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■2024年1月1日付
食品表示セミナー 表示をよく見て買い物を
放射線照射食品の停止 これからも運動を!
WHOがPFASの発ガン性公表 規制への歩みを急げ
北区消費生活フェア2023「私たちのくらしin 北区」 北区千草婦人会
第1回ブロック会議 つくば宇宙センター・JAXA見学


■食品表示セミナー
 表示をよく見て買い物を
 日頃食品を買い求める時、必ず食品表示を見ています。
 @生鮮食品の義務表示、原産地、国産か輸入品か、原材料(栄養成分表示、アレルギー表示)、添加物、内容量、賞味期限、消費期限、販売者、製造所。
 A加工食品の原材料、原産地の表示等々。加工食品に関しても輸入品以外は、原材料2カ国以上の材料を混ぜて使用している場合は、多い順に国名が表示されています。輸入品は原産国名が表示され輸入者の名称・住所が表示され、平成29年9月以後は全ての加工品食品が義務付けされています。
 B遺伝子組換え表示=別の生物から取り出した有用な性質を持つ遺伝子を、その性質を持たせたい植物の細胞の遺伝子に組み込み、新しい性質を持たせる技術を用いて開発された作物およびこれを原料とする加工食品。
 国内で流通している遺伝子組換え作物は、食品衛生法に基づく安全性審査を経ています。例えば病気に弱いものに病気に強い遺伝子を組み込み新しい性質を持ったものにするなどです。安全審査を経たものであっても遺伝子組換え食品であるかどうかを知った上で、商品を選びたいというニーズに基づき、商品選択のための制度として設けられています。
 遺伝子組換え表示制度には義務表示と任意表示があります。遺伝子組換え表示の対象農産物は、大豆、とうもろこし、ばれいしょ等の農産物9品目。遺伝子組換えの農産物を区別して使っている場合「遺伝子組換え」、遺伝子組換え農産物と非遺伝子組換え農産物を区別していない場合「遺伝子組換え不分別」と任意表示。@意図せざる混入5%以下の場合「分別生産流通管理済」、「遺伝子組換え混入防止管理済」、A科学的検証の結果、遺伝子組換えの混入がないと認められる場合、「遺伝子組換えでない」「非遺伝子組換え」と表示します。
 日本は食品表示がきちんとされていると確認したセミナーでした
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■放射線照射食品の停止
 これからも運動を!
 10月号で報告した「照射ジャガイモに終止符」の続報です。
 10月31日、東京地婦連が加盟する照射食品反対連絡会では、「食品への放射線照射に終止符を!日本の照射ジャガイモを止めた活動50年とこれからの課題」をテーマに、衆議院議員会館とオンライン参加者による全国集会を開催しました。
 会場には大河原雅子議員のほか、川田龍平議員が出席、また保坂展人世田谷区長と漫画家のちばてつやさんはビデオメッセージを寄せてくださいました。大河原さんと(かつては国会議員の)保坂さんは、国会での質問などでご協力いただき、ちばてつやさんには、オーストラリアで猫が照射ペットフードで死亡し、半身不随になったことに心を痛め、当時のリーフレット表紙に自力で歩けなくなった猫の作品を寄せていただくなど、ご協力いただいています。
 集会アピールでは唯一だった士幌町農協が、照射ジャガイモの製造を中止し照射施設を解体したことが報告され、足かけ50年続いた照射ジャガイモに対する照射食品廃止反対運動が一つの節目を超えたことを確認しました。しかし法的には他の企業が申請すれば、照射ジャガイモ復活の仕組みは残されています。
 昨今、企業では維持管理に手がかかるコバルト60から線源を「電子線照射」に移しており、こうした企業が食品に手を伸ばす危険があります。
 報告では、2006年の連絡会結成前の「2000年に原子力委員会からスパイスへの照射要請が出されたこと」から消費者の不安が高まったことが思い出されました。
 2010年、反対連絡会の働きかけで厚労省は照射による「シクロブタノンの発ガン性データ」を確認するように、原子力委員会やスパイス業界に求めました。さらに連絡会から照射食品自体が放射線を出す「誘導放射能」問題について回答を求めても、厚労省はじめ、原子力委員会、スパイス業界のいずれも何の対応もなく、照射を放棄したかのようにも見えます。
 しかし使える技術とする推進派もいますので、照射ジャガイモが日本で止まった事実を世界に知らせ、問題点を共有したいとしています。
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■WHOがPFASの発ガン性公表
 規制への歩みを急げ
 各地でPFASの検出が続く昨今、内閣府食品安全委員会では、PFASが飲料水や食品の摂取を通じてヒトの健康に及ぼす影響についての評価(食品健康影響評価)を始めています。
 わが国では暫定的に有機フッ素化合物PFASのうちPFOSとPFORについては、1日に飲む水の量を2L、ヒトの平均体重を50sとして、生涯摂取したとしても健康に影響がない値として、水道水の暫定目標値を1Lあたり50ナノグラムと設定していますが、その科学的根拠と法的拘束力はありません。
 このほどWHO(世界保健機関)のガン研究機関(IARK)は、すでに国内でも製造や輸入が禁止されているPFOAについて、発ガン性を2段階引き上げ、4段階評価の位置づけで最上位の「発ガン性がある」としました。またPFOSは上から3番目の、「発ガン性がある可能性がある」と新たに評価しています。最上位のPFOAについてはヒトに対しての新たな研究で、ガン発生のメカニズムが確認されたと公表しました。
 日本の環境省はこれまではPFASの健康影響について、国内での被害事例は確認されておらず、確定的な知見はないという見解でしたが、WHOの評価を踏まえて研究を本格化させるということです。
