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■2022年10月15日付
2023年度 東京都予算に対する要望書提出
第50回 葛飾区消費生活展
消費者・行政・事業者の協働で消費者市民社会を
標的となったウクライナの原発から学ぶ
地域ニュース 墓じまいと永代供養の注意点 わか草婦人会


■2023年度 東京都予算に対する要望書提出
日本共産党東京都議会議員団
ヒアリング(8月25日)
 谷茂岡会長が代表委員を務める東京都消費者団体連絡センターでは8月25日に、面会人数の制限を受けたため小浦道子事務局長他一名に構成団体の数名が、来年度の予算に関する小池百合子東京都知事宛要望書を片岡容子消費生活部長はじめ政党に提出しました。

要望書の骨子

 今回は4つの課題を取り上げており、具体的には次の通りです。
T 消費者行政の充実・強化について
U 食の安全・安心確保について
V 子供にやさしい社会の実現
W 都民の安全・安心なくらしの確保と持続可能な社会づくりに向けて
 T〜Wの概要は次のとおりです。
 Tでは、@成年年齢引き下げによる消費者被害防止に向けた消費者教育を確実に推進してくださいA若者だけでなく誰でも気軽に消費者被害の相談ができる体制(WEB活用など)を構築してくださいB悪質な事業者の取り締りを強化してください(高額な定期購入など)C見守りネットワークの実効性を高めてください(高齢者福祉部門と消費者部門の連携強化など)D東京都消費者月間事業の充実・発展と、消費者団体との協働や活動支援を推進してください(NPOなど)E国による地方消費者行政への財政支援の継続を要請してください。
 Uでは、@区市町村でも「食品ロス削減計画」の策定が進められるよう支援を行ってくださいAゲノム編集技術応用食品であることが分かる表示を国に求めてくださいB持続可能な都市農業の確保をすすめてください。
 Vでは、先頃「子ども基本法」が国会で成立したのを機に、かつて28年前に批准した「子どもの権利条約」と新法の「子ども基本法」を子どもや大人が理解しやすい教材、例えばデジタル絵本などにして普及させてください、と情報提供を要望しています。
 Wは、幅広い分野にわたります。@近年多発する局地的集中豪雨や台風などによる被害に対する施策を強化・周知してください(調整池、大規模水害に備えた避難計画他)A自然と調和した持続可能な都市を都民とともに進めてください(EV車購入や住宅の断熱、太陽光パネルなどへの交付金拡充など)B問題が出た場合には、都立病院・公社病院の地方独立行政法人化を見直してくださいC「プラスチック資源循環法」を都民に周知しプラスチック削減を進めてくださいD東京にカジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致するための調査は中止し、会議や研修旅行、国際会議、イベントや展示会など(略称MICE)を中心としたまちづくりに注力してくださいE東日本大震災の復興のため、被災地・被災者・福島支援の取り組みを引き続き進めてください。
 以上が2023年度予算編成に向けた東京の消費者団体から小池都知事あての要望のあらましでした。私たちの要望に対し東京都生活文化局からは、来年の2月答申に向けて基本計画と予算の作成について検討中であることが報告され、さらにその方向性については、SDGs(持続可能な開発目標)やカーボンニュートラル(温室効果ガス吸収・削減)などを踏まえて消費行動を変容する必要があるとしています。
 また昨今ネット通販が拡大し、新たな取引形態においては非接触の決済が増えており、デジタル社会の問題も生じていることにも触れました。
 消費者からの補足として東京地婦連からは、NPOなどへの財政面での支援を訴えるとともに、持続可能な都市農業については、太陽光発電と農業の両立を目ざすソーラーシェアリングの必要性について述べました。

都議会各党へも

 なお都知事宛の要望内容については、8月下旬から9月上旬にかけて対面の機会やオンラインを通じて、東京連絡センターの各団体メンバーから都議会各党へも説明を行い、ヒアリングに臨みました。
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■第50回 葛飾区消費生活展
挨拶する谷茂岡会長
葛飾区消費者団体連合会の
展示に見入る人
パネル
「高齢期はフレイルに気をつけて」
人生100年時代、どうくらす
 〜環境・エネルギー・食料・介護〜


