた場合の利用割合は29%。理想的な育休給付は、「就労者(非正規含む)は所得比例額+最低保障額で支給」「自営業者や専業主婦などは最低保障額を支給」というもの。育休制度によって乳児期をカバーするだけではなく児童手当も充実させ、幼児期から児童期、さらにはできれば高校終了までの経済的支援を強化することで両立支援の効果が発揮される。
 東京圏は育児環境が悪く都道府県別出生率も低いことから、東京一極集中を是正することによって日本全体の出生率向上を目指すべき。地方大学の強化・地方における人材教育の推進やテレワークや兼業の促進、多様なライフコースの選択を支援することが必要である、と説かれました。
 その後は、生団連の2022年度重点課題などについて話し合い終了しました。
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■トラック協会 評議委員会に参加して
 3月22日、令和3年度の東京都貨物自動車運送適正化事業実施期間評議委員会が、四谷のトラック協会で開かれました。
 この委員会は、学識者、マスコミ関係者、荷主関係者、労働組合関係者、運送事業関係者と、一般消費者関係者として東京地婦連の藤田が出席。さらに国土交通省から2人、トラック協会の6人が参加しました。
 トラックを適正に走らせるように各社がきちんと努力しているか、運転手の健康管理まできちんとしているかを協会の方が会社を訪ねてチェックしています。
 トラック協会の報告を基に話し合います。各会社を巡回する件数が、コロナ禍などで例年より少なかったとの報告がありました。
 通常巡回指導項目のうち、評価がワースト5の会社について資料を基に話し合いました。安全性優良事業所も毎年確実に増えているし、安全にトラックを走らせるため取り組まれていることが良くわかります。
 令和4年度「適正化事業実施機関の事業計画案」についても話し合いました。
 様ざまな評価基準をクリアし、安全にトラックを走らせる取り組みをしている会社に「Gマーク」が与えられます。こちらも毎年増えています。
 消費者としての視点から、私もいくつか発言いたしました。
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■電子レンジ火災に注意!
 過去5年間の電子レンジによる事故のおよそ40%は、食品カス等の炭化が原因です。庫内の汚れを放置すると、発煙・発火、さびなどの原因になるので、取扱説明書等に従って清掃し、きれいに保ちましょう。
 庫内で発火した場合は、扉を開けると、急激に炎の勢いが増すおそれがあります。あわてて扉を開けずに、まず取り消しボタンを押し、温めを中止します。
 電源プラグを抜き、火が収まるのを待つなど、取扱説明書に記載されている対処方法を事前に確認しておきましょう。火が衰えない場合は、消火器等で消火しましょう。
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■葛飾区消費者大学連続講座
 賢く終活 ライフプランをたてる
 2月24日、葛飾ウィメンズパルにて、葛飾区消費者大学連続講座が開催されました。
 テーマは「賢く終活・ライフプランをたてる」、講師はシニア生活文化研究所代表理事の小谷みどり先生です。
 まず先生は、「皆さんはピンピンコロリと死にたいですか。ピンピンコロリと死にたい人はここで今死ぬこと、それでもいいですか」と問いかけました。日本人はピンピンコロリの希望が多く、がん死は苦しむので嫌、反対にアメリカやヨーロッパの外国人では、がん死の希望が多く、死の心構えができるからとのこと。
 人生100年時代になり、高齢者は独り身が多い核家族。また、50代は4人に1人が未婚の単独世帯で、孤独死になっているそうです。独り身は身体的、経済的、生活的、精神的など避けられないリスクが多くあるのではないでしょうか。自分で備えることが大切で、健康寿命をよく考えなければと思います。
 自分のことは自分で元気なうちによく考えて、死が近づいてきたときの対応を「宣言」として残しておく必要があるとのことです。治る見込みが無く、延命治療か、自然に死をむかえる尊厳死か。日本では安楽死医療は禁止です。
 住まい・相続人・預金や保険・葬式・お墓など、残された人は様ざまな手続きが大変です。お財布の中に自身の氏名、住所、緊急連絡先、死への医療希望、エンディングノートなどの保管場所をメモして入れておき、常時持ち歩くことで安心して毎日が暮らせますと話され、身に染みる講義でした。
 私は49歳でがんを患ったので、夫より先に死を迎えたいと思っていましたが、今は考えが変わり、夫より後に、と思うようになりました。
 いつ何が起こるかわかりません。これからのことを見直さなければと思いました。
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■地域ニュース
矢切の渡し(柴又)チューリップいっぱい2022に参加して
わか草婦人会


チューリップを前に
全員で記念写真
 
昨年の開花状況(HPより)
 昨年11月下旬に、チューリップの球根を柴又の渡しに向かう河原に植え、3月27日には「チューリップを愛でる会」が開かれました。
 葛飾区環境課と葛飾の川をきれいにする会が主催者となって、10時ごろから集まり始めました。球根は、新潟の五泉市から1万5000株もいただき、たくさん植えたのですが、私たちも残りの球根を持ち帰りました。自宅の植木鉢に植えたものは咲き始めていたのですが、川風が吹く河原ではどうかと、期待半分で出かけましたが、案の定蕾はまだかたい状態でした。
 11時より葛飾区長、五泉市の市長さんをお迎えして式典が始まりました。式典の後、プランターに咲いているチューリップを前にして、全員で記念写真を撮り、その後わか草婦人会が植えたチューリップを前に写真を撮りました。こちらの蕾もまだ固く、見ごろには1週間くらいかかるだろうかと話し合いながら、鉛筆などのお土産をいただいて解散となりました。
 帰りに、柴又の帝釈天様にもチューリップが植えてあるので見てほしいと聞いていましたので、寄ってみましたが、チューリップの蕾がほんのり色づいていて、こちらはもう幾日で見ごろかもと思いました。咲けば、来る人を和ませてくれるだろうと思いながら帰宅しました。
 葛飾の川をきれいにする会は、創立当時から谷茂岡会長が参加しており、私は今回初めてでしたが、また来年も参加したいと思いました。
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