 すでにEU(欧州連合)でも、PFASは環境や生態系に悪影響を及ぼすとして、PFASの製造や使用、輸入を制限する規制に向けた検討が行われています。
 米国では「有害物質規制法」などで規制を検討中ですが、PFAS関連メーカーの近所でガンによる死亡が発生した州においては「PFAS汚染停止法」を定め、PFAS使用が避けられない場合を除いて、2030年以降は全面的に使用禁止としています。
 また2023年3月に米国としての規制値の案を、PFOSとPFORそれぞれ1Lあたり4ナノグラムと公表しました。このまま正式に決まれば、米国の水道事業者にはこの規制値を守ることが義務付けられます。
 この他全米アカデミーズの委員会はPFASと様々な病気の関連性のガイダンスの中で、血液中のPFAS濃度と健康リスクについても触れていて、合計1ml当たり20ナノグラムを超える状態が続くと健康へのリスクが高い、と記しています。
 有機フッ素化合物の用途は泡消火剤に留まらず、水や油をはじき熱にも強いことから、焦げ付かないフライパン、ファストフードの包装用紙、撥水加工の生地などにも使われてきました。さらに医療技術、半導体、電池、電話、自動車、航空機などその用途は広範囲に及びます。
 PFAS規制については、半導体部材製造時に使用される関係で、一部には産業への影響をめぐり慎重な立場もあるようですが、健康へのリスクが明らかになった今こそ、規制への歩みを加速して頂きたいものです。
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■北区消費生活フェア2023
「私たちのくらしin 北区」
 北区千草婦人会
パネル展示の前で
 11月25日(土)、北とぴあ13階飛鳥ホールにて第51回北区消費生活フェア2023「私たちのくらしin北区」が開催されました。
 消費者団体は喜多きた会「ミニミニバザー」北区千草婦人会(北区婦人団体連絡協議会)は「健康食品とは」についてパネル展示、スタンプラリー、一般的に健康食品とは健康に良いことをうたった食品全般のことであるという内容です。
 東京ほくと医療生活協同組合健康づくり委員会は「骨粗しょう症」、すこしおの販売、北区男女共同参画推進ネットワークは「学校給食の残菜の行方」。
 協賛団体として、王子警察署は「特殊詐欺の被害防止」、関東電気保安協会は「地震発生時の電気安全について」、東京ガス株式会社「ガスでもっと安心・安全、豊かな暮らし」、帰宅防災ボランティアは「防災の備え」、第二ワークインあすかは「地域の方との交流」、北区薬剤師会は「お薬の相談」、パルシステム東京「地球に優しいせっけん」、関東財務局「金融トラブルに巻き込まれないで」、計量検定所「くらしを守る計量制度」、さらに北区リサイクル清掃課「ごみの減量について」とフードドライブ実施などなど、今年は多くの団体の参加で大変賑やかでした。
 各コーナーのスタンプラリーも行い、はじまると同時に大変な行列ができて、スタンプを押すのに大変でした。
 ステージでは財務省関東財務局東京財務事務所の「金融トラブルに気をつけて!」の講演、そして日本消費者協会による新NISAについての講演がありました。
 参加者はどちらの講演も熱心に聴いていたので役に立ったのかなとうれしく思いました。私もNISAについては以前聞いておりましたが、また新たに聴くことができ、勉強になりました。
 天候に恵まれ、会場からは富士山を望み、気持ちの良い一日を過ごしました。
 実行委員会の皆様、そして消費生活センターの方々のご協力を得て、素晴らしいフェアができたことに感謝するとともに、来年も楽しいフェアができますよう祈っています。
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■第1回ブロック会議
 つくば宇宙センター・JAXA見学
 12月6日(水)、第1回ブロック会議が開かれました。バスに乗って茨城県のつくば宇宙センターの見学です。私たち何人かが谷茂岡会長の自宅前から8時に
 バスで出発、残りの人は葛飾区役所前で乗り、全員21名で研修旅行の始まりです。バスの中で、森本さんによる研修が始まりました。どういう経緯で役所に勤め、消費生活センターに入ったか、今は甘利所長ですが前任の所長の時だったと話されました。その後「悪質商法から身を守るための心構え」についてのお話です。「点検商法」「実在する組織を語るフィッシングメールに注意!」「蜂の巣の駆除で思わぬ高額請求」や「本当にお得?注文確定の前に契約内容をしっかり確認」と例をあげて話され、「突然訪問してくる事業者に安易に点検させないように」そして、点検されて修理をすすめられても、その場で契約しないように。もし工事が終わってもクーリング・オフできる場合もあるので、困ったときはすぐにお近くの自治体の消費者センターに相談することなど、話していただきました。
 「つくば宇宙センター」に到着すると、敷地にはとても大きいロケットの模型があり、びっくりしました。建物に入ると、月に着陸した宇宙船と同じ大きさの模型、あんな狭い空間に5人もの宇宙飛行士が乗って、そのうちの2人が実際に月に降りたのだと思うと、感慨を新たにしました。
 昼食場所には、櫻井全女会会長が待っていてくださいました。
 櫻井会長は「一人でもいいから地婦連に勧誘するように。そうしないと趣味の会になってしまうから」と力説していました。私たちもその通りだと思いながらも、勧誘するのは大変なことで、でも頑張らなければと思いました。筑波山のロープウェイを見学し、谷茂岡会長とコーヒーを飲み、帰りは葛飾区役所前を経由して会長の自宅前で解散となりました
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