 10月1日(土)〜2日(日)、第50回葛飾消費生活展が、区内のウィメンズパルで盛大に開催されました。国会議員、都・区議会議員の方が多数オープニングセレモニーにご出席いただき、なんと全女会の櫻井よう子会長も茨城から車を駆ってかけつけてくださいました。ビッグサプライズです。
 思えば、ここ数年世の中はかつて経験したことのない災禍に見舞われ、消費生活展もその影響をまともに受けました。令和元年の第47回は、大型台風による河川の氾濫危険警報発令のため、同展の長い歴史のなかで初めて「中止」となりました。翌令和2年は新型コロナウイルスというかつてない感染症まん延のため、2日間開催のところ1日だけの開催となり、連続のアクシデントに見舞われました。
 そして本年は、50周年記念となる佳節の年。毎日の新規感染者数の発表に一喜一憂しながらも無事開催の日を迎えました。元号も昭和・平成・令和と3代にわたった50年。その実行委員長が全て谷茂岡会長というのですから驚きです。
 各地に消費者団体は数多存在しますが、ひとつの催しが50回持続することも、実行委員長が50回続投されたことも類をみないことだと思います。50年史の記念誌にも青木区長より「この50年は消費者団体と本区との協働の歴史」と言っていただき、「区制施行90周年・消費生活展50周年記念事業」と位置付けていただきました。ひとえに谷茂岡会長の「継続こそ力」のたまものです。消団連の一員として誇りに思います。
 生活展50年史の冊子「葛飾区消費生活展五十年のあゆみ」の題字は谷茂岡会長の直筆、約100ページのオールカラー版、昭和48年の第1回から当時の開催風景を知ることができる内容になっています。
 その年ごとのテーマも50回それぞれで同じものはありません。第1回のテーマは「73年葛飾区消費生活展〜かしこい買い物展〜」。パネルの内容は過剰包装、10円で何が買えるか、食品テスト等でした。ちなみに本年50回目のテーマは「人生100年時代、どうくらす!〜境・エネルギー・食料・介護〜」。テーマを見るだけでその年の世相がなんとなく垣間見えるようです。
 本年の生活展のパネルは、21枚を会場の多目的ホール全面に展示しました。入口にはお祝いの大きな花が飾られ、各団体のブースの机上には愛らしいカランコエの赤黄ピンクの花が来場者を迎えました。
 わか草婦人会は「介護保険について」、「高齢期はフレイルに気をつけて」、「老化は口から」、「嗅覚と認知症」を勉強し発表しました。この他には「悪質商法被害について」、「地球温暖化」、「プラスチックと環境問題」等展示しました。題号は全て谷茂岡会長によるもので見事です
 この他、葛飾区消費者団体連合会として高齢者の日常生活の困りごとについて6月に区民の方300人を対象にしたアンケート調査を実施しました。有効回答は292人。85歳を過ぎたころから顕著に困りごとが増えている等貴重な記録となりました。詳しい結果は“五十年のあゆみ”に掲載されています。
 この他、北方領土返還の昆布販売には東京地婦連副会長と理事、事務局の皆さんも朝早くからお手伝いに駆けつけてくださり、売れ行きも好調でお客さんにも喜ばれました。
 今年の来場者も延べ4800人。来年の開催に期待も寄せられ、うれしい2日間でした。
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■消費者・行政・事業者の協働で消費者市民社会を
 先ごろ葛飾区の消費生活展は50回の節目を迎えました。わか草婦人会会員はじめ各実行委員の日頃からの学習活動など、長年の努力の積み重ねを土台に、さまざまなテーマを取り上げて展示。
 コロナ禍の折、谷茂岡会長が実行委員長として並々ならぬリーダーシップを発揮され、活動拠点の消費生活センター長はじめ区行政、消費者志向の出展事業者との協働・連携があればこその成果です。展示会場のSDGs、エシカル消費のパネルも印象的でした。
 ふと懐かしく思い出されたのは、消費者市民社会形成のさきがけとして活躍された、解散した羽村婦人会の故並木良会長(元東京地婦連副会長)です。1970年代半ばまでに、後継の中野三千代さんはじめ消費者仲間や地元の事業者とともに無添加ハムを開発し、今も市販されています。また、かつて豆腐に添加されていた発がん物質の防腐剤「AF2」を消費者、事業者、学者などの協力で追放しました。
 「婦人学校」時代から消費者本位であった羽村消費生活センターは、市民主導の運営を脈々と受け継いでいるそうです。消費者・行政・事業者の協働こそ、社会を動かす原動力ではないでしょうか。
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■標的となったウクライナの原発から学ぶ
 野蛮な独裁者によるウクライナへの侵略は未だに止まず、市民の生命と暮らし、財産を奪い続け、都市の破壊と戦死者は増すばかりです。
 ニュースで特に気がかりなことは、厳しい寒さが忍び寄る中で、様々な社会インフラへの冷酷な攻撃がエスカレートしていることです。核兵器使用をちらつかせる一方で、ロシア軍は重大事故が懸念される、ウクライナ南部のザポロジエ原発を夏から占拠し続けています。国連が侵略者への強制力を発揮できない中で、無法者はこともあろうに原発をも標的にして、攻撃しました。
 
IAEA勧告を無視

 この事態を看過できず状況の視察に出向いた国連のIAEA(国際原子力機関)の専門家から、「重大事故を防ぐため周辺に非武装の保護区域を設けるように」という勧告を受けたにもかかわらず、侵略者は一向に従わず無視し続けています。
 今までに2回も砲撃により稼働中のザポロジエ原発への電力供給が一時的に途絶えて、「電源喪失」の危機に陥りました。
 IAEA事務局長グロッシ氏は「火遊びをしているようなもので、恐ろしく壊滅的なことが起きる可能性がある」と改めて警告しています。
 私たちは今、標的となったウクライナ原発の危機に学び、「原発回帰の風潮」については慎重になる必要があるわけです。ところが原発の危険性を知りつつ、ウクライナ問題に起因するエネルギー危機と脱炭素化に対応するため、ドイツなどでは止むを得ず原発の再稼働を検討しています。
 
原発回帰に日本も便乗

 自然災害が多発し、東日本大震災はじめ震災が絶えない、しかも独裁者達にも近接するわが国の立場を忘れたのか、海外の動きに勢いを得た岸田総理は、突如動き出します。「脱炭素社会の実現」を掲げて国際会議などで原発政策の大転換を公表しました。再生可能エネルギーに期待する大半の国民には、ていねいな説明もありませんでした。
 具体的な内容は原子力規制委員会の安全基準に合格した「既存原発の稼働(原則40年)」、「最長でも60年までとしてきた運転期間の延長」、さらに今までは想定していないとしてきた、「新しい原発の建設」まで検討するというものです。脱炭素社会実現と電力の逼迫回避という名目で、安全性を懸念する国民の声を置き去りにしたままで、原発政策の大転換を指令したと言っても過言ではないでしょう。
 福島第一原発事故当時、経産省内の旧原子力安全・保安院と電気事業者との癒着の弊害が指摘され、2012年に独立性を持った「原子力規制委員会」が発足しました。
 私たちは、規制委員会の安全確保に向けた「独立した意思決定」の姿勢に期待するしかないのでしょうか。
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■地域ニュース

墓じまいと永代供養の注意点
わか草婦人会

 9月14日、葛飾区消費生活センターにて、消費者講座が開かれました。
 テーマは「墓じまいと永代供養の注意点」で、講師は日本葬祭アカデミー教務研究室代表で、東洋大学非常勤講師の二村祐輔氏です。コロナ対策をしっかりしての参加です。
 実は私の実家で、後を継ぐ人がいなくなるので、「墓じまい」を考えなくてはという話が出て、お墓参りに行ったときに和尚さんに、「すぐということではないのですが」と話をしたばかりで、この講演は渡りに船だったので、真剣に聴きました。実家のお墓は妹が面倒をみてくれていて、この話は妹から出たことでした。
 「現代お墓事情」から、「墓じまいを考える」、「お寺との関係をどうするか」等、知りたいことが次つぎと出てきました。妹がパソコンで一般的なことは調べてくれていたのですが、先生のお話は身につまされることばかりでした。
 実家のお墓は墓石や塀等を処分してもらい、お骨を今実家の墓地の隣に立っている観音様に移していただき、以降は観音様にお参りすることになる訳です。
 私にとっては切実なことだったので、講演を聴くことができて本当に良かったです。田舎に帰ったら妹にも話してあげたいと思います。
 それにしても、お墓にも法律があることは全く知らなくて、初めて聴きました。